予算10万円で高性能なWindows 8搭載マシンが欲しいなら、「MDV-AGZ7110X2」はいかが?コスパ抜群(1/2 ページ)

» 2012年11月07日 00時00分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]

Windows 8搭載PCに買い替えよう

Windows 8のスタート画面

 マイクロソフトの最新OS「Windows 8」が発売され、PCメーカー各社から新モデルが続々と登場している。直感的なタッチ操作と従来のキーボードによる操作を両立したこの新しいOSは、リリース後3日間で400万本を販売するなど市場に期待をもって迎えられ、アキバで行われた恒例の深夜販売にも多くのファンがつめかけた。Windows Vista搭載PCなどやや古いマシンを使っているユーザーの中には、これを機会にシステムごと新しくしたいと考えている人もいるだろう。

 一方、Windows 8の特徴である、タッチ操作に最適化されたユーザーインタフェースが全面に押し出されるあまり、「(既存のPCに)8を入れるだけでタッチ操作ができるようになる」と勘違いしてしまう人もいたようだ。PC USERの読者にそういった方はいないと思うが、「タッチできなきゃ8を使う意味はない」とWindows 8に懐疑的な目を向ける人はいるかもしれない。確かに、Windows 8の特徴を最大限引き出せるのは、ノートとタブレットの両スタイルで使えるモバイルPCや、タッチ対応の液晶一体型PCではあるのだが、それ以外の製品でもメリットはある。

 例えば、Windows 8ではOSやアプリケーションの起動は驚くほど高速化されている。ニュースなどの情報がリアルタイムで更新される新しいスタート画面(ライブタイル)は、例えタッチに対応していなくても、デスクトップPC向けの大画面液晶ディスプレイで表示するとより見やすいはずだ。新機能の「チャーム」は、アプリ内検索やSNSで知人と情報を交換するのに便利だし、8向けのアプリを集約したWindowsストアも今後さらに拡充されていくだろう。もちろん、従来のデスクトップも利用できるので、操作方法をいちから全部覚え直す必要もない。古いPCを買い替えるなら、OSも新世代のUIに切り替わった今が絶好のタイミングだ。

高性能なシステムを10万円以下で手に入れたい

拡張性の高いミドルタワー型ケースを採用したMDV ADVANCEシリーズ「MDV-AGZ7110X2」

 新しいWindows 8搭載PCが欲しい、それもできるだけ安く、でも今後長く使うことを考えると性能には妥協したくない――そんな“ワガママ”に応えてくれるのが、細かく仕様をカスタマイズできる直販メーカーの製品だろう。量販店モデルに比べて極端に安いわけではないものの、自分の用途にあったスペックを追求し、ムダな部分を省けるため、結果的にはコストパフォーマンスの高い買い物になりやすい。特に、今やメーカー製PCでは珍しくなってしまったタワー型のデスクトップPCは狙い目の1つだ。

 今回紹介するマウスコンピューターの「MDV ADVANCE」シリーズは、まさにそうしたミドルタワー型ケースに高性能パーツを詰め込んだデスクトップPCである。特にここで取り上げた「MDV-AGZ7110X2」は、Core i7-3770とGeForce GTX 660 Tiを組み合わせた“ミドルハイ”なシステムを採用しつつ、価格を10万円以下に抑えた注目のモデルだ。いかにも“コスパ”で定評のあるマウスコンピューターらしい製品といえる。また、ミドルハイと言っても、ゲーミングPCブランドの「G-Tune」と比べても遜色のないスペックを備えており、性能面では申し分ない。それでは早速評価していこう。

 前述の通り、MDV-AGZ7110X2の基本システムは、Ivy Bridge世代の上位CPUであるCore i7-3770(3.4GHz/3.9GHz)とIntel Z77 Expressチップセットを組み合わせている。クロック倍率フリーの“K”を付加したモデルではないが、4つのコアで最大8スレッドを同時処理できるほか、Turbo Boost時はクロックが最大3.9GHzまで跳ね上がる。処理性能に関していえば、普段使いはもちろん、ほぼすべてのコンシューマー用途で不足を感じることは当分ないはずだ。

 グラフィックスもKepler世代のアーキテクチャを導入したGeForce GTX 660 Tiを採用しており、最新3Dゲームが快適に動作する性能も期待できる。メモリ容量も標準で8Gバイトと十分。さらに現在、Web直販の期間限定キャンペーン(原稿執筆時点)として、無償でメモリ容量を16Gバイトに倍増しているのも見逃せない。

 一方、ストレージは1TバイトHDD、光学ドライブはDVDスーパーマルチと、価格を抑えるための妥協も見られるが、総じて高いバランスでまとまっている。ストレージについては、SSDの価格が下がったタイミングで将来的に導入するのもいいだろう。

CPU-ZとGPU-Zの画面。Core i7-3770とGeForce GTX 660 Tiを搭載する。評価機に搭載されていたグラフィックスカードは、オリジナルファンを採用したZOTAC製カードだった

拡張性とメンテナンス性を備えたミドルタワーケース

 MDV ADVANCEシリーズの外装は、ブラックを基調としたシンプルなカラーリングだ。フロントマスク前面をつや消しの黒、その周囲を光沢の黒で囲み、各部に銀色のパーツを組み込むことでアクセントにしている。スピンドル加工を施した電源ボタンや、電源を入れると青く光るLED(HDDアクセスで紫色に点滅する)など、G-Tuneに比べると派手さはないものの、きちんとデザインされており、こちらの外観を好む人もいるだろう。

 ケースのサイズは約190(幅)×490(奥行き)×410(高さ)ミリで、下部に電源ユニットをレイアウトした構造だ。HDDゲージが側面方向に向かって配置されているほか、ワンタッチ式のHDDホルダを採用しているため、4基ある3.5型ベイへのストレージの装着は簡単に行える。内部空間にも余裕があり、メンテナンス性は非常に高い。ただ、サイドパネルの固定は手回しネジではないので、ドライバーなしで作業が行えるわけではない。

 特筆すべきは静音性で、フロントのスリットやサイドパネルのエアホールから効率的に空気を取り込んでいるためか、負荷の高い3D系ベンチマークを実行しているときも、耳障りなファンノイズは発生しなかった。やや大きめのケースではあるが、机上に設置しても音が気になることはほとんどないだろう。

本体前面、背面、左側面。ケースのサイズは、約190(幅)×490(奥行き)×410(高さ)ミリ、重量は約10.7キロ。5型オープンベイを3基、3.5型のシャドウベイを6基備える。シャドウベイのうち4基はサイドパネルを開くとすぐにアクセスでき、HDDの交換や増設が簡単に行える。ケース下部に80PLUS GOLD認証のFSP GROUP製500ワット電源ユニットを搭載する

 前面インタフェースは、2基のUSB 3.0ポートやマルチカードリーダー、音声入出力など、アクセス頻度の高い端子が並んでいる。SD(SDXC対応)/MS/MMC/xD対応スロットのほか、microSDスロットも別に用意されており、携帯電話やスマートフォンで撮影した画像を手軽にPCへ移動できる。なお、USB 3.0ポートの左には赤外線リモコン受光部も内蔵しており、対応リモコンを使ってMedia Centerも操作できる。背面側は2基のUSB 3.0、6基のUSB 2.0に加えて、サウンド関連端子やギガビットLANが並ぶ。グラフィックスカードの映像出力は、DVI-IとDVI-D、DisplayPortの3系統だ。

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