これがキーボード着脱式モバイルPCの最前線だ――「ASUS TransBook T300 Chi」徹底検証(使い勝手編)MacBookとは違うCore Mマシンの可能性に挑む(1/5 ページ)

» 2015年04月23日 17時00分 公開
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ココが「○」
・Core M採用の薄型ファンレスボディ
・高精細“2560×1440”の12.5型液晶
・マグネット式のスマートな着脱機構
ココが「×」
・キーボード接続時は約1.42キロに増量
・スタミナと充電時の配線に課題あり
・タブレット本体にアウトカメラがない

“Air”より強いという意志を込めた“Chi”

 Ultrabookの次に来るトレンドとして、昨今のASUSTeK Computerは「2in1」、つまりタブレットとノートPCを1台で兼ねる製品群に注力している。

 今でこそ2in1デバイスは各社から販売されているが、ASUSが4年前の2011年にその先駆けとも言える「Eee Pad Transformer TF101」を発売したことを覚えている方も少なくないだろう。以後もASUSは継続的に新モデルを投入し続け、ついには「着脱式2in1ノートPCで世界シェア1位」(2014年米IDC調べ)をうたうまでに成長し、製品も熟成されてきた感がある。

 その最新シリーズとなる「ASUS TransBook Chi」(2015年2月発売)は、特にボディの薄さを徹底追求したキーボード着脱式のWindowsモバイルノートPCだ。「極限まで薄く、そして美しく、脱着式モバイルノートPCの進化系」と、そのキャッチフレーズにも自信がうかがえる。

「ASUS TransBook Chi」シリーズは、薄型ボディにこだわったキーボード着脱式の2in1だ。サイズの異なる3機種が用意されており、いずれもキーボード装着時はクラムシェルノートPCほぼそのままのフォルムとなる

 「Chi(チー)」とは、中国語で「氣」を意味する。ASUSのジョニー・シー会長によると、「目には見えないが、確かに自分たちに秘められていて、不可能なことをなし得るために、空気(Air)よりもずっと強く自分たちを前進させてくれるエネルギー」を意味するという。MacBookやiPadの「Air」を強く意識したネーミングだ。筆者としては、人気マンガ「ドラゴンボール」でいうところの「気」と勝手に解釈して納得した。

 そんなTransBook Chiシリーズの製品ラインアップは、CPUにCore Mを搭載した12.5型の「T300 Chi」、Atomを搭載した10.1型の「T100 Chi」、同じくAtomを搭載した8.9型の「T90 Chi」と、全3機種を擁する。プリインストールOSはT300 Chiが64ビット版のWindows 8.1、T100 ChiとT90 Chiが32ビット版Windows 8.1 with Bingだ。実売価格は最も安いT90 Chiが4万5800円前後(税別)からとコストパフォーマンスが高い。

 今回は12.5型のハイエンドモデル「T300CHI-5Y71」を入手した。実売価格は13万9800円前後(税別)と、シリーズで最も高価だ。主な仕様は、Core M-5Y71(1.2GHz/最大2.9GHz)、8Gバイトメモリ、128GバイトSSD、2560×1440ピクセル(WQHD)表示の12.5型ワイド液晶ディスプレイ、バッテリー駆動時間は約6.6時間(JEITA 2.0)と、ハイスペック寄りにまとまっている。それでは早速、性能や使い勝手をチェックしていこう。

12.5型モデルの「ASUS TransBook T300 Chi」。薄型ボディを重視しつつも、Core Mプロセッサを採用して性能にも配慮した最上位機種だ

上質さが感じられる薄型アルミボディ

 ボディは、落ち着いたダークブルーのカラーで統一されている。合体したクラムシェルノートPCスタイルでの天面(タブレット本体の背面)とキーボード/パームレスト面、そしてクリックパッドの周囲は、エッジをそれぞれ45度にダイヤモンドカットした切削面が光の反射でシルバーに輝き、高級感を醸し出す。

 この天面とパームレスト面にはアルミニウム合金を採用しているため、金属特有のしっかりとした剛性と質感が伝わってくる。表面はマットで、指で触ってみると、まるでラバーのように滑らかな手触りだ(ただし、指紋はそれなりに目立つ)。曲線的なフォルムと相まって、グリップ感もほどよくある。ファンレス設計なので、側面に武骨な排気口などがないのもいい。

クラムシェルノートPCスタイルでは、天面とキーボード/パームレスト面をかこむダイヤモンドカットの切削面が光の反射でシルバーに輝き、高級感がある
キーボードを取り外すと、タブレットそのもののフォルムとなる。アスペクト比16:9の12.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載するため、タブレットとしては大画面で横に長く、主に横位置で使うことになるだろう(写真=左)。ブラックに近いダークブルーで塗られたタブレット本体の背面はアルミニウム製で、周囲にダイヤモンドカットを施しており、中央には鏡面仕上げのASUSロゴを配している(写真=右)。技適マークなど各種規格のロゴはシールで貼られている
アルミニウム製の1枚板で構成されたキーボード/パームレスト面も周囲にダイヤモンドカットを施しており、クリックパッドも同様の仕上げだ(写真=左)。キーボードの底面はシンプルなデザインで四隅に丸いゴム足が付いている(写真=右)。WindowsやPCリサイクルのシールはこちらに貼られている。技適マークなど各種規格のロゴは、シールではなくプリントだ
マイクロスコープにて、天面(写真=左)とキーボード/パームレスト面(写真=右)に施されたダイヤモンドカットの断面を拡大撮影してみた。縦の切削跡が刃物のように見えるかもしれないが、もちろん指で触れて切れるようなことはなく、見た目の高級感とソリッドな触感をもたらしている
今度は天面(写真=左)とキーボード/パームレスト面(写真=右)を正面から拡大撮影してみた。マット調の仕上げは細かな凹凸があり、手触りがよい
キーボードの底面を拡大撮影。こちらもマット調の仕上げで、細かな凹凸が見られる
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