10.1型ワイド液晶ディスプレイは、1366×768ドット表示に対応する。白飛びが多少気になるものの、最大輝度は450カンデラ/平方メートルと明るく、色も鮮やかだ。表面は光沢仕上げだが、最大輝度での映り込みはあまり気にならなかった。
このディスプレイに5点マルチタッチ対応のタッチパネルを内蔵する。指のすべり具合や感度が特別よいわけではないが、指の動きに画面の描画は滑らかに追従し、操作は快適だ。ただ、ガラス面は指紋が残りやすく、タッチ操作を繰り返すことで汚れが目立ってしまう。
Latitude 10では、1024段階の筆圧検知に対応した電磁誘導式デジタイザによるスタイラスペン入力に対応しており、オプションでワコム製のスタイラスを用意する(3150円、下位モデルのEssentialsは非対応)。10.1型ワイドの画面サイズで1366×768ドットとディスプレイの解像度はあまり高くないものの、デスクトップモードでは細かいボタンを押すときなど、タッチ操作が難しい場面が多い。細かい操作をする、手書きのメモを取るといった用途で使うならば、本体と合わせて購入するといい。
内蔵ステレオスピーカーは背面下部の左右に備える。出力は1ワット+1ワットで音質も悪くないが、Windowsボタンが正しい向きとなる横位置に構えてタブレットを持つと、スピーカーが手でふさがってしまうところは少し気になった。
Latitude 10には、オプションでドッキングステーションが用意される。4基のUSB 2.0ポートとHDMI出力端子、ギガビット有線LANポートを備えており、簡単にキーボードやマウスが接続できるほか、大画面のディスプレイに出力して使うことも可能になる。安定した通信速度を確保できる有線LANを利用できるところも、うれしい機能だ。
Windows 8のデスクトップアプリを利用するにはキーボードやマウスが利用できたほうが断然便利だ。デスクトップモードも使うのならば、このドッキングステーションは必須といえる。これを使えば、机の上ではノートPCあるいはデスクトップPCのような感覚で利用しつつ、いつでもサッと持ち出せる。価格は1万2980円と決して安くはないが、本体価格が5万4980円からとお手ごろなので、本体と合わせて購入を検討してほしい。
Latitude 10の基本スペックは、CPUがClover Trailの開発コード名で知られるAtom Z2760(1.8GHz)、メモリはLPDDR2で容量2Gバイト、ストレージは64GバイトSSDとなる。これらの仕様はBTOで変更できない。Windows 8搭載の薄型軽量タブレットとしては、標準的なスペックといえる。
購入時に仕様を変更できるのは、バッテリーやオフィスソフトのほか、スタイラスペン、外付けDVDドライブ、ドッキングステーションといった周辺機器のオプションだ。標準のOSは32ビット版Windows 8だが、BTOでProエディションを選択できる(プラス5040円、英語版も選択可能)。
それでは、ベンチマークテストの結果を見ていこう。性能面のテストに関しては、同じくAtom Z2760を搭載する「ARROWS Tab Wi-Fi QH55」や「HP ENVY x2」と同等の結果となった。
実際の使用感はまずまずだ。Coreプロセッサー・ファミリーを搭載するUltrabookなどと比べればもちろん見劣りするが、WebブラウズやWindowsストアアプリの操作はストレスなく行える。ただ、写真や動画の読み込みがもたつく場面があるところは惜しい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.