アップルは6月12日、翌日オープンする「アップルストア表参道」(Apple Store, Omotesando)の報道関係者向け内覧会を実施した。同店は銀座、渋谷に続く都内3店舗目の直営店。
高さ9.5メートル、面積にして500平方メートルの巨大なガラスで覆われた店内は、ラッピングに「ケヤキの樹の下で、ちょっと特別なことが始まります。」と書かれていた言葉通り、通りのケヤキ並木を見通せる開放感のある造りになっている。
また、ガラスの壁面や、地下へ続くらせん階段といった美しい建築デザインのほかにも、表参道店には国内初の取り組みがある。その1つが360度ジーニアスバーだ。アップル製品に関する疑問や相談を受けるジーニアスバーは、これまで対面カウンター方式だったが、同店では1つの長いテーブルを設置し、ユーザーとスタッフが並んで話ができるレイアウトになっている。直営店を「ただ製品を販売する場所」とするのではなく、セミナーやトレーニングの場を用意し、「ユーザーとの関係が始まる場所」と考える同社らしい取り組みだ。
もう1つが「Pro Labs」と呼ばれるトレーニングコース。ここではアップル製品の使いこなしを学ぶ従来のパーソナル/グループトレーニングを越え、「Aperture」や「Final Cut Pro」といった、プロ向けのソフトウェアを扱うより高度な学習プログラムが予定されている。
ちなみに表参道店には、今から10年ほど前、米国外では最初の店舗としてアップルストア銀座がオープンしたときのスタッフも含まれており、まさに「ユーザーとの関係が始まる場所」を象徴するような話がある。
これまで銀座、福岡、渋谷、そしてこの表参道と、4店舗のジーニアススタッフを務める富所智也さんは、福岡でキッズ向けワークショップに参加していた子どもと、異動した後に渋谷店で再会(わざわざ訪ねてきてくれたらしい)。最後に見たときにはまだ小さかった彼が高校生となって目の前に現れ、自分の背の高さを追い抜いていたことに驚かされたというエピソードを語ってくれた。
「アップル製品を購入された後にも、ジーニアスには使いこなしなどを学ぶために何度も通ってくれるお客さまがいらっしゃいます。そういった方々と関係を築いていけるのがアップルストアの特徴ですし、スタッフとしてやりがいを感じる部分ですね。360度ジーニアスバーは、よりお客さまとの距離を縮める取り組みとして歓迎しています」(富所さん)。
このほか、13日のグランドオープンに向けて、表参道店だけの限定製品を用意。午前10時の開店から先着5000名には「Apple Store, Omotesando」の文字が入ったおなじみのオープン記念Tシャツも配られる。
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