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» 2018年01月08日 06時00分 公開

山口真弘のスマートスピーカー暮らし:【実録】ネット切断時にスマートスピーカーは使えるのか (1/2)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はインターネット回線の切断時にスマートスピーカーはどのような挙動を示すのか、その実録をお届けする。

[山口真弘,ITmedia]

 つい先日、筆者が住む地域一帯に停電が発生した。停電そのものはすぐに復旧したが、筆者宅ではルーターのトラブルにより、その後しばらくネットへのアクセスが不可能になった。

 スマートスピーカーはクラウドと連携して動作する製品なだけに、こうした場合にどのような挙動を示すのかは興味深いところ。停電およびインターネット回線が不通になっている間、「Amazon Echo」「Google Home」の両製品を使ってあれやこれやと実験してみたので、今回はそれを実録という形で紹介する。

停電復旧後は自動的に元通りだが例外も

 スマートスピーカーは電源が遮断されると、当然ながら動作を停止する。その後電源が復旧すると、本体の電源がオンになり、まずネットワークに接続、次いでインターネット接続と、順に復旧して元通りになる。

 それ故に通常は、そのまま放置しておけば勝手に元の状態に戻る。スマートスピーカーに電源ボタンが用意されていないことからも、そうした運用が正しいとみてよいだろう。ちなみにGoogle Homeは接続完了時に音(セットアップ完了時と同じもの)が鳴るが、Amazon Echoは音もなくひっそりと復旧する。

 このように、スマートスピーカー関連製品は、電源が復旧すれば自動的に元の状態に戻るのだが、スマートリモコンを含む筆者宅のスマートホーム関連機器で、1つだけ元通りにならなかった製品がある。それはPhilipsのスマート電球「Hue」だ。Hueは停電の時点では電源がオフになっていたのだが、復旧後は自動的にオンになった。

Philips Hue 停電から復旧した直後の「Hue」。普段筆者が設定している白色からデフォルトの電球色に戻ってしまっている

 点灯状態で復旧したこと自体に問題はないのだが、少々困ったのは、インターネット回線が切断されている間、スマートスピーカー経由でのオン・オフなどの操作が一切できなくなってしまったことだ。

 それならばスマートフォンのアプリで操作すればよさそうに思えるが、実はHueとスマートフォンが同じ室内にあり、家庭内ネットワークが利用可能な状態でも、インターネットアクセスがなければ、スマホアプリからHueをコントロールすることはできない。こちらにもクラウドが介在しているようだ。

 筆者の場合、Hueのスターターキットに含まれるDimmerスイッチを使ってようやくオフにできたが、Hueの電球を単体で購入している人であれば、Dimmerスイッチが手元にない場合もあるはずなので、その場合は電球を外すか、根元からコンセントを抜くかの2択となってしまう。

 この辺り、操作方法がスマートスピーカー(とスマホアプリ)のみでは、いざというときは困る可能性がある。複数のHueを組み合わせるなどして、室内の照明を丸ごとHueに依存している場合などは、一考の余地がありそうだ。

Hue Dimmer HueのDimmerスイッチ。インターネットアクセスがない環境では、事実上これがHueを操作できる唯一の手段となる

インターネットが使えない環境では無用の長物に

 さてもう1つ、今回の件で分かったのは、たとえ家庭内のネットワークが復旧しても、インターネットアクセスが回復していなければ、スマートスピーカーは全く利用できないことだ。

 これが例えばNASの場合、たとえインターネット接続がなくても、ルーターがきちんとIPアドレスを割り当てられる状態にあれば、同じネットワーク内にあるPCとデータをやりとりする分には支障がない。

 しかしスマートスピーカーの場合は、たとえ同じ室内にあるスマートデバイスを操作するだけであっても、インターネット回線がなければ動作しない。

 Google HomeもAmazon Echoも「インターネットアクセスがありません」というメッセージを読み上げるだけで、前述のHueや、連携するスマートリモコン製品の操作はおろか、時間の読み上げ、さらにはアラーム機能すら使えない。無用の長物だ。

 面白いのは、同じ室内にGoogle HomeなどGoogleアシスタント対応スピーカーが複数台ある場合、通常は最も近い距離にある1台だけが呼び掛けに反応するのだが、インターネットアクセスがない環境ではそうした連携すら失われ、全ての機器が同時に返事をすることだ。

 今回の停電時は、筆者私物のGoogle Homeの他に、Googleアシスタント対応の他社製スマートスピーカー(ソニー「LF-S50G」、オンキヨー「G3」)を試用中だったのだが、こちらからの呼び掛けに対し、3台同時に(全く同じせりふを)返す現象が見られた。「最も距離が近い1台のみ応答する」という特徴にまでクラウドが介在しているのはなかなか興味深い。

Google Google Home(左)、ソニーのLF-S50G(右)、オンキヨーのG3(奥)。インターネットアクセスがない場合、ソニーのLF-S50Gは本体前面の4つのLEDが順に青く点滅、その他2製品は消灯状態になる
Echo Dot Echo Dotは外周がオレンジ色に点灯するので、ステータスの異常が分かりやすい
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