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Windows 7と10のサポート期限がより複雑化 法人向け7は有償で3年延長も鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/2 ページ)

» 2018年09月13日 10時00分 公開

 Windows 10次期大型アップデート「October 2018 Update」の一般公開が迫り、Windows 7の延長サポート期限が2020年1月14日に近づきつつある中、Microsoftは法人向けのWindowsとOfficeにおけるアップデートやサポートのライセンス改訂をまとめて発表した。

WaaS 継続的な大型アップデートでOSそのものを定期的に強化していくWindows 10。Microsoftはこれを「Windows as a Service」と呼び、サポートポリシーの調整も行ってきた

企業・教育向けWindows 10のアップデート猶予期間を延長

 今回の発表は2018年9月6日(米国時間)にまとめて行われた。まず大きく変更されたのがWindows 10のサポートポリシーだ。

 これまでの経緯を簡単に振り返っておく。Microsoftは2017年4月、Windows 10(およびOffice 365)の大型アップデート(Feature Update)配信周期を年2回(3月と9月が目標)に固定した。これに伴い、大型アップデートの配信開始からサポート終了までの期間を「18カ月」(従来は12カ月)に延長した新たな仕組みの「Semi-Annual Channel(SAC)」も導入している。

SaC 「Semi-Annual Channel(SAC)」によるWindows 10大型アップデートのサポート期間は18カ月。開発プレビュー版の「Windows 10 Insider Preview」における機能評価や互換性評価が「先行評価」段階としてあり、大型アップデート正式版の配信開始から約4カ月間は「一部展開」の段階となる。その後、「全面展開」の段階に至る

 しかし、2018年2月には「Windows 10 Enterprise」と「Windows 10 Education」の2つのエディションに限り、18カ月に加えてさらに6カ月間、トータルでは「24カ月」までサポート期間を延長した。これは「更新サイクルが早すぎる」という一部顧客の要望に応えたものだ。特にWindows 10 Enterpriseを大規模導入している企業の場合、アップデートの適用期間に余裕があった方が各種検証の時間を確保でき、負担が小さいというメリットがある。

 さて2018年9月の発表は、このWindows 10 Enterprise/Educationの2つのエディションに限り、SACでのアップデート適用までの猶予を30カ月に延長するというものだ。既に24カ月となっていた猶予期間をさらに6カ月延長し、最終的に2年半、更新サイクルにおける実質的な猶予としては4回まで大型アップデートをスキップできる計算になる。

 ただし条件がある。Windows 10 Enterprise/Educationにおける既存の大型アップデート(バージョン1607/1703/1709/1803)については、配信開始から30カ月がサポート期限というルールが適用されるので分かりやすい。

 一方、October 2018 Update(1809)以降はサポート期限が複雑になる。Windows 10 Enterprise/Educationにおける「September Targeted Release」と呼ばれるバージョン番号下2桁が「09」に該当する9月ごろの大型アップデートについては「30カ月」の猶予があるものの、「March Targeted Release」と呼ばれるバージョン番号下2桁が「03」に該当する3月ごろの大型アップデートについては「18カ月」となるのだ。

 つまり、3月ごろ配信の大型アップデートと9月ごろ配信の大型アップデートでサポート期限が12カ月、1年も違うことになる。

Windows 10 新サポートポリシーにおけるWindows 10各エディションのアップデート猶予期間

 この点について、米ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏が、Microsoft 365担当コーポレートバイスプレジデントのジャレッド・スパタロ氏に聞いたところ、「予算サイクルの関係で秋にアップデートされるケースが多く、また同時期にはIgniteのようにIT部門担当者にアップデートの説明を行うMicrosoftのイベントもある」と回答しており、社内事情もあるようだ。

 本則としては、少なくとも年1回はWindows 10の大型アップデートを適用し、「30カ月ルール」で許された2年間の猶予を待たずしてクライアントOSを最新状態に保つことが望ましいとMicrosoftは考えているが、このサポートポリシーの変更で今後は企業の最新アップデート適用状況も変わってきそうだ。

法人向けWindows 7は「有償」で2023年1月までサポートへ

 次はいわゆる「2020年問題」こと、延長サポートが2020年1月14日に切れるWindows 7の話題だ。

 2014年4月のWindows XPサポート終了では世界中の顧客や関連企業を巻き込んで大騒動となったわけだが、Microsoftは影響の大きさを鑑みて、特別に一部顧客を対象に「有償」でWindows XPの延長サポートを継続したことが知られている。

 StatCounterによるOS利用シェアの調査結果によれば、Windows 7は2018年8月時点でなお38.65%とWindows全体の4割近いシェアを抱える。これを今後1年半ほどで減らし、1桁%程度の水準まで落としていかなければいけない。現在の減少ペースを考えれば、難度は低くないと考える。

 2019年のタイミングには減少スピードが加速してある程度の成果を出せると予想されるものの、2020年1月のタイミングで一定数のユーザーがWindows 7に滞留するはずだ。

StatCounter Windows OSのバージョン別シェア推移(出典:StatCounter)

 そこでMicrosoftは「Windows 7 Extended Security Updates(ESU)」の名称で、Windows 7の延長サポート終了後も「有償」でサポートを継続することを発表した。ESUの対象となるのは「Windows 7 Professional」または「Windows 7 Enterprise」をボリュームライセンスで導入しているユーザーだ。最終的にWindows 10のような新OSに乗り換えることを前提に、2023年1月までWindows 7 ESUによるアップデートを提供する。

 Windows 7 ESUは1年ごとに料金が上がり、さらにデバイスごとの課金体系となっているため、大量のデバイスを抱える企業ほど負担が大きい。さらに乗り換えを促すため、Windows 10 Enterprise/Educationサブスクリプション導入のための「Windows Software Assurance(WSA)」をディスカウントで販売する。

 なお、Windows 7での措置に並行して、本来であれば2020年1月の段階でサポート対象外となる「Office 365 ProPlus」についても、Windows 7 ESUが導入デバイスに適用されている場合は2023年1月までサポート期間を延長する。

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