5コアコントローラ+第3世代V-NANDの新製品も――日本サムスンが最新SSDを展示リード3200MB/秒!(1/3 ページ)

» 2016年02月25日 17時00分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]

 日本サムスンは2月18日、東京都内で「2016 Samsung SSD Forum, Japan」を開催した。SamsungのSSDといえば、日本国内メーカーのPCやタブレットなどに多く採用されているほか、データセンターなどエンタープライズ分野でも採用例が増えてきている。

 このイベントは、そうした日本の顧客に対する感謝とアピールを兼ねた場といったところだろうか。そのためその場で新製品の発表などはなかったものの、これから多くのPCや2in1デバイス、タブレットに採用されるであろう(おそらく初披露と思われる超最新SSDの展示など、興味深いトピックがいくつかあったので、それらをピックアップして紹介しよう。

会場に展示されていたSamsung SM961。5コア/8チャンネルの新設計「Polaris」コントローラと第3世代V-NAND(48層)を採用している。シーケンシャルリード3200MB/秒、シーケンシャルライト1800MB/秒など強烈なスペックだ

5コアコントローラを採用した超最新M.2 SSDを展示

 会場の展示スペースには、注目すべき新製品がいくつか展示されていた。2015年後半から2016年にかけて投入されている先進的なノートPCに採用されているM.2フォームファクターのPCI Express SSDは、ほとんど(評価機を確認できたものはすべて)がSamsungの製品であり、SM951かPM951のどちらかだが、早くもその後継となるSM961、PM961といった製品が展示されていた。

 いずれも5コア/8チャンネルという新設計を採用した「Polaris」コントローラと第3世代のV-NANDを採用しており、ハイエンドのSM961ではシーケンシャルリード3200MB/秒、シーケンシャルライト1800MB/秒、4Kリード45万IOPS、4Kライト40万IOPSという強烈なスペックが記載されている。

Samsung PM961は、3bit MLC、つまりTLCを採用したモデルだ。シーケンシャルリード3000MB/秒、シーケンシャルライト1050MB/秒と、こちらもかなりのスペックだ

 日本サムスンの説明員によると、サンプル出荷は2016年春ごろの予定ということで、おそらく2016年後半から徐々に採用製品が出てくると思われる。

 また、BGAタイプのワンチップSSD「PM971」も興味深い。インタフェースはPCI Express 3.0 x2で、シーケンシャルリード1500MB/秒、シーケンシャルライト600MB/秒、4Kリード7.5万IOPS、4Kライト1.5万IOPSというスペックだ。eMMC(最新の5.1で最大転送速度400MB/秒)と同レベルの省スペース性であることを考えると、驚異的といえるだろう。

 今後の検証次第では、NANDフラッシュのパッケージとコントローラ/DRAMキャッシュのパッケージを積層した「PoP(Package on Package)」実装となる可能性もある。こちらもサンプル出荷は2016年春ごろを予定しているという。

NVMe/PCI Expressに対応したワンチップのBGA SSD「PM971」も展示されていた。シーケンシャルリード1500MB/秒、シーケンシャルライト600MB/秒というスペックで、インタフェースはPCI Express 3.0 x2対応だという

BGAのサイズは16×20mm。他の製品と並べてみると小ささがよく分かる

エンタープライズ向けの製品でも興味深い製品が見られた。HHHLカードタイプのPM1725は、PCI Express 3.0 x8インタフェースでシーケンシャルリード5000MB/秒を実現している

こちらはV-NANDではなくプレーナ型NANDを採用した製品。コンシューマエレクトロニクス向けのエントリーモデルと位置づけられている

国内未発表の外付けSSDも展示されていた。小型軽量で、容量は最大2TB。Type-Cコネクタを備えている

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