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» 2008年11月12日 10時00分 UPDATE

イマドキのイタモノ:写真で予習するX58マザー(その2)──省電力を強化したMSI「Eclipse」 (1/2)

Intel X58 Expressマザーが各ベンダーから発表されている。そこで「予習」として“外観”から機能をチェックしていこう。第2弾はネーミングが印象的なMSIマザーだ。

[寺崎基生,ITmedia]

最大24Gバイトの大容量メモリに対応するEclipse

kn_eclps_01.jpg ブラック基板のIntel X58 Expressマザーボードとして登場するEclipse。チップセットのクーラーユニットはファンレスで、ノースブリッジとサウスブリッジがヒートパイプで接続されている。ヒートシンクは薄いフィンを多層に重ねた形状を採用している

 MSIのIntel X58 Expressマザー「Eclipse」は、同社のPlatinumシリーズやDiamondシリーズと同じブラック基板が採用されており、CPUソケット裏側には、LGA1366で大型になったソケット周辺を痛めないようにバックプレートが取り付けられている。

 3チャネルメモリバスに対応するCore i7向けマザーボードらしく、6本用意されたメモリスロットは青と黒の3本ずつに色分けされている。利用できるメモリは、DDR3の800MHz、1066MHz、1333MHzで、最大で24Gバイトという大容量に対応する。ただし、現在のところDDR3の4Gバイトメモリモジュールがほとんど流通していないので、現実的には12Gバイトが最大容量となるだろう。

 サウスブリッジは、インテル 4シリーズと共通のICH10Rが搭載されている。6ポートのSerial ATA(黒)を制御しており、RAID 0、1、0+1、5、AHCIが構築できる。さらに、JMicronのSerial ATAコントローラー「JMB322」を搭載していて、4ポートのSerial ATA(青)を制御する。このSerial ATAもRAID対応で、RAID O、1、JBODが構築可能だ。また、Parallel ATA/Serial ATAコントローラの「JMB362」が制御するeSATAが2ポート用意されていて、こちらもRAID 0、1に対応する。

kn_eclps_03.jpg LGA1366ソケットの裏側には、CPUクーラーユニットのテンションから基板の保護するバックプレートが装着されている
kn_eclps_04.jpg Intel X58 ExpressはIntel P45 Expressよりも横長になり、やや小型化したように見える
kn_eclps_05.jpg サウスブリッジのICH10Rはインテル 4シリーズと共通だ。ただし、Intel 4シリーズでは「AF82801JR」だった型番が「AF82801JIR」と微妙に変化している

さらなる省電力を実現する第2世代の“DrMOS”

 MSIがEclipseで最も訴求しているのが、第2世代のDrMOSだ。P45 Platinumのレビューでも紹介しているように、DrMOSとはCPUに電源を供給するための回路(PWM)に“ドライバーMOSFET”というLSIを使用したシステムで、高い電力効率を実現する。変換ロスが少ないため発熱も低く、電源回路やシステムが高温にならないというメリットもある。また、最近のハイエンドマザーボードでは、12フェーズや16フェーズといった多段階PWMを訴求するケースが多いが、DrMOSは電力効率が高いため、5〜6フェーズのPWMでも12フェーズや16フェーズと同等の性能を得ることができるとMSIは説明している。

 高効率で消費電力が少ないということは、排出される熱も少なくなるということになる。そのため、冷却ファンが消費する電力も少なくできる(または、クーラーユニットを小型にできる)というメリットも生まれる。

 Eclipseでは、RENESAS TechnologyのドライバーMOSFET「R2J20602」を組み込んだ6フェーズの電源回路を採用している。さらに、チップセットサイドにもDrMOSチップが4基実装されているなど、チップセット用の電源回路でもDrMOSが利用されている。

 電源回路に使用されているコンデンサは、アルミ固体コンデンサよりもさらに高品質なHi-CAPポリマーだ。これまで以上に安定性と耐久性を追求した結果といえる。なお、電源回路以外のコンデンサには、すべてアルミ固体コンデンサが使用されている。

 電源回路の省電力コントロールは、フェーズ単位で行われる。それを可能にしているのがIntersilのPWMコントローラ「ISL6336A」だ。動作している回路のフェーズ数は、CPUソケット脇に並んだLEDによって表示される。

kn_eclps_02.jpg Eclipseは第2世代のDrMOSを導入して6フェーズ電源回路を採用する。電源回路のコンデンサには、高級なHi-CAPポリマーコンデンサを搭載している
kn_eclps_06.jpg DrMOSの実体はRENESASテクノロジーのドライバーMOSFET「R2J20602」で、このワンチップにドライバICと2つのMOSFETを集積し、変換効率を大幅に高めている
kn_eclps_07.jpg PWMコントローラでは、6フェーズの電源回路を負荷に応じてコントロールして消費電力を低減する

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