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» 2011年07月23日 09時00分 UPDATE

街のイオンで買う“データ通信SIMカード”:980円で大丈夫か──「イオン専用b-mobileSIM」徹底検証 (1/3)

月額980円で定額データ通信が行えるという、これまでなかった新たな製品「イオン専用b-mobileSIM」が登場。導入における注意点と実際の使い勝手をじっくり検証する。

[坪山博貴,ITmedia]

イオン店舗で販売、導入しやすい新スタイル

photo b-mobileSIM[イオン専用]プランAのパッケージ。SIMカードを切り離し、端末に入れて使用する

 ショッピングセンターでデータ通信サービス用SIMを販売するという、国内においては前例のないデータ通信サービス「b-mobileSIM[イオン専用]」が登場した。その新たな販売形態以外に、3種類の定額制データ通信プランを用意し、そのうちの1つは月額980円と大変安価に定額データ通信の環境を入手できる価格帯が話題となっている。

 今回はその月額980円プランを契約し、1カ月ほど使用してみて分かった注意点、そして実際の使い勝手をじっくり検証しよう。

 b-mobileSIM[イオン専用]は、b-mobileシリーズを提供する通信事業者である日本通信と本州、四国圏で大型商業店舗「イオン」を展開するイオンリテール(流通大手 イオングループの1社)の協業で販売される商品だ。販売、契約はイオン店舗内の携帯電話販売スペースで行い、サービスとサポートは日本通信が行うスタイルになる。

 日本通信の製品は「b-mobileSIM U300」が店頭で購入できる例は最近増えているが、基本は大都市部の大手家電量販店が中心だ。対して、各地に店舗があり、客層も幅広いイオンと協業することで店頭での販売販路を大きく拡大できる点、つまりユーザーはこれまでより手軽に購入できるようになるのがメリットの1つだろう。イオンにとっては競合他社に対して差別化できる低料金データ通信サービスを提供できるメリットがある。今後、3Gモジュール内蔵の個人向け機器(例えばスマートフォンやタブレットデバイス、携帯ゲーム機など)が増えてくれば、さらに魅力的なパッケージ販売も可能になるといったメリットも想定できる。

 販売は、まず2011年6月10日にイオン14店舗で開始された。当初は販売店舗がかなり限られていたが、6月18日以降に取扱い店舗をグッと拡大。7月15日時点で計105店舗で販売されるようになり、北は青森、西は広島・高知まで取扱店エリアが拡大された。

 ちなみに北海道地区はイオン北海道、九州地区はイオン九州、沖縄地区はイオン琉球がそれぞれイオン店舗の運営会社でイオングループ企業だが、今回日本通信との協業はあくまで本州、四国で店舗展開を行うイオンリテールである。そのため、現時点では販売店舗の地域が一部制限されているようだ。

b-mobileSIM[イオン専用] 最大通信速度 価格
タイプA 100kbpsまで 980円/月
タイプB 400kbpsまで 2980円/月
タイプC Mbpsクラス(1Mbps以上) 4980円/月

 プランは全3種類で、すべて定額制だ。タイプAが最大100kbpsで月額980円(プラス)、タイプBが最大400kbpsで月額2980円、タイプCが“Mbpsクラス”と定義された、FOMAハイスピードの最大通信速度と同等と思われるベストエフォートとなる速度で月額4980円となる。

 サービスエリアは前述したb-mobileSIMシリーズなどと同様に、人口カバー率100%のNTTドコモFOMAネットワークと同じである。最大通信速度別に月単位で対価を支払う、ごくシンプルな料金体系となっており、主要通信事業者によるデータ通信サービスで見かける複雑でかなり分かりにくい料金プランではなく、約2年の長期契約をする必要もない。解約時の違約金などももちろん存在しない。


契約には身分証明書とクレジットカードが必要

photo イオンの店舗で購入できる。購入時は3150円をクレジットカードで支払う

 b-mobileSIM[イオン専用]は、基本的に携帯電話を新規契約する場合と同じで身分証明書の掲示が必要で、原則20歳以上でないと契約できない。身分証明書には運転免許証、健康保険証、日本国パスポート、身体障害者手帳、療育手帳、外国人登録証明書、精神障害者保険福祉手帳などが利用可能。加えて料金支払い用のクレジットカードが必要だ(現金では支払えない)。

 契約時には、SIMパッケージ料金として3150円も発生する。これは一般携帯電話の契約事務手数料に相当するもの。この3150円を料金支払い用として登録するクレジットカードで決済することにより、信用照会を兼ねている。ちなみに、この3150円は「イオンで何かを購入した」という扱いだったので「*円以上のお買い物で駐車場*時間無料」なサービスも受けられた。

 商品は料金プランのタイプA、B、Cが別々に準備されており、少なくとも購入から1カ月は購入時の料金プランで利用することになる。毎月の料金計算は契約日起算となり、日割りは発生しない。例えば筆者は6月11日に契約したので、料金は11日〜翌月10日の間隔で算出される。

 解約時も残利用期間に応じた日割りは発生しない。ただ、この契約期間の1カ月単位で料金プランは自由に変更できる。料金プランの変更は、日本通信側でユーザー登録が完了すると同社サービスサイト「My b-mobile」で行える。

photophoto 料金プランの変更は「My b-mobile」サイトで行える。初回接続時のみ認証のため本製品(を差した端末での通信)でサイトに接続する。以降はインターネット接続手段は問わずに利用できる。プラン変更以外に請求明細の確認や解約手続きもここから行える。料金プランはA、B、Cの3種類より選択できる。料金プランの変更は翌料金月からの適用となり、何度か変更したら最後に選択した料金プランが有効となる

 店頭で書類に必要事項を記入して審査が行われ、SIMパッケージ料金のクレジットカード支払いを終えればすぐ利用可能な状態となったSIMカードが受け取れる。ほかのb-mobile商品のような少し面倒なアクティベーション作業は不要だ。契約に要した時間は15分ほどだった。

 改めて、契約についてまとめよう。

  • 契約に必要な条件は、契約者が20才以上
  • 身分証明書の提示が必要
  • クレジットカードでの月額料金支払いが必須
  • 契約時に、SIMパッケージ代となる3150円が必要(クレジットカード払いのみ)
  • 契約日を起算日とし、月契約期間の算出期間が決まる
  • 利用期間は原則1カ月単位。契約時・解約時ともに日割りは発生しない
  • 料金プランは、契約期間の1カ月単位で自由に変更可能
  • (長期契約ではないため)解約時に違約金などは発生しない

 という感じである。

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