CEATEC JAPAN 2013のインテルブースは、Ultrabook、2in1デバイスを中心としたコンシューマー機器、センシング技術を用いて新たなユーザー体験を実現できるとするデモンストレーション、Haswellプラットフォームで手軽に実現できる4K出力ソリューションの紹介、ワイヤレスディスプレイ出力 Intel WiDiといったPC利用者が未来を身近に感じられる展示に加え、同社が推進する車載機器向けプラットフォーム「Tizen IVI」を採用した車載機器事例も強くプッシュしていた。
インテルアーキテクチャの車載用プロセッサ/SoCや通信、機器制御といった基幹を担うLinuxベースのTizen IVIに、自動車メーカーやベンダーがHome Screen(ホーム/メニュー画面)を工夫できるUI Managerと呼ぶミドルウェア的な仕組みを載せて車載機器として仕立てる。Tizenはスマートフォンなどの事例もあるようにオープンガバナンスを主とし、設計の自由度が高い点が他OS/プラットフォームと比べてメリットがある。車載機器としても、自由度がありながら開発コストが比較的抑えられる特長を推す。最近、トヨタ自動車がTizen IVI上で動作するUI Managerを開発、さらにそれを利用したサンプルのヒューマンマシンインタフェース(HMI)を開発し、そのソースコードをTizenのオフィシャルサイト上で公開した。他社もサンプルコードを利用して独自のHMIを作成できる。
車載機器も、これまでの単体機能の──オーディオやラジオ、カーナビといった機器から、家庭用/オフィス用機器と同様のことができるネットワーク接続機能が求められるようになり、応じてパーソナル機器(スマートフォンなど)との自然な連携といったニーズも高まっている。インテルはTizenをベースにしたIVI(車載情報通信システム)を軸に、トヨタ自動車をはじめとする自動車業界と研究開発で協力し合う土壌を整え、「ゆくゆくは、インテルの技術がクルマにもあたり前に搭載されている」──といった図を見込んでいる。
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