外出先でも自宅のマルチディスプレイ環境を再現したい! 15.6型のIPS液晶搭載「On-Lap 1503I」を試す(4/4 ページ)

» 2017年04月05日 06時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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性能は文句なし、「大きい」「重い」に注意

 本製品はドライバインストールの必要もなく、ケーブルをつなぐとすぐに表示される。またWindows 10のタッチ操作も、設定不要ですぐに使えるようになる。

 しばらく使ってみたが、サイズや発色、視野角、応答速度など、どれをとっても優秀で、ノートPCの画面が自然に拡張されたかのような印象だ。ベゼルは幅が狭いとは言い難いが、かなりスリム化されており、かつての13.3型モデルに比べてやぼったいイメージはかなり緩和されている。

 ネックがあるとすれば、タッチパネルを搭載する関係上、画面がグレア加工されており、外光が反射しやすいことだろう(これまでの写真を参照)。本製品はスタンドの角度調整が3段階しかなく、外光を反射しないように微妙に角度を変えることができないので、実際に使っているとかなり気になる。15.6型に適合する反射防止の保護シートを自前で調達して貼ったほうがよさそうだ。

 ところで、本体を箱から取り出して最初に感じるのは“重い”ことだ。同じOn-Lapファミリーの13.3型モデル「On-Lap 1303I」は約599gであるのに対し、15.6型の本製品は約1064gと、2倍弱となっている。従来モデルのOn-Lap 1502Iは約1350gだったので、これでもかなり軽量化されてはいるのだが、それでも1kgオーバーであることに変わりはない。今回組み合わせて使用したノートPC「ThinkPad X1 Carbon」(14型、1.18kg)よりも重いことになってしまう。

photo 14型ノートとの比較。十分すぎるほど大きい
photo 11.6型ノートとの比較。ノート本体を完全に圧倒する大きさ

 また、13.3型モデルのスタンドは本体ではなくカバーと一体化しているのに対して、本製品はスタンドが本体にネジ止めされているため、持ち歩く際の重量は前述の1064gにスタンドの282gをプラスして、実質1346gと、ちょっとしたモバイルノートと変わらない重さになってしまう(カバーを追加するとさらに290gがプラスされる)。

 一般的に24型クラスのディスプレイは3kg台であることが多いので、それらと比較するとはるかに軽量なのだが、持ち歩く荷物の一部として考えるとやや尻込みする重さだ。

photo 背面のスタンドはネジで取り外しが可能。重量は282gと、7〜8型のタブレットと変わらない重さがあるので、可搬性を重視するならスタンドは外してしまってもよいだろう

 もし可搬性を第一に考えるのであれば、ネジ止めされているスタンドを取り外すか、あるいはタッチ非対応の下位モデル「On-Lap 1503H」を選ぶという選択肢もある。こちらは798g(スタンド装着時は1080g)なので、体感的にもかなり違う。そのうえで、カバー(290g)を取り付けずにポーチなどに入れて持ち歩くようにすれば、トータルでかなり軽量化できるだろう。

重量が許容できるかがポイント

 製品の性能は文句なしで、一般的なディスプレイと比べても遜色ない。とくにIPS液晶による高品質な表示性能は、同クラスの製品と比べても頭1つ抜けている印象で、外出先でも表示品質を妥協したくないユーザーには最適だ。

 ネックはやはり重量で、15.6型というサブディスプレイとしては大判のサイズを考えると妥当ではあるのだが、機器一式を持ち歩く際の重さを優先して考えるのであれば、ノートPCと合わせると2.5kgも超えるであろう重量は、抵抗がある人も多そうだ。ここを許容できるかが、1つの分かれ目となりそうだ。もちろん据え置きで使うのならまったく問題ない。

photo スタンドを外せばそのぶん中央部が薄くなるため、タブレット用のディスプレイアームなどと組み合わせた設置も可能になる。なお純正でマルチマウントキットなるVESAマウント対応の専用オプションも用意されているようだ

 実売価格は5万円台(タッチ非対応モデルは4万円台)となっている。機能を考えると十分に妥当な価格だが、かつての13.3型モデルは実売が3万円を切ることもあったことを考えると、もう一声安くなれば十分な値頃感もあり、ユーザーからの支持をさらに集められそうだ。

 画質と機能は十分に突き詰められた感があるので、後継となるモデルには、本体の軽量化および低価格化を期待したいところだ。

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