富士通「伊達モデル」はダテじゃない!――デスクトップPC累計2000万台出荷の工場を見てきたゴールドに光る記念モデルもお披露目(1/4 ページ)

» 2015年02月23日 19時30分 公開
[フォレスト・ヒーロー,ITmedia]

 「FMV」ブランドで知られる富士通のデスクトップPCは長年、福島県伊達市の富士通アイソテックで生産されてきた。FMVは昔も今も海外生産ではなく、“Made in Japan”のPCに注力しているのだ(低価格製品など海外生産のモデルもある)。

 2015年1月16日、その富士通アイソテックで生産されるデスクトップPCの累計出荷台数が2000万台を達成した。2月20日に富士通が現地の「福島工場」で開催した記念式典と工場内の様子をお届けしよう。

福島県伊達市の富士通アイソテックは、富士通のデスクトップPCを長年生産してきた
同社で生産されるデスクトップPCの累計出荷台数が2000万台を達成。2月20日に記念式典が開催された

富士通デスクトップPCの“Made in Japan”を20年支えた福島工場

2001年8月に閉鎖された「タッチおじさん」の公式サイト(http://www.fmworld.net/touch/)。閉鎖の告知はまだ残っている。1994年にこのキャラクターが登場したころ、富士通アイソテックのデスクトップPC生産が始まった。今から20年も昔のことだ

 突然だが、「タッチおじさん」をご存じだろうか? 1994年から2000年ごろにかけて、富士通のテレビCMなどに登場したマスコットキャラクターだ。PCの黎明(れいめい)期にFMVの便利さをアピールしていた、この親しみあふれるキャラクターを覚えている読者も多いだろう。

 時を同じく1994年12月、個人向けの「FMV DESKPOWER」シリーズ(現「ESPRIMO」シリーズ)から、富士通アイソテックで生産されるデスクトップPCの歴史が始まった。まだ、Windows 95が発売される1年前のことで、インターネットの普及率は3%、PCの普及率は15%に満たない時代だ(総務省調べ)。

 その後、Windows 98発売の勢いに乗り、1999年に法人向けデスクトップPCの生産を始め、2004年に累計出荷台数が1000万台を突破、そして2015年1月16日には累計出荷台数2000万台を達成した。

富士通アイソテックのデスクトップPC累計出荷台数推移
製造開始当初のPCは、CRTディスプレイ、4Mバイトメモリ×2枚、850MバイトHDDといったスペックだった

 富士通は2011年から、島根富士通で生産するノートPCを「出雲モデル」、富士通アイソテックで生産するデスクトップPCを「伊達モデル」と名付け、海外生産が中心の外資系ベンダーに対抗して、“信頼の国内生産”にフォーカスしたプロモーション展開をしているが、富士通のデスクトップPCは、実に丸20年もの間変わらず、ここ福島・伊達から日本のものづくりを支え続けてきた。

 富士通アイソテックは1957年に設立。その総敷地面積は8万平方メートル、延床面積は4万4000平方メートルで、東京ドームとほぼ同じ面積だ。約130万台の生産キャパ(2013年度実績)を誇る。福島工場は、まさに由緒ある“富士通デスクトップPCの聖地”だ。

2000万台出荷記念の「ゴールドなESPRIMO」をお披露目

 累計2000万台出荷の記念式典には、富士通や地元の関係者が参加し、くす玉割りを行ったほか、特別に作ったゴールドカラーの「ESPRIMO WH」記念モデル(非売品)をお披露目した。

 最初に登壇して式辞を述べた富士通執行役員常務の齋藤邦彰氏は、「日本国内で20年間、デスクトップPCを作り続けることは本当に大変だった。中国での人件費は、一時は10分の1。富士通アイソテックは毎年10%ずつ、コンスタントにコストダウンを行った」と振り返る。

 さらに「結果として2000万台になったが、それだけでは終わらない。PCはデスクトップではない形態になるかもしれないが、22世紀に至るまで、3000万台、4000万台と作っていきたい」と今後の意気込みを語った。

富士通執行役員常務の齋藤邦彰氏と「2000万台出荷記念号機」の「ESPRIMO WH」シリーズ。ゴールドカラーの特別仕様は2台のみ作られた(非売品)
富士通アイソテックには、100万台出荷など過去の記念モデルも展示してあった。ゴールドカラーは同社記念モデルのお約束だ
富士通アイソテック代表取締役社長の岩渕敦氏

 続いて登壇した富士通アイソテック代表取締役社長の岩渕敦氏は、「1975年、福島県伊達市保原の地に居を構えてから40年目、デスクトップPCの生産を開始してから丸20年という記念すべき年に、2000万台出荷記念の式典を催せたことは望外の喜びだ」として、「今後早期に3000万台、4000万台を目指して一層の努力をする」と述べた。そしてさまざまな形での地域貢献も続けていくと結んだ。

 来賓で福島県副知事の鈴木正晃氏は、福島県知事の内堀雅雄氏の代読としてあいさつ。「震災から4年を迎えようとしている中、来月全線が開通する常磐自動車道をはじめ、さまざまな拠点整備など明るいニュースが増えてきた。“福島からチャレンジをはじめよう”を合言葉に、復興の要である産業、経済の活性化にしっかりと取り組んでいく。今後とも福島の復興とさらなる発展に一層のご支援をいただきたい」と語った。

 福島県伊達市長の仁志田昇司氏は、「富士通アイソテックは、保原工業団地に立地し、地元に密着する優良企業として長年貢献してきた」とねぎらった。

福島県副知事の鈴木正晃氏(写真=左)。福島県伊達市長の仁志田昇司氏(写真=右)

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