最新ディスプレイ環境への対応では、より多くのユーザーが“4K”ディスプレイ環境でゲームを楽しめる機能を用意している。NVIDIAでゲーミング技術などの開発・マーケティングを担当するトム・ピーターソン氏は、現在のPCゲームは「DARK SOULS II」のように、ゲームプレイにおけるフレームレートは高くても、最新DirectXをサポートするゲームに比べるとグラフィックス品質が劣るものと、「Battlefield 4」のようにグラフィックス品質は高くても、ゲームプレイ時のフレームレートが低い、2つの種類のゲームに分類できると語っている。
そこで、GeForce GTX 980では、このトレードオフを解消する技術として、「Dynamic Super Resolution」と「MFAA」という技術に対応した。
「Dynamic Super Resolution」(DSR)は、現在主流の1080pディスプレイでも4Kクオリティのゲームプレイを楽しめるようにする技術だ。具体的には、ゲームそのものは4K解像度などの高解像度でレンダリングし、画面出力時にディスプレイにあった解像度に変換することで、グラフィックス品質を向上させる。DirectX 9ベースの「DARK SOULS II」のように、グラフィックス負荷の低いゲームタイトルを、より高画質で楽しみたいという用途に適している。
DSRは、GeForce Experience対応ゲームタイトルであれば、グラフィックス負荷に応じて自動的に有効にできるほか、ユーザーがドライバ側でDSRを有効にすることもできる。ピーターソン氏は「DSRは、当面はGeForce GTX 980とGeForce GTX 970のみの対応となるが、順次対応機種を拡大していく予定だ」と、従来のGPUでもDSRを利用できる見通しを示している。ただし、DSRは「ゲームを4Kで処理するため、グラフィックスカード側の性能も重要」ということもあり、4Kディスプレイ環境で十分な性能が発揮できるグラフィックスカード、またはSLI環境が必須となる。
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