小型スマートスピーカーの「Google Home Mini」を壁に掛けて設置する場合、左右のボタン配置が反転してしまうのが、これまで大きなネックだった。
Google Home Miniは本体左側面をタップすると音量が小さく、右側面をタップすると音量が大きくなる。しかしこれはケーブルが背面から出ている場合の話で、壁掛けなどでケーブルが下から出る設置方法だと、ボタン配置が左右逆になり、直感的な操作を妨げる要因になっていた。
しかし今回、ソフトウェアのバージョンアップによって、この左右ボタンの配置を入れ替えることが可能になった。つまり壁掛けなどで天地を逆にしても、感覚的に迷わない「左タップで音量小、右タップで音量大」を維持できるのだ。
ネットで検索すると、どうやらこの機能、約2カ月前に追加されていたようなのだが、例によってアナウンスがなかったため、筆者は先日になって初めてこのことを知った。一部のユーザーにとっては待望であるはずのこの機能、恐らく(筆者同様に)気付かなかった人は多いはずなので紹介していこう。
設定は、スマートフォンの「Google Home」アプリから行う。やることといえば、「デバイス設定」を開き、その中にある「デバイスコントロールの反転」にチェックを入れるだけ。これによりボタン配置の左右が入れ替わり、本体の向きを天地逆にしても、感覚的に違和感なく操作できるようになる。
設定は以上だ。記事のタイトルには「ワザ」と書いたが、何のことはない、チェックボックスにチェックを入れるだけで、ワザというほどの大層なものではない。
ちなみにAmazonの「Echo Dot」もこれに近い問題を備えているが(ちなみに音量ボタンは左右ではなく上下に並んでいる)、Echo Dotの場合、ボタンのラベルに「+」「−」と印字されてしまっているため、これらを無視してソフト上で反転機能を実装することは、恐らく今後もないものとみられる。
そうした意味で、壁掛けで使えるスマートスピーカーとしては、Google Home Miniの方が優位に立ったといえるだろう。
以上のように、既に壁掛けでGoogle Home Miniを使用している人はもちろんのこと、設置場所の関係でケーブルを手前に引き出すレイアウトでGoogle Home Miniを使っている人には、格好の機能といえる。慣れてしまえばどうということはないとはいえ、やはりカスタマイズできるのであれば、それに越したことはないからだ。
また、過去にボタン配置が反転するのが嫌で壁掛けでの設置を諦めたという人にも、是非使ってみていただきたい機能だ。複数台を併用しており、1台は壁掛けで、もう1台は通常の置き方で使っている場合も、操作を統一できるのはメリットだろう。
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