Core Xの性能は? Core i9-7900XとCore i7-7740Xを比較する(1/4 ページ)

» 2017年07月19日 13時43分 公開
[石川ひさよしITmedia]

 Intelのハイエンドプラットフォーム向けCPU「Core X」シリーズが発売された。既にこれをサポートするIntel X299チップセット搭載マザーボードは登場しており、後はCPUの入荷を待つだけといった状況だった。それではCore Xのパフォーマンスを検証していこう。

10コア/20スレッドで動作する「Core i9-7900X」(評価機はエンジニアリングサンプル)

Skylake-Xが上、Kaby Lake-XはほぼKaby Lake-Sと同じ

 LGA 20xx系CPUの最新版となるのがCore Xシリーズだ。従来同様、GPUコアを省いた純粋なCPUであり、4コア以上のプロセッサをラインアップにそろえているため、これまでもCPU性能を求めるニーズに応えてきた。

 特に上位モデルでは、CPU直結のPCI Expressレーンも豊富なことから、マルチGPUを構成した際に、2枚のグラフィックスカードをともに16レーン動作させることができ、ゲーマーにも注目されている。

 さて、Core Xシリーズでは、ソケットがLGA 2066へと変わった。そのため、従来用いられてきたLGA 2011-v3ソケットのマザーボードをそのまま利用することはできない。買い換えを検討される方は、Core XシリーズCPUとLGA 2066をサポートするIntel X299チップセット搭載マザーボードの2つのパーツを導入しなければならない。

Kaby Lake-X世代のCore i7-7740X

 Core Xシリーズのラインアップは、やや複雑だ。そこでまずここを理解しておきたい。Core XシリーズCPUの第一弾では5つの製品が投入される。しかし、5つの製品の中に、コードネーム「Skylake-X」と「Kaby Lake-X」という異なる2つのマイクロアーキテクチャが混在している。

 メインストリーム向けCPUをお使いの方なら分かる通り、SkylakeはLGA 1151ソケットでは一つ前の世代、Kaby Lakeは現行世代だ。通常、ハイエンドプラットフォームでは前世代のアーキテクチャのCPUをベースにコア数を増やした製品が投入されていた。ところが、今回に限ってはハイエンドとメインストリームで同じ世代がさほど間を置かずに投入されることになる。

型番 Core i9-7900X Core i7-7820X Core i7-7800X Core i7-7740X Core i5-7640X Core i7-6950X Core i7-7700K Core i5-7600K
コードネーム Skylake-X Skylake-X Skylake-X Kaby Lake-X Kaby Lake-X Broadwell E Kaby Lake-S Kaby Lake-S
コア数 10 8 6 4 4 10 4 4
スレッド数 20 16 12 8 4 20 8 4
定格クロック 3.3GHz 3.6GHz 3.5GHz 4.3GHz 4GHz 3GHz 4.2GHz 3.8GHz
TurboBoostクロック 4.3GHz 4.3GHz 4GHz 4.5GHz 4.2GHz 3.5GHz 4.5GHz 4.2GHz
TurboBoostMAXクロック 4.5GHz 4.5GHz - - - 4GHz - -
LLC容量 13.75MB 11MB 8.25MB 8MB 6MB 25MB 8MB 6MB
最大メモリ容量 128GB 128GB 128GB 64GB 64GB 128GB 64GB 64GB
メモリチャンネル数 4ch 4ch 4ch 2ch 2ch 4ch 2ch 2ch
メモリクロック DDR4-2666 DDR4-2666 DDR4-2400 DDR4-2666 DDR4-2666 DDR4-2400 DDR4-2400 DDR4-2400
PCI Expressレーン数 44レーン 28レーン 28レーン 16レーン 16レーン 40レーン 16レーン 16レーン
拡張命令セット SSE4.1/4.2, AVX 2.0, AVX-512 SSE4.1/4.2, AVX 2.0, AVX-512 SSE4.1/4.2, AVX 2.0, AVX-512 SSE4.1/4.2, AVX 2.0 SSE4.1/4.2, AVX 2.0 SSE4.1/4.2, AVX 2.0 SSE4.1/4.2, AVX 2.0 SSE4.1/4.2, AVX 2.0
ソケット LGA2066 LGA2066 LGA2066 LGA2066 LGA2066 LGA2011-v3 LGA1151 LGA1151
TDP 140W 140W 140W 112W 112W 140W 91W 91W
製造プロセス 14nm 14nm 14nm 14nm 14nm 14nm 14nm 14nm

 そして注意したいのは、6コア以上の製品はSkylake-X、4コアの製品がKaby Lake-Xという点だ。これはおそらく開発期間の問題だろう。Skylake-Xには十分な期間があったとして、Kaby Lake-Xはより短期間でリリースに至ってしまったというところではないだろうか。

CPU-Zから見たCore i9-7900XとCore i7-7740X

 また、Core i9-7900Xのように「i9」グレード、Core i5-7640Xのように「i5」グレードが投入されるのも象徴的だ。i9については、最上位製品ということだろう。これに伴い「エクストリーム・エディション」という従来、最上位製品を示していた名称が消えた。

 Core i5は捉え方が難しいが、4コアでHyper-Threadingに非対応というところはLGA 1151のi5と同様である。なぜ追加されたのかという点は、おそらくLGA 2066のエントリーとしての役割ではないだろうか。高価なハイエンドプラットフォームに対して、ステップアップグレードのパスを提供することになるだろう。

 Core i7-7740XとCore i5-7640Xは、LGA 1151のCore i7/5と比べてクロックが若干高く、メモリもSkylake-Xに合わせてDDR4-2666対応に引き上げられている。ただし、メモリチャンネル数は2チャンネルで、PCI ExpressについてはLGA 1151 Core i7/5と同じ16レーンであり、ハイエンドプラットフォームのCPUとしての魅力はやや乏しい。

 また、Core i7-7820Xと7800Xは慎重に検討したい。それというのも、PCI Expressが28レーンなので16レーン×2本のマルチGPUが利用できないからだ。1世代前のBroadwell-Eでは、Core i7-6900Kや6850Kのように40レーン対応のCPU候補がいくつか用意されていたのだが、今回は最上位のCore i9-7900Xのみになってしまっている。

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