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» 2009年01月22日 11時11分 UPDATE

夢色は何色!?:性能も色も堅さも“リアル”な「HP EliteBook 8730w Mobile Workstation」 (1/3)

日本HPが放つモバイルワークステーション「HP EliteBook」シリーズの最上位モデルは、ノートPCながらAdobe RGBの色域をサポートしたモンスターマシンだ。

[鈴木雅暢,ITmedia]

高級感と堅牢性を備えた新開発ボディ「HP DuraCase」

ht_0901eb01.jpg 17型ワイド液晶ディスプレイを搭載した「HP EliteBook 8730w Mobile Workstation」シリーズ

 「HP EliteBook」は、日本ヒューレット・パッカードのラインアップに新たに加わったビジネス向けノートPCのハイエンドブランドだ。今回取り上げる「HP EliteBook 8730w Mobile Workstation」は、その最上位に位置するワークステーション向けのハイエンドモデルで、ここでは4種類用意されているベースモデルのうち、64ビット版のWindows Vista Business(SP1)をプリインストールする最上位モデル「Q9100/17ZD/4/320/M3 Business 64モデル」を評価機とした。

 何といっても最初に目を引くのは、高級感あふれるスリムボディだ。17型ワイド液晶ディスプレイを搭載するだけあってボディの底面積は393(幅)×282(奥行き)と大きいが、厚さは32〜43ミリと比較的スリムで、直線的かつシャープな形状、ソリッドな剛性感と相まって「平べったい」印象が強い。ボディは新開発の「HP DuraCase」と呼ばれる構造を採用しており、ベースボディはフルマグネシウム、トップカバーはアルミニウムの間にハニカム上に穴を空けたマグネシウム合金を挟み込むことで、たわみに対する強度を向上させた強靱(きょうじん)な耐久性を獲得している。

 アルミニウムの表面にはアルマイト加工を、さらにトップカバーやパームレスト部などには「Dura Finish」と呼ばれる耐久性のある特殊コーティングを施しており、質感が高く、キズがつきにくい仕上げとなっている。実際に目にすると、確かに上質な高級感がある。高級オーディオ機器に匹敵するような存在感があり、これと比べると個人向けブランドのHP Pavillionシリーズなどはチープに見えてしまうほどだ。最上位モデルとしてふさわしい仕上がりといえるだろう。

ht_0901eb02.jpg ビジネス向けノートPCの新ブランドEliteBook
ht_0901eb03.jpg 新採用の「HP DuraCase」により、強度と耐久性が大幅に向上した
ht_0901eb04.jpg アルミニウムとマグネシウム合金との2層構造を採用した液晶ディスプレイ天板

最高峰のハードウェアスペックを装備

ht_0901eb05.jpg 4Gバイトメモリ(DDR2 SDRAM)は1枚のモジュールで提供され、最大8Gバイトまで搭載可能だ

 ハードウェアのスペックも最高峰だ。CPUはCore 2 Quad Q9100(2.26GHz)を採用している。モバイル向けとしてはフラッグシップのCore 2 Extreme QX9300(2.53GHz)に次ぐ存在のクアッドコアCPUで、クリエイティブアプリケーションを中心にマルチコアに最適化されたアプリケーションで大きな威力を発揮する。チップセットにはIntel PM45 Expressを採用し、GPUとしてOpenGL 2.1とDirectX 10に対応したNVIDIAのQuadro FX3700M(グラフィックスメモリは1024Mバイト)を搭載している。業務用のCAD/デジタルコンテンツ制作アプリケーションに最適化されており、各アプリケーションでの動作テストをクリアした認証ドライバが利用できる。グラフィックスメモリが1024Mバイトもあるため、高解像度のデュアルディスプレイ構成にも余裕をもって対応可能だ。

 メモリはPC2-6400に対応し、標準で4Gバイトを装備する。メモリソケットは底面に2基あり、そのうちの1基に4Gバイトモジュールが装着されている。空きソケットにモジュールを装着することで最大8Gバイトまで増設可能で、標準搭載のメモリを無駄にせず増設できる点はうれしい。32ビットOSでは実質3Gバイト前後しか有効に利用できないが、本機は64ビット版のWindows Vista Business(SP1)を搭載するため4Gバイト以上の大容量メモリもフルに扱える。

 HDDはSerial ATA(3Gbps)に対応した7200rpmの高速モデルを採用。容量も320Gバイトと不足はない。モーションセンサーの内蔵により振動や落下を検知すると自動的にヘッドをセーフティゾーンに移動させる「3Dドライブガード」も備える。また、本体右側面にはDVD+R DL対応のDVDスーパーマルチドライブが装着されている。「アップグレード・ベイ」と呼ばれる着脱式ベイとなっており、オプションのセカンドHDDやバッテリーを内蔵でき、HDD搭載時にはRAID 0/RAID 1の構成も可能だ。通信機能はIntel 82567LMによるギガビットLAN(1000BASE-T)対応の有線LANに加え、Intel WiFi Link 5300によるIEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト2.0準拠)の無線LAN、さらにBluetooth 2.0もサポートする。もちろん、インテルの「vProテクノロジー」に対応しており、さまざまな管理機能が利用可能だ。

ht_0901eb06.jpg CPU-Z 1.49の画面
ht_0901eb07.jpg GPU-Z 0.3.0の画面
ht_0901eb08.jpg ACアダプタはサイズが73(幅)×166(奥行き)×40(高さ)ミリ、約835グラムと重量級だ

 本体に装備している端子類も充実した内容だ。前面にあるメモリカードスロットは、メモリースティック/メモリースティックPRO/メモリースティックDuo、xDピクチャーカード、SDメモリーカード(SDHC対応)/MMCと、主要なメモリカードに対応する。そのほか、USB 2.0ポートを4基、ExpressCard/54(/34も対応)スロット、eSATAポート、HDMI(Ver.1.3準拠)ポート、IEEE1394aなども備え、拡張性は非常に高い。セキュリティ確保に使われるスマートカードスロットも用意する。ボディが大柄だけに背面には手が届きにくいことを考慮し、すべての端子を本体の前面と両側面にまとめているのも好印象だ。

ht_0901eb09.jpght_0901eb10.jpg 前面にはステレオスピーカーやヘッドフォン、マイク、メモリカードスロットが並ぶ(写真=左)。背面はバッテリーと排気口が占める(写真=右)。バッテリー容量は14.4ボルト 73ワットアワーで、約3時間の駆動が可能だ

ht_0901eb11.jpght_0901eb12.jpg 左側面にDC入力、HDMI、アナログRGB出力、USB 2.0、4ピンのIEEE1394、ExpressCardスロット、スマートカードスロットがある(写真=左)。右側面は手前側からeSATA、3基のUSB 2.0、DVDスーパーマルチドライブ、ギガビット対応の有線LAN、V.92対応のFAXモデムが用意されている(写真=右)

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