日本サムスンは2月18日、東京都内で「2016 Samsung SSD Forum, Japan」を開催した。SamsungのSSDといえば、日本国内メーカーのPCやタブレットなどに多く採用されているほか、データセンターなどエンタープライズ分野でも採用例が増えてきている。
このイベントは、そうした日本の顧客に対する感謝とアピールを兼ねた場といったところだろうか。そのためその場で新製品の発表などはなかったものの、これから多くのPCや2in1デバイス、タブレットに採用されるであろう(おそらく初披露と思われる超最新SSDの展示など、興味深いトピックがいくつかあったので、それらをピックアップして紹介しよう。
会場の展示スペースには、注目すべき新製品がいくつか展示されていた。2015年後半から2016年にかけて投入されている先進的なノートPCに採用されているM.2フォームファクターのPCI Express SSDは、ほとんど(評価機を確認できたものはすべて)がSamsungの製品であり、SM951かPM951のどちらかだが、早くもその後継となるSM961、PM961といった製品が展示されていた。
いずれも5コア/8チャンネルという新設計を採用した「Polaris」コントローラと第3世代のV-NANDを採用しており、ハイエンドのSM961ではシーケンシャルリード3200MB/秒、シーケンシャルライト1800MB/秒、4Kリード45万IOPS、4Kライト40万IOPSという強烈なスペックが記載されている。
日本サムスンの説明員によると、サンプル出荷は2016年春ごろの予定ということで、おそらく2016年後半から徐々に採用製品が出てくると思われる。
また、BGAタイプのワンチップSSD「PM971」も興味深い。インタフェースはPCI Express 3.0 x2で、シーケンシャルリード1500MB/秒、シーケンシャルライト600MB/秒、4Kリード7.5万IOPS、4Kライト1.5万IOPSというスペックだ。eMMC(最新の5.1で最大転送速度400MB/秒)と同レベルの省スペース性であることを考えると、驚異的といえるだろう。
今後の検証次第では、NANDフラッシュのパッケージとコントローラ/DRAMキャッシュのパッケージを積層した「PoP(Package on Package)」実装となる可能性もある。こちらもサンプル出荷は2016年春ごろを予定しているという。
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