インタビュー
» 2018年03月06日 06時00分 公開

CP+2018でプロカメラマンが語るクリエイターPC「DAIV」の魅力

CP+2018にDAIVが出展。ステージイベントに登壇した諏訪氏にその魅力を聞いた。

[鈴木雅暢,ITmedia]

 パシフィコ横浜で開催された「CP+2018」では、マウスコンピューターのクリエイター向けPC「DAIV」が展示され、プロカメラマンによるRAW現像のワークフローやテクニックを紹介するステージイベントが行われた。ここでは諏訪光二氏のステージ「ビッグデータ処理でもDAIVは強い味方〜Photoshop/Lightroomでの処理の流れ」の模様を紹介しよう。

マウスコンピューターのブースの様子

RAW現像未経験の方のための体験コーナー。他にもカラーマッチング体験、8K VRの体験コーナーなどが用意された

カタログを配布するマウスガールのお姉さん

良い作品作りにはRAWで撮るのが鉄則

 諏訪氏はまず、頭に入れておいてほしいこととして「撮って半分、プリンティングで半分」を挙げた。写真を撮ることは重要だが、「撮ったものは素材で、そこからどういう表現をしていくか」が重要であり、加工プロセスで作り込んで「プリンティング」までしてはじめて作品として完成すると考えているという。良い作品を作るために必要なこととして、RAWで撮ること。それも、できるだけ高画質で残しておける設定で撮ることが重要だとした。

プロカメラマンの諏訪光二氏

撮影したものは素材、そこからどういう表現をするかが重要だと主張した

良い作品を作るためにはRAWで撮るのが鉄則

素材の画質を劣化させず加工するために必要なこと

 続いて諏訪氏は、Photoshop CCのRAW現像ツール「Camera RAW」を使う際に重要となる設定を実例を交えながら解説した。

 「できるだけRAWのまま、記録されている情報量を保ったまま加工していくこと」が重要だとし、中でもキモとなるのは「スマートオブジェクトで開く」こと。これは元画像の情報を保持したまま加工することが可能で、Camera RAWにもすぐ戻ることができる。そのため、素材の劣化の心配をせずに試行錯誤しながら作品を作り込める利点がある。

Photoshop CCのRAW現像ツール「CameraRAW」

CameraRAWの設定画面。カラースペース「Adobe RGB」、ビット数「16bit」が諏訪氏の推奨

「Photoshopでスマートオブジェクトで開く」のチェックを入れるのが諏訪氏の推奨だ

Lightroom Classic CCからPhotoshop CCへ処理を移行する場合にもやはり「スマートオブジェクトで開く」を選択するのが良い

諏訪氏が考える作品作りのためのPCのスペックは?

 諏訪氏の手法は、実に合理的だが、解説の中で自ら指摘していたように、PCのパワーが必要になるという注意事項がある。同氏は最後に、どんなPCが必要になるかを解説した。

 諏訪氏が最初の条件として挙げたのがGPU。Camera RAWではGPUアクセラレーションが利用できるためだ。メモリ(メインメモリ)は16GBが最低限、できれば32GB以上が望ましい。ストレージについては、同じSSDでもNVMeとSerial ATA対応SSDでは性能が大きく異なることを挙げ、OSを入れるメインのドライブにはNVMe SSDを推奨した。

スペックとしてまず挙げたのはGPU

CameraRAWのほか、Digital Photo Professional(キヤノンのRAW現像ツール)でもGPUアクセラレーションが使える

諏訪氏が考えるRAW現像のためのスペック

DAIVのカスタマイズメニューでメモリやストレージをしっかりカスタマイズすることを推奨した

「自作PCからDAIVへ」諏訪氏インタビュー

 ステージ後に、諏訪氏に話を聞くことができたのでその内容をお伝えしよう。

―― DAIVを実際使われているということですが、いつからお使いになっているのでしょうか?

諏訪氏 2017年11月ごろでしょうか。その前は自作PCでWindowsを使っていたんですが調子が悪くなってしまって……。多忙だったこともあり、それは放置したまま、サブのMacでしのいでいたんですが、いよいよ「まずいぞ」となったときに、Webを見ながら検討して買いました。

愛用のDAIV(DAIV-NG7500シリーズ)を使う諏訪氏

―― 最近のことなんですね。

諏訪氏 そうなんです。この(ステージの)お話は偶然、私のことを知っている方がいて、それなら……という感じで。

―― なぜDAIVを選ばれたんでしょうか?

諏訪氏 これまで使っていた自作PCに代わる、メインで使える速いWindowsのPCがほしい。Photoshopの講演もするようになってきたので、持ち運べるといいなと。そして、もう1つ大きな条件がありまして。これなんですよ(ご自身のPCにあるポートを指差す)。

―― インタフェースですか?

諏訪氏 USB Type-Cなんですが、Thunderbolt 3に対応していて、最大40Gbpsで転送ができるんです。私はHDD 8台構成のRAIDドライブ「G-SPEED SHUTTLE XL with Thunderbolt3」を使用していますので、これをThunderbolt 3で使うとSATAのSSDよりも速いです。私はとにかく扱うデータ量が多いですし、Macでも使っているので、これがないとダメですね。

諏訪氏の職場での環境。2台のディスプレイ、Thunderbolt 3対応の外付けRAIDストレージ、ペンタブレットなどでポートはフル使用

―― なるほど。どんなカメラを使われていますか?

諏訪氏 私が使うのは基本的に4000万〜5000万画素以上のカメラです。高画質志向で、画素数の少ないカメラには興味がありません。1億画素クラスの中判デジタルカメラをメーカーから借りて使う機会もあります。RAWで撮って、レイヤー作ってレタッチしているととにかくパワーが必要で、データ量も大きく、最終的に1つの作品で2GBを超えてしまうこともあります。

―― 具体的にどんなスペックなのか教えていただけますか。

諏訪氏 シリーズ名でいうと、DAIV-NG7500ですね。CPUはCore i7-7700HQ、GPUはNVIDIAのGeForce GTX 1070(8GB)を搭載しています。カスタマイズでメモリは最大の32GBに、ストレージは、メインに1TBのNVMe SSD、SATAのSSD 1TB、さらに2TBのHDDを搭載しています。

―― かなりのハイスペックですね。

諏訪氏 さらにスペックが良いもう1つ上のモデル(デスクトップ向けのCPUを搭載したNG7620)もあるんですけど、かなり厚みがあって重さも4kg以上あるので、今回は持ち運びたかったのでこちらにしました。

―― 17型モデルですが、いつもお持ちになられているのですか?

諏訪氏 基本的に撮影のときは車で移動しますし、このくらいなら重さなどは問題ないですね。ACアダプタと一緒に、サンワサプライの樹脂製のアタッシェケースに入れて持ち運んでいます。

 これがしっかり入るケースがそれしかないので、他にも(ケースの)選択肢があればいいなとは思います。実は本当に荷物が多いときやバックアップ用にモバイル用のノートも持っています。それも実はマウスコンピューターで買ったんですよ。DAIVでなくてm-Bookですけれどね。

―― DAIVを使って、仕事のスタイルに変化は?

諏訪氏 スタジオでのテザー撮影(PCに接続してPCからシャッターを操作する)ので、スタジオのPCを使わなくなりました。こっちのほうが速いし、データの移動もしなくていいし、バックアップとかもすぐとれて実に楽になりましたね。

自宅での現像作業、スタジオでのテザー撮影、セミナーのプレゼンテーションまで、ほとんどの仕事を17型のDAIVで行っているという

―― Macも使われているということですが、違和感などはありませんか?

諏訪氏 私はPhotoshop CC、Lightroom Classic CC、Premiere Pro CCといったアドビシステムズのソフトを良く使うのですが、これらはWindows用もMac用もありますし、そういうことはないですね。最近はカメラメーカーの純正ソフトも両方のOSで用意してくれていますから。同じソフトであれば違和感なく使えると思いますよ。

―― 気に入っているところは?

諏訪氏 速いところです。もう加工が全然楽になって、こればっかり使うようになりました。私は仲間のカメラマンとYoutubeのチャンネルを持っているんですが、その動画を編集するのもこれでやっています。そして、使い込んでも熱暴走しないところかな(笑)

―― 熱ですか、実際にそういう経験はおありですか?

諏訪氏 ありますよ。ハイスペックで高い負荷をかけますので。仲間のPCでは、シューシューと煙が出てきたなんていう場面も見たことがあります。DAIVはスペックが高いだけでなく、そういう部分もしっかりしているのが心強いですね。

―― 最後にデジタル写真愛好家にメッセージをお願いします。

諏訪氏 いつも講演でもRAWで撮って、作品に仕上げてくださいというのですが、やっぱりRAW現像するにはPCのパワーが必要なんですよね。普通のPCではストレスが溜まります。DAIVみたいなパワーのあるPCを使って、作品作りを楽しんでもらいたいですね。



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