「Web版Android Marketはセキュリティリスクを高める」 専門家が警告

» 2011年02月10日 13時33分 公開
[Brian Prince,eWEEK]
eWEEK

 米Googleが運営するアプリストア「Android Market」のWebブラウザ版をめぐり、一部のセキュリティベンダーは、ハッカーに攻撃のチャンスを与えることになるとの問題を提起している。

 Googleは先ごろ、Androidデバイスの所有者がデスクトップPCからWebを介して携帯端末向けのアプリケーションを検索、購入、インストールできる新バージョンのアプリストアを立ち上げた。ユーザーは自分のGoogleアカウントにログインするだけで、このアプリストアを利用できる。

 この機能はユーザーの利便性を考えて用意されたものだが、一部の向きからは、この機能はGoogleアカウントが侵害された場合のリスクを高めることになるとの警告の声があがっている。

 「強力なパスワードを作る理由が1つ増えるだけだ。ユーザーは自分のアカウントと端末へのアクセスにますます注意を払わなければならなくなる」とKaspersky Labのシニアマルウェアアナリスト、デニス・マスレニコフ氏はブログで指摘している。

 「スマートフォンがインターネットに接続している状態であれば、端末の画面でインストールが既に始まっていることにすぐに気付くだろう。なぜこれが問題かと言えば、携帯端末でストアからアプリをインストールするのであれば、要求されるすべての許可に同意していかなければ、アプリは携帯端末にインストールされないからだ」と同氏。

 「この新しいバージョンのAndroid Marketでは、そうした許可はAndroid MarketのWebインタフェース内のアプリページにしか表示されない。それらの許可に同意すると、携帯端末上に通知が出ることなくアプリがインストールされてしまう」とさらに同氏は続けている。

 ただし、盗んだGoogleアカウントを使用して悪質なアプリを購入し、誰かの端末にインストールしようとした場合には、幾つかのハードルに直面することになる。例えば、攻撃者による新しい手法への対抗手段として、購入されたアプリはユーザーの端末のアプリ一覧に表示され、ユーザーが開かなければ実行されないようになっている。

 もっとも、たとえユーザーが自分の端末に見慣れないアプリがあることに気付いたとしても、「フリー」という文字を含むアプリは実行される可能性が高い、とKaspersky Labの上級マルウェア研究員、ロエル・ショウエンバーグ氏は指摘する。

 「あるいは、ある種のローカルコード実行を許す脆弱性がAndroidで見つかる可能性もある。この脆弱性はそれ自体のリスクは低いが、今回の新しい機能と組み合わせれば、事実上、リモートコード実行に変わる」と同氏は言う。

 Googleの広報担当者は、この問題はGoogleアカウントのセキュリティが侵害されていることを前提とした理論上の脅威だと述べている。またこの広報担当者によれば、同社は例えば、ChromeとGmailにフィッシング詐欺やマルウェアの検出機能を搭載したり、GmailでHTTPSをデフォルトにしたりなど、さまざまな戦略を組み合わせることでこうしたリスクの軽減に注力しているという。

 「この方法が活発に利用されているという兆候は何ら認められていない。当社のポリシーに違反するアプリや開発者に対しては、われわれはいつものごとく、迅速な措置を講じる」とさらに広報担当者は続けている。

 「それでも、Googleはなるべく早くリモートインストールの方法に変更を加えるべきだ」とセキュリティ企業Sophosのウイルス解析部門SophosLabsで主任ウイルス研究員を務めるバーニャ・スベイサー氏はブログで指摘している。

 「サイバー犯罪者が悪質ソフトウェアの自動インストールにAndroid Marketを悪用するのを阻止できるよう、アップデートの実施が間に合うことに期待しよう」とさらに同氏は続けている。

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月10日 更新
  1. iOS 27は「iPhone 11」以降で利用可能 iOS 26から据え置きで過去最大のiPhoneに対応 (2026年06月09日)
  2. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【6月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年06月08日)
  3. 「iOS 27」はアプリの起動速度が30%高速、最適な通信切り替えも iPhone 11やiPhone SE(第2世代)も対応 (2026年06月09日)
  4. 次世代の「Siri AI」発表 ユーザーを理解した応答が可能、表現力も向上 26年後半に英語から対応 (2026年06月09日)
  5. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  6. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  7. iOS 27では「子ども用アカウント」を作成可能に 成人向けサイトの制限やつながる相手の管理も (2026年06月09日)
  8. 【ワークマン】1900円の「アーバンマルチストレージトート」 ポーチ代わりになるポケット付き (2026年06月09日)
  9. WWDCで「折りたたみiPhone」に言及なしも、Apple版「大画面×AI」に期待できるワケ (2026年06月09日)
  10. Rakuten Link、着信拒否とRCSを頑なに拒否――楽天経済圏スーパーアプリはユーザーを置いてきぼりか (2026年06月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー