Windows 10の新ブラウザ「Project Spartan」とは何か?鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/3 ページ)

» 2015年02月04日 10時30分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

それはWindows 10の統一的な新Webブラウザ

 前回のリポートでも紹介したが、「Windows 10 Technical Preview(TP)」の最新版「Build 9926」に搭載されているWebブラウザは「Internet Explorer 11(IE11)」だ。2015年1月に米Microsoftが開催したプレスイベントでプレビューが行われた「Project Spartan」の名称で呼ばれる新ブラウザではない。

 現時点でユーザーが直接触れる方法はないSpartanだが、今回はこの新ブラウザがどのようなものなのか切り込んでいく。

Windows 10に搭載される新ブラウザ「Project Spartan」(開発コード名)。まだWindows 10 Technical Previewでは利用できない

 本連載におけるSpartanの最初の話題は、1月イベント直前の「Internet Explorerは廃止されるのか?――ウワサから考えるWindows 10の姿」の記事中で触れたが、まずはこの答え合わせをしておこう。

 同記事では「レガシーサポートはIE11で、新技術への対応はSpartanで」という風に解説していたが、どうやらこれは間違いで、「Windows 10にはレガシーと新技術に対応した2種類のWebレンダリングエンジンが搭載され、IEとSpartanともに両者を呼び出せる」ということのようだ。

 これは同社公式ブログ「IEBlog」の1月23日のエントリで解説されており、Spartanの背後にあるものの一端を知ることができる。同Blogによれば、Spartanは次のようなものだという。

Yesterday, we announced that Windows 10 will ship with a brand new browser, codenamed “Project Spartan.” Designed for Windows 10, Spartan provides a more interoperable, reliable, and discoverable experience with advanced features including the ability to annotate on web pages, a distraction-free reading experience, and integration of Cortana for finding and doing things online faster.

(昨日、われわれはWindows 10が「Project Spartan」という開発コード名の新しいブランドのブラウザとともに出荷されることを発表した。SpartanはWindows 10向けにデザインされており、より高い互換性、信頼性、そして先進機能によってもたらされる知覚経験を提供する。この先進機能には、Webページへの注釈、障害物のない読書体験、オンライン上での調べ物や作業をより素早く行うためのCortana統合などが含まれている)

Spartan is a single browser designed to work great across the entire Windows 10 device family - from keyboard and mouse on the Windows 10 desktop to touch, gestures, voice, controllers and sensors.

(SpartanはWindows 10デバイスファミリー全体に渡ってうまく動作するよう設計された単一のブラウザとなっている。Windows 10のデスクトップにおけるキーボード+マウスでの操作から、タッチ、ジェスチャー、音声、コントローラー、センサーまでをサポートする)

 つまり、Windows 10と名の付くすべての製品へと搭載され、イベントでも紹介されたSpartanの各種機能(注釈やリーディングモード、Cortanaの統合など)をサポートする。さらには、デスクトップからモバイルまで、すべての環境でSpartanという単一のWebブラウザが利用可能になる。

Spartanは注釈機能により、Webページにスタイラスペンやタッチ操作で直接書き込むことが可能だ。マウスで任意の場所をクリックした後、キーボードからの文字入力でコメントを追加することもできる。加工したWebページは必要部分のみ切り出してOneDriveへアップロードすることも簡単だ
いわゆる「後で読む」機能に対応したシンプルな閲覧画面「リーディングモード」も備えている
音声対応パーソナルアシスタント「Cortana」の機能も統合されている

 ポイントは、スマートフォンとタブレット、PCで共通のWebブラウザが用意されることで、後述の「Extensions」などの拡張仕様がそのままプラットフォームを横断して利用可能になるとみられる。そして、もし「Windows以外のプラットフォームにSpartanが移植される」ことになれば、ユーザー層をさらに広げることが可能だろう。

 Chromeブラウザがこうした仕組みでユーザーをつなぎ止めているとすれば、Spartanもまた同じ方向性を目指すことは想像に難くない。

Windows 10ではPCでもスマートフォンでも、同じ「Spartan」ブラウザを利用する形となる
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月14日 更新
  1. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  2. 新品は絶滅、中古は高騰──「令和にMDを聞きたい」と願った筆者が、理想の再生環境を整えるまでの一部始終 (2026年03月13日)
  3. M5 Max搭載「14インチMacBook Pro」がワークステーションを過去にする 80万円超の“最強”モバイル AI PCを試す (2026年03月13日)
  4. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  5. 12機能を凝縮したモニタースタンド型の「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」が27%オフの2万3990円に (2026年03月11日)
  6. 3万円超でも納得の完成度 VIA対応の薄型メカニカルキーボード「AirOne Pro」を試す キータッチと携帯性を妥協したくない人向け (2026年03月12日)
  7. ワコム上位機に肉薄? 10万円で18.4型4K! 高コスパ液タブ「GAOMON Pro 19」の長所と弱点 (2026年03月13日)
  8. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  9. 高音質・良好な装着感・バッテリー交換式――JBLのフラッグシップ「Quantum 950 WIRELESS」は妥協なきヘッドセットか (2026年03月12日)
  10. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年