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EIZO、超狭額デザイン+ちらつきカット強化の23.8型/24.1型ディスプレイ画面を覆うベゼルは“1ミリ”

» 2014年09月09日 18時00分 公開
[ITmedia]

超狭額デザイン搭載機をFlexScanシリーズにも展開

 EIZOは9月9日、エコとエルゴノミクスに配慮したPC用ディスプレイ「FlexScan EV」シリーズの新機種として、24.1型モデル「FlexScan EV2455」と23.8型モデル「FlexScan EV2450」を発表した。いずれも同社が“フレームレス”と呼ぶ超狭額縁のデザインを採用し、疲れ目対策の機能を強化した製品だ。EV2455は1920×1200ピクセル(WUXGA)、EV2450は1920×1080ピクセル(フルHD)に対応する。

 発売日は2014年9月19日の予定。価格はオープンで、EIZOダイレクトの直販価格(税込)はEV2455が6万2640円、EV2450が4万1040円だ。ボディカラーは定番のブラックとセレーングレイ、そしてEV2455のみ直販限定でホワイトも用意している。保証期間は5年間(使用時間:3万時間以内)。

1920×1200ピクセル表示の24.1型モデル「FlexScan EV2455」
1920×1080ピクセル表示の23.8型モデル「FlexScan EV2450」
直販限定色のホワイト。明るい白で統一されたボディが新鮮だ(写真=左)。背面のケーブル止めは2色が付属し、レッドを装着すると、白と赤のコントラストが楽しめる(写真=右)

 最大の特徴は、現行機種比(2機種平均)で60%フレームをスリム化したという超狭額デザインだ。左右と上部のベゼル幅を約1ミリまで削り、液晶パネルの非表示エリアを足したフレーム全体の厚さでも、EV2455で約6.2ミリ、EV2450で約5.3ミリを実現している。前面のボタン部に静電スイッチを採用し、凹凸をなくしたことに加えて、ボタンの直上に各ボタンの操作ガイドを表示することで、印字も省いており、画面に集中しやすいノイズレスなデザインを追求している。

 ちなみに同社は、2014年7月に超狭額デザインの23.8型ゲーミングディスプレイ「FORIS FS2434」を発売しており、今回はそれに続く超狭額モデルとなる。FORIS FS2434は左右と上部のフレームが合計約6ミリ(ベゼルが約2ミリ、非表示エリアが約4ミリ)だ。

前面のボタン部に静電スイッチを採用し、凹凸をなくした。また、ボタンの直上に各ボタンの操作ガイドを表示することで、印字も省いている

 EV2455とEV2450の液晶ディスプレイ本体は、電源を内蔵したまま47.9ミリまで薄型化した(従来機種のEV2436W-Zは57ミリ、EV2336W-Zは56ミリ)。本体サイズと重量は、EV2455が530.8(幅)×233(奥行き)×357.2〜488.2(高さ)ミリで約6.5キロ、EV2450が537.6(幅)×233(奥行き)×333.5〜473.5(高さ)ミリで約6.2キロだ。

 スタンドは従来のFlexStandを継承しているが、アーム部分を改良し、左右どちらにも90度回転できるようになった。これにより、縦位置表示で2台の液晶ディスプレイを並べる際、狭額縁の面どうしを隣接させたマルチディスプレイ環境が構築可能だ。

 画面は上35度/下5度のチルト、左右で344度のスイベル、131ミリ(EV2455)/140ミリ(EV2450)範囲の高さ調整が行えるほか、VESA規格準拠のフリーマウント(100×100ミリピッチ)も利用可能だ。別途アームなどを装着し、180度回転させて逆さまに設置しても放熱などに問題がない設計を採用した。

FlexScan EV2455の超狭額デザイン。左右と上部のフレームは合計で約6.2ミリ(ベゼルが約1ミリ、非表示エリアが約5.2ミリ)だ(写真=左)。マルチディスプレイにしても、2画面をつなぐフレーム部は合計12.4ミリ程度で済む(写真=右)
超狭額デザインはマルチディスプレイ環境で有用だ
画面を左右どちらにも90度回転できるため、縦位置表示でも狭額縁の面どうしを合わせて、マルチディスプレイ環境を構築可能だ

 LEDバックライトの明滅に起因するちらつき(フリッカー)対策としては、EIZO独自の「ハイブリッド調光(EyeCare調光)方式」がさらに進化。高輝度時はDC調光(電流の増減で明るさを制御)、低輝度時はPWM調光(発光素子の点滅時間制御で見た目の明るさを変更)を用いる点は従来通りだが、高周波のPWM方式を採用し、LEDバックライトをすべて同時に明滅させず、明滅の周期をずらす工夫によって、ちらつきを抑えている。

 これにより、同一カテゴリーの競合5機種と比較した場合、ちらつきを74%カットできたという(EIZOの調査結果による)。DC調光は原理的にちらつきが発生しないが、低輝度に設定するのが難しい。EV2455/EV2450は、低輝度時に高周波で明滅周期をずらしたPWM調光に切り替えることで、ちらつきを抑えつつ、1カンデラ/平方メートルを切るような低輝度表示にも対応している。

 色温度を下げた紙に近い風合いの表示にすることで、ブルーライトをカットする「Paper」モードも引き続き搭載。ブルーライトのカット率はEV2455が約73%、EV2450が約68%としている。自動調光機能の「Auto EcoView」機能はより自然に感じる調光アルゴリズムに進化した。

 ディスプレイ調整用のソフトウェア「ScreenManager Pro」(無償ダウンロード提供)も一新。表示の調整結果をマルチディスプレイの全画面に反映できるほか、人感センサーのオン/オフ連動、各種Eco設定のマウス操作、ホットキー設定にも対応する。

 液晶パネルには、ノングレア仕様のIPSパネルを採用。最大輝度はEV2455が300カンデラ/平方メートル、EV2450が250カンデラ/平方メートルを確保しており、2機種ともコントラスト比は1000:1、視野角は上下/左右各178度、応答速度は5ms(中間階調域)、最大表示色は約1677万色(10ビットLUT)だ。

 映像入力はDVI-D、DisplayPort、HDMI、D-Subの4系統を搭載。USB 3.0のハブ機能(アップ×1、ダウン×2)、出力1ワット+1ワットのステレオスピーカー、ステレオミニの音声入出力を備えている。

 消費電力はEV2455が最大47ワット、標準13ワット、節電時/待機時0.3ワット以下、EV2450が最大47ワット、標準12ワット、節電時/待機時0.3ワット以下だ。

電源ユニットを内蔵し、非使用時の消費電力をカットする主電源スイッチもある(写真=左)。映像入力は4系統を装備する(写真=右)
側面に音声入出力とUSB 3.0ハブ機能を搭載(写真=左)。背面の右上には、大きめにEIZOロゴが刻まれている(写真=右)
EIZOが7月31日に発表したシリーズ初の4K液晶ディスプレイ「FlexScan EV3237」も9月19日に同時発売となる。31.5型ワイドのIPSパネルを搭載し、EIZOダイレクトの直販価格は19万9800円(税込)だ

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