これを買うべし! 即戦力のポータブルプロジェクターを選んでみたSOHO/中小企業に効く「ポータブルプロジェクター」の選び方(第2回)(2/2 ページ)

» 2016年08月03日 06時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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500g未満のオススメモデルは?

 この分野に古くから取り組んでいるVivitekの最新モデルが「QUMI Q6」だ。重量475gにして800ルーメンという明るさが特徴で、2つのHDMI端子(一方はMHL対応)を備えることから、1つはPCと常時接続し、もう1つはスマホとの接続に使用するといった使い分けが可能だ。家庭から法人まで幅広く使えるモデルという位置付けで、最大4時間の駆動を可能にする外付けバッテリーもオプションで用意するなど、モバイルユースにも対応する。Wi-Fi内蔵などワイヤレス周りの機能が充実している反面、VGA端子は非搭載であることには気をつけたい。

「QUMI Q6」 Vivitek「QUMI Q6」
「QUMI Q6」 計7色のカラーバリエーションも魅力だ

 なお、同じQUMIシリーズでは、1つ前の世代である「QUMI Q5 Refresh」も並行して販売されているが、このモデルはHDMIポートが1基のみ、光量は500ルーメンとやや暗いスペック。しかし、価格差はそれほど大きくはないので、これから購入するのであればQUMI Q6をチョイスしたほうがよい。Wi-Fi機能がドングルによる提供というのも、取り回しという意味ではマイナスだ。ただし本製品はQ6と違ってVGA接続に対応するため、これがどうしても必要という場合、候補に入ってくるケースはあるだろう。

「QUMI Q6」 Vivitek「QUMI Q5 Refresh」。現在はホワイトとブラックの計2色

 約400gという軽さが特徴なのが、オプトマの「ML750」だ。光量は700ルーメン、MHL対応のHDMI端子に加えてmicroSDスロットを備えており、カードリーダーなしでmicroSD内のデータを再生できるほか、付属のユニバーサルI/Oコネクターを用いることでVGA端子も利用できる。本体サイズが106.3(幅)×107(高さ)mmと、QUMI Q6の165(幅)×102.4(高さ)mmのおよそ2/3ほどのフットプリントが特徴だが、そのぶんやや厚みがある(本製品は44.8mm、QUMI Q6は34mm)点は要注意。またWi-Fiには非対応であるほか、投映サイズは実質的に80インチ程度が上限となる。

「ML750」 オプトマ「ML750」

500g以上〜1kg未満のおすすめは?

 500gをわずかに上回るためこちらのグループに分類されるが、日本エイサーの「K137」は、さきほど紹介した「QUMI Q6」に近い仕様を備えており、サイズも非常に近いことから実質的なライバルとなりうる製品だ。重量は520g、明るさは700ルーメンで、MHL対応のHDMI端子を備える。microSDスロットを備えており、カードリーダーが不要なのが利点だが、Wi-Fi接続を行うためには別途ドングルが必要になる。また本体にイヤフォンジャックが搭載されておらず、イヤフォン端子で音声を出力する場合、オプションケーブルが必要になるのも要注意だ。

「ML750」 日本エイサー「ML750」

 日本エイサーの製品ではもう1つ、「K138ST」も面白い。こちらは“短焦点モデル”と銘打たれており、約50型の画面サイズで投映を行う場合、K137では約1.5mの距離を必要とするところ、本製品では約0.86mでの表示を可能としている。ちなみにこちらは光量が800ルーメンと、K137よりも上であるほか、microSDカードスロットは搭載せず、VGA端子を標準搭載するなど、型番はK137とよく似ているもののハードウェアの仕様はかなり異なっている。重量も約950gと重い。またWi-Fiについては非対応だ。

「K138ST」 日本エイサー「K138ST」

 ASUSの「P3B」も、このクラスの製品を選ぶにあたって有力な候補となる製品の1つだ。最長3時間駆動のバッテリーを内蔵しながら重量は約750gに抑えられており、QUMI Q6にオプションのバッテリーを追加するよりも持ち歩きの総重量は軽くなる。光量も800ルーメンとこのクラスの製品としては高く、また約200インチの大画面投影に対応するのは、100インチ前後が上限となる他製品と比べた際の大きな利点だ。VGA端子も標準搭載するほか、同社製ノートPCと共通のACアダプターを採用しており、持ち歩く荷物を減らせるのも面白い。ネックとなるのは今回紹介している製品の中では実売価格がやや割高なこと、またWi-Fi接続のためにドングルが必要になることだろうか。

「P3B」 ASUS「P3B」

 LGエレクトロニクス・ジャパンの「PH550G」は、光量は550ルーメンとやや控えめながら、MHL対応のHDMI端子やVGA端子、さらに添付ケーブルを用いてコンポジット端子での接続にも対応するなど、入力機能が豊富な製品だ。重量は650gで見た目よりもやや重く見えるが、これは最大2.5時間の駆動を実現するバッテリーを内蔵しての重量なので、持ち歩き時の重量を重視する場合に向いている。実売価格は5万円前後と、500ルーメン以上の製品としてはかなり安価なので、予算が限られている中で最低限のスペックを押さえた製品を探している場合は、候補に入ってくるだろう。

「PH550G」 LGエレクトロニクス・ジャパンの「PH550G」
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