中小企業の45%は「Windows 7サポート終了を知らない」

» 2018年07月03日 11時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

 6月29日に日本マイクロソフトが記者向けに行ったWindows 10に関する説明会で、日本マイクロソフト担当者が企業におけるWindows Defender導入の現状や、Windows 7からWindows 10への移行状況を説明した。2020年のサポート終了が迫る中、6月時点で中小企業のWindows 7サポート終了の認知度は55%だという。

「Windows Defender ウイルス対策」最新マルウェアブロック率は100%

 日本マイクロソフトの津隈和樹氏は、最新のWindowsのセキュリティ状況について「実は、『Windows Defender』という単体の名前の製品は既になく、さまざまなセキュリティ機能の名称になっている」と説明する。(以下、Windows DefenderをWDと略す。)

 コンシューマー向けの「Windows 10 Home」や中小企業向けの「Windows 10 Pro」には、「WD ウイルス対策」や「WD Firewall」「WD SmartScreen」「WD Exploit Guard」といった基本的な防御機能を提供。

 中堅〜大企業向けの「Windows 10 Enterprise E3」には「WD Application Guard」「WD Credential Guard」「WD Application Control」といったビジネスニーズに応える機能を、企業向け最上位の「Windows 10 Enterprise E5」には未知のマルウェア検出や漏えい防護に総合的に対応する「WD Advanced Threat Protection」を搭載する。

 中でもWD ウイルス対策は、セキュリティ調査会社AV-Comparativesが2018年2月に行ったテストで、最新マルウェアサンプルのブロック率100%と優秀な成績を収めている。

AV-Comparativesが2018年2月に行ったテストで、WD ウイルス対策は最新マルウェアサンプルのブロック率100%と優秀な成績を収めた

 こうした実績から、「法人でのWindows 10 PCのWindows Defender ウイルス対策の導入率は50%を超えた」(津隈氏)という。また、Microsoftの社員は100%WDを使っており、他社のウイルス対策ソフトを全く利用していないとも明かした。

法人でのWindows 10 PCのWindows Defender ウイルス対策の導入率は50%を超えた

2020年の「Windows 7」サポート終了に向けて

 Microsoftは、2020年の「Windows 7」および「Office 2010」のサポート終了に向け、Windows 10へのアップデート、さらには最新バージョンへのメジャーアップデートを推し進めたい考え。

 Windows Defenderシリーズの機能拡充の他、バージョン移行時のインストール時間短縮やアンインストール期間の延長など、Windows 10を最新の状態に保つための改善を行っている。

 バージョン1607から1703へはインストールに約50分かかったが、1703から1709へは約20分、1709から1803へは約10分と時間を短縮。アンインストールの期間もこれまで10日だったところ、最大60日までカスタマイズ可能とした。

Windowsを最新の状態に保つための改善

 楽天リサーチが6月に調査した、中小企業におけるWindows 7サポート終了の認知度は55%だった。また、Windows 10へ移行中だと答えたのは42%だったという。

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