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» 2008年06月04日 14時14分 UPDATE

Dell生誕の地から:「ITのシンプル化」はデルの根本思想である (1/2)

Dellが本社を構える米テキサス州オースティンのRound Rockにてプレスツアーが行われた。まずはITのシンプル化とコマンド・センターの模様をお届けする。

[田中宏昌,ITmedia]

情報の時代からコネクションの時代に

ht_0806del01.jpg セミナーが行われたRound Rock 7

 2009年度第1四半期で過去最高の売上高を実現した米Dell。今回はアジア太平洋地域のプレス向けに、Dellが手がける各事業分野の主要人物が解説した。

 冒頭、2007年に提唱されたエンタープライズ戦略Simplify ITについて、グローバル リレーションシップ マーケティング担当のトッド・フォーサイス(Todd Forsythe)氏が登壇。まずフォーサイス氏は、ITを巡る根本的な変化として、「情報の時代からコネクションの時代になった」との認識を示した。「社会や各コミュニティの中で、利用されるデータ量が大幅に増え、世界中にあるビーチの砂粒よりも多くなっている」と例えた。そして、「現状ではITに関する費用の中で約70%がITの保守に使われ、30%しか投資に回っておらず、デルとしてはこの割合を逆にしなければならないと考えている」とし、「デルの戦略はITのシンプル化で事業拡大を図ることだ」と述べた。

 「ITのシンプル化とは、具体的に導入のスピードアップ、ITインフラやソリューションを使いやすくすること、ITインフラを拡大しやすくすることで、これはマーケティングのメッセージではなく、デルの根本的な思想を表している」と主張した。

ht_0806del02.jpght_0806del03.jpght_0806del04.jpg グローバル リレーションシップ マーケティング担当のトッド・フォーサイス氏(写真=左)。IT関連の費用のうち、約7割が保守に使われているという(写真=中央)。デルが掲げる「ITのシンプル化(Simplify IT)」(写真=右)

 まず、ITインフラの設置や管理、導入スピードをあげる点については、工場レベルにおけるカスタム化を推進している。上海インターナショナルスクールの事例では、デルのインフラを導入することで、サーバ管理にかかる時間を6割削減、ストレージの量を2倍、サーバの電力消費量が40%オフ、メールのパフォーマンスが40%アップし、6カ月で投資分を回収できたという。

 ITインフラの管理状況を改善する点では、Dellは特定のテクノロジや技術にはめ込むことはせず、オープンスタンダードを推進している。ユーザーのニーズに応じてサポートをカスタマイズ化(プロサポート)しているほか、Exchangeサーバでは設置スピードとサーバ運用コストの差でコスト効率がHPよりも21%ほど高いとの数値を示した。また、オンラインゲーム企業のgamaniaの例を挙げ、コネクションの増大は、教育市場だけでなくオンラインゲーム市場でも同様のことがいえるという。

 ITインフラの拡大をスムーズにするための取り組みとしては、処理スピードの増大を図りつつ、エネルギーの消費を下げることが目標で、新しいブレードサーバを評価するために第3社機関を導入したところ、HPやIBMと比較して25〜28%ほどエネルギーの消費が少ないことが判明したそうだ。もう1つの取り組みとして、稼働していないデータセンターつまり、「隠されたデータセンター」を有効に活用しようと呼びかけている。ビクトリア公園の導入事例では、電力消費の効率化によって電力消費量を50%カット、空調にかかる費用が10万ドル削減でき、PCにかかる費用が3分の1になったという。

ht_0806del05.jpght_0806del06.jpg Symplify ITの具体的な取り組みである「Get It Faster」(写真=左)と「Grow It Smarter」(写真=右)

 フォーサイス氏は、「情報の時代からコネクションの時代に変化する中で、デルはITのシンプル化によって環境負荷を下げ、よりよいITインフラを提供していく。ITのシンプル化は他社もまねしやすいが、デルはすべての分野に対して包括的なシンプル化に取り組んでいること、デルが提供するシンプル化のソリューションは、できる限り人員を投資をせずに効果的に成果をあげられることにある」とまとめた。

 次のページでは、南北アメリカ大陸を担うグローバル・コマンド・センターを見ていこう。

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