さて、それでは設置してみます。自分のPCはグラフィックスカードの映像出力をUSB Type-Cに混ぜて出力できる拡張カードを装着したデスクトップ機です。電源とType-C端子を差して起動してみます。
あーイイっすね……。
20度より立てて使いたかったので、落下防止などの対策を幾つか打ちながら、雑誌を積んだ上に内蔵スタンドを乗せています。また、横幅があるので左右にキーボードを置いたスタイルは難しいかと思っていましたが、問題なく長文入力できます(この原稿もこれで書いています)。
また、デフォルト設定ではカラーモードがAdobe RGBになっています。Adobe RGB自体は良いものですが、経験や知識がない状態で使っていると、ただ色が濃く出すぎて他の周辺機器と互換しないディスプレイでしかなくなりますし、設定したつもりでもWebブラウザやソフトによって動作がバラバラだったりして、知識や経験の必要レベルが高いです。なので、印刷物などで色を極めたい場合以外は、個人的にはカラーモードは最初にsRGBに変更するのをおすすめします。
ついでに、念のためHDMIポートも動作確認してみます。
あーイイっすね………………………………………………。
ただし、本体のみで画像調節するOSD機能などはないので、画面の明るさなどはドライバをインストールしたPCに接続している間にしか変更できませんし、ヘッドフォン端子から出力されるHDMI音声はCintiq側でボリューム調節することはできません。また、絵を描く用に便利な設置と、ゲームやビジュアル鑑賞をするのに適した設置は異なるので、一般的な4Kディスプレイとして用いるには工夫が必要です。
また、本体のベゼルに磁石で吸着するコントローラー、ExpressKey Remoteが1台付属しています。コンパクトな筐体に17個ものボタンと、3種類の機能を切り替えられるタッチホイールが実装されていて、ワイヤレスで動作します。
個人的には左手デバイスよりもキーボード派ですが、マクロなどが登録できるのはやはり便利ですし、ちゃんと設定すれば作業時間のほとんどをExpressKey Remoetで過ごすこともできるでしょう。そして、キーボード派にとっては、よくある左手デバイスと違って左手を占有しようとしない控えめなスタイルに好感が持てます。
Pro Pen 2と、替え芯が収納されたスタンドも付属しています。この型のペンは1年ほど使っていますが、サイズのわりに軽く、重心が低いので指で動かしやすくて長時間の作業でも疲れません。ただ、自分は従来機にあった細身のクラシックペンのファンで、現行世代には細いペンは存在しません。問い合わせたらこの世代の細身のペンも開発中とのことで、期待が高まります。
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