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» 2013年12月30日 11時00分 UPDATE

LTE/WiMAX 2+で高速化、長時間、高機能化……:2013年にグッときたポータブルWi-Fiルータ“ベスト3” (1/2)

2013年に発売されたモバイルWi-Fiルータの「ベスト3」を紹介しつつ、この1年間のポータブルルータ事情を振り返る。

[島田純,ITmedia]

 2013年は、LTEの普及、WiMAX 2+の開始などモバイル通信サービスがグッと「広いエリア」に、かつ「高速化」されたことに加え、小型なタブレットの拡充、SIMロックフリー機器の増加、低価格SIMサービスの流行など、ユーザーは機器やサービスを「自由に選べる」ようになるほど市場が広がったといえる。

 それでは、「これはよかった」と感じたポータブルルータを取り上げつつ、この1年のポータブルルータ事情を振り返っていこう。

Xi通信10時間越えを実現「L-03E」(NTTドコモ/LG電子製)

photo Xi通信10時間越えを実現したNTTドコモの「L-03E」

 2013年のベストバイは、NTTドコモのXi通信対応ポータブルルータ「L-03E」を挙げたい。

 L-03Eは、NTTドコモのXi対応ルータとして初めて、標準バッテリーでLTE連続通信時間が10時間を超えた、Xi 12時間/FOMA 13時間動作の性能をまず評価する。

 本機発売時の2013年1月時点、Xi対応ルータはWiMAXやイー・アクセスが販売するポータブルルータ各種と比べると動作時間の仕様が劣っており、「Xi通信は大食いだから仕方ないよね」などという感じだった。Xi対応ルータとして「L-09C」、「BF-01D」などを使用してきたが、ボディが大柄で重いわりに、Xi連続通信時間はL-09Cが最大6時間、BF-01Dが最大4時間と、いま思うと超短かかったのである。

 それが「1日の活動時間まるごと電源入れっぱなしで大丈夫」と、Xiルータでもはじめて1日安心して使えるようになったのが本機だ。ボディサイズは約60(幅)×90(高さ)×19.5(厚さ)ミリと小型化したほか、連続通信時間はXi接続時で最大12時間、FOMA接続時で最大13時間とかなり長くなった(重量は約145グラムと、まぁ“そこそこ”のレベルだが、ボディのほとんどがバッテリーである)。

 通信性能については、Xiルータでは初めて1.5GHz帯(LTE Band 21)を使用する下り最大100MbpsのLTE通信に対応し、下り最大100Mbps対応のXiエリアでこれまでのXiルータより高速に通信できる可能性が高まった。さらにGSM通信にも対応するので、国際ローミングやSIMロックを解除した上で、海外のGSMエリアでも使用できる点も他キャリアのポータブルータと比べたメリットになる。

 もちろんパーフェクトではない。まず本体前面に備わるジョグキーの仕様に難があり、思ったように操作できない。さらに、2013年のポータブルルータに搭載例が増えた「公衆無線LANの自動ログイン」、Mac OSでのUSB接続(USB有線モデムとして使用するモード)、そしてXiの下り最大150Mbpsでの通信に対応しない点などが2013年年末時点でのデメリットだ。

 これらは、次期モデルとなる2014年2月発売予定の「Wi-Fi STATION L-02F」にて改良されるようだ。L-03Eの後継として、このL-02Fにはより完成度の高い端末となることを期待したい。

WiMAXルータとして、“完成形の近い”1台「AtermWM3800R」(UQコミュニケーションズ/NECアクセステクニカ製)

photo “完成形の近い”WiMAXルータ「AtermWM3800R」

 続いて、WiMAX対応ポータブルルータ「AtermWM3800R」である。

 WiMAX対応ルータについては、すでに2012年より10時間超の長時間動作を実現するモデルが存在していた。当初、AtermWM3800Rは「これは!」と思う仕様ではなかった。同時期に登場した「URoad-Aero」が超薄8.4ミリのボディに12時間動作を実現していたのに対し、AtermWM3800Rは8時間動作と前モデルより動作時間が減ってしまっていたからだ。

 ただ、実際に使用すると考え方が変わった。前モデルAtermWM3600Rよりとても小さく軽くなったボディは「やはりモバイル機器は小型軽量が正義」と思う。そしてバッテリー動作時間についても後日公開された新ファームウェアの機能「パワーセーブ通信」を有効にすることで、仕様上の動作時間が「10時間」に改善された。ポータブルルータの製品寿命はほんの数年と思うが、ユーザーの「バッテリー動作時間を望む(というか、嘆く)」声に応じ、それを反映・改善したNECアクセステクニカのユーザーに対する姿勢と意地がグッと伝わった対応だった。

 もう1つ、本機は小型軽量化されたボディの中で、Bluetooth通信を用いたウルトラC的なリモート起動機能、さらにWiMAXルータでは初となるUSBモバイルバッテリー機能にも対応しており、「WiMAX対応ルータでやれることはやり尽くした」という感じだ。AtermWM3800Rは、(第一世代の)WiMAX対応機器の「1つの完成形」と言えるルータだと思う。

 さて、WiMAXサービスは2013年10月に新世代の「WiMAX 2+」もはじまったが、対応機機は2013年12月現在もまだ「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」の1機種のみで少しさびしい状況である。今後はWiMAX 2+対応端末のラインアップ増加や進化にも期待したい。

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