レビュー
» 2008年10月14日 11時11分 UPDATE

スタイル自在なPCと戯れる:デル「Studio Hybrid」はリビングの風になれるか? (1/2)

リビングに似合うPC。何やら使い古されたキャッチコピーだが、意外とそれに適したPCはなかなか見当たらない。デルが放つ「Studio Hybrid」はどうなのか?

[中山一弘,ITmedia]

需要が増えつつあるHDMI搭載のコンパクトPC

ht_0810sh01.jpg リビングルームに大画面テレビ。マンションを中心にイマドキの家庭で普及している生活スタイルだ

 リビングルームには大画面の薄型テレビ。このスタイルが近年の日本の家庭では増加しつつある。そこに映し出される映像はフルハイビジョンの地上デジタル放送であったり、勢いを増すBlu-ray Discの映画タイトルであったりと、高解像度化が進んでいる。また、それだけでなくインターネット経由で入手できる動画、いわゆるYouTubeやニコニコ動画などで入手できるコンテンツを大画面で楽しみたいという需要も高い。こういった流れのほか、インターネット配信の動画もフルハイビジョン対応のものが徐々に増えており、PC用のディスプレイで見るにはいささか迫力に欠けるのも事実だ。ユーザーとしては、どうせ見るならキレイな映像のほうが好ましいに決まっている。少々大げさにいえば、必然的にPCと大画面の薄型テレビはつながるべき、ともいえるだろう。

 そこで気になるのが、大画面テレビと親和性の高いHDMI端子を搭載しているPCの存在だ。現在市販されている薄型テレビのほとんどに搭載されている一方、PCではごく最近、標準でHDMI端子を搭載するグラフィックスカードが増加傾向にあるという印象で、やや遅れをとっていたが、今回紹介するデルの「Studio Hybrid」はもとより、各メーカーでもこの端子を備えたPCのラインアップが増えつつある。

 さらにリビングで使うことを前提とすれば、大型なボディよりもすっきりとした小型ボディのほうが狭い日本家屋には何かと都合がよい。また、今後の拡張性を考えるとDVD-Videoだけでなく、Blu-ray Discにも対応したドライブも欲しいところだ。

 前置きが長くなったが、これまで触れた機能を一通り備えたデルの超小型デスクトップPC「Studio Hybrid」を見ていこう。デルのPCは多彩なBTOメニューを用意し、好みに仕様を変更できるが、ここでは「ブルーレイ・ワイヤレスキーボード搭載パッケージ」を評価機とした。なお、本製品の概要については、下記の記事を参照してほしい。

好みに応じて選べる、竹製も用意されるボディカバー

ht_0810sh02.jpg 全7色からボディカラーを選べるStudio Hybrid

 評価機を見て最初に目を引くのは、小柄なボディとカラフルなボディカバーだ。PC本体とスタンドで構成され、サイズは縦置き時で76(幅)×211(奥行き)×225(厚さ)ミリ、横置き時で200(幅)×211(奥行き)×99(厚さ)ミリ(いずれもスタンドを含む実測値)と小型で、容積は約3.6リットル、重量が約2.08キロと軽量だ。

 ボディカバーにもギミックが仕掛けられており、注文時に7つのカラーから選ぶことができる。中でも注目は、本物の竹が使われているナチュラルバンブーで、価格は1万2600円増と割高になるが、存在感は抜群なので筆者的にはかなりお勧めだ。このほかサファイアブルー、スレートグレー、ルビーレッド、クォーツピンク、トパーズオレンジ、ジェードグリーンも用意されている。これだけあれば、ほぼすべてのリビングにマッチする色を選べるのではないだろうか。

 実際にリビングに置いてみると、PCとは思えないようなナチュラルな存在感に驚く。逆にDVDプレーヤーやビデオデッキのほうが邪魔に見えるぐらいだ。電源はさすがに内蔵できていないが、ACアダプタは同社のビジネス向けノートPC「Latitude」シリーズと共通のもので、サイズは65(幅)×126(奥行き)×16(厚さ)ミリ、重量は約320グラムとスリムにまとまっている。電源ケーブルが2ピンタイプなのもうれしいところだ。

 ただ1つ気をつけたいのは、標準の有線キーボードとマウスではケーブルの収まりが悪いということ。リビングでの使用を前提とするなら、オプションに用意されているワイヤレスキーボードおよびマウスに変更しておこう。

ht_0810sh03.jpght_0810sh04.jpght_0810sh05.jpg ユニークな形状が目を引くボディ(写真=左)。前面には2基のUSB 2.0やヘッドフォン端子、メモリカードスロット、スロットイン式光学ドライブのメディア挿入口と吸気口がある(写真=中央)。背面にはHDMI(Ver1.2準拠)とDVI-I、ギガビットLANに4ピンのIEEE1394、3基のUSB 2.0、角型の光デジタル音声出力、サウンド入出力、ACアダプタ接続端子が並ぶ(写真=右)

ht_0810sh06.jpght_0810sh07.jpght_0810sh08.jpg ノートPCのアーキテクチャを採用しているだけにボディは非常に小柄だ。縦置きでのほか、スタンドを組み替えることで横置きでの利用にも対応する。ちなみに上の写真がナチュラルバンブーで、下がジェードグリーンだ

ht_0810sh09.jpght_0810sh10.jpght_0810sh11.jpg Studio HybridとminiノートPC「Eee PC 901-X」とのサイズ比較(写真=左)。本機のコンパクトさが分かるだろう。縦置き/横置きに応じて、前面のロゴと光学メディアのイジェクトボタンの向きが自動的に切り替わる(写真=中央)。電源は薄型のACアダプタで供給される(写真=右)

ht_0810sh12.jpght_0810sh13.jpght_0810sh14.jpg BTOで用意されるボディカバーのナチュラルバンブー(竹製)。1万2600円の増額となるが、見た目のインパクトは強烈だ

 レビューに使ったテレビは日立製作所のWoooと東芝のREGZAだが、両機とも背面にあるHDMI端子をStudio Hybridに結ぶだけでセッティングが完了する。別途HDMIケーブルを用意する必要があるものの、複数のケーブルを接続する手間がないのは好印象だ。各ケーブルを接続しPCの電源を入れると、42型プラズマテレビ(Wooo)と42型液晶テレビ(REGZA 42Z2000)にWindows Vistaのデスクトップが表示される。Woooの場合はPC側の画面解像度を上げると、デスクトップ画面の端が切れて表示されたが、1680×1050ドットに変更するときれいに収まるようになったので、この辺の微調整は各環境で必要になると思われる。一方、音声はコントロールパネルのサウンドから「Realtek HDMI Output」を選べばよい。

 無事テレビにつなげた状態で改めてリビングを見てみると、いつもの作業環境で目にしている迫りくるPC用の液晶ディスプレイや、風切り音を立てて回り続けるファンを内蔵したミドルタワーPCの姿がなく、静かでゆったりした空間がそこに広がっている。最初は42型の画面に表示されるWebブラウザに違和感を覚えたが、慣れてしまえば広大な画面を楽しめる。リビングでStudio Hybridを利用するときのメインはやはり動画再生となるだろう。YouTubeやニコニコ動画の映像を大画面で見ることができるのはやはり新鮮だ。HDコンテンツやBlu-ray Discの映像も、PC用ディスプレイでは味わえなかった迫力に感激を覚えた。

ht_0810sh15.jpght_0810sh16.jpght_0810sh17.jpg 小柄なボディゆえ、リビングのテレビラックにも収納しやすい(写真=左と中央)。こちらはStudio Hybridと同時に発表された20型ワイド液晶ディスプレイの「SP2009W」(写真=右)。画面解像度は1680×1050ドットで、上部にWebカメラを内蔵している

 次のページでは、Studio HybridのBTOメニューやパフォーマンスをチェックしよう。

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