法人向けスマートデバイス関連市場、2016年度に1兆円突破――富士キメラ総研調査リポート

» 2012年01月13日 18時21分 公開
[エースラッシュ,ITmedia]

 富士キメラ総研は、法人向けのスマートフォン/タブレット端末と関連サービスの市場調査を実施。2016年度の法人向けスマートデバイス関連ビジネス市場予測を発表した。

 2011年度の法人向けスマートデバイス関連ビジネス市場は、約3000億円規模(2926億円)に達する見込み。これをもとに試算すると、2016年度には市場規模が1兆円を突破すると予想されるという。

 市場の成長に伴って、特に大幅な伸びが見込まれるのは、運用・保守、アプリケーションサービス市場。これらの市場は、数百台から数千台規模での一括導入時に、初期設定やセキュリティ設定などを代行するサービスの需要が高まっていることから、今後の伸びが期待できるとしている。

法人向けスマートデバイス関連ビジネス市場
市場 2011年度見込 前年度比 2016年度予測 11年度比
スマートフォン 520億円 165.1% 2900億円 557.7%
タブレット端末 320億円 266.7% 1350億円 421.9%
通信サービス 1792億円 138.2% 5176億円 288.8%
セキュリティ基盤サービス 174億円 146.2% 595億円 342.0%
アプリケーションサービス 100億円 270.3% 825億円 825.0%
運用・保守サービス 20億円 222.2% 103億円 515.0%
合計 2926億円 154.2% 1兆  949億円 374.2%

 スマートデバイス市場は、2011年度見込みでスマートフォンが100万台、タブレット端末が80万台規模となっている。スマートフォンはフィーチャーフォンからのリプレース需要が中心で、タブレット端末は新たなデバイスとしての導入が中心になるなど両者の導入傾向には違いが見られるものの、両端末とも出荷台数の大幅な拡大が予想される。

 今後は、これまで専用端末が担っていた業務のスマートデバイスへの置き換えが期待できると予測。また、工場や倉庫などでは防水や防塵、耐衝撃といった性能が求められることから、法人向けに特化した端末の展開も予想されるという。

法人向けスマートデバイス市場
市場 2011年度見込 前年度比 2016年度予測 11年度比
スマートフォン 100万台 166.7% 580万台 580.0%
タブレット端末 80万台 266.7% 350万台 437.5%
スマートデバイス端末合計 180万台 200.0% 930万台 516.7%

 スマートデバイスの活用方法については、現状の電話やメール、検索などの基本機能から、今後はコミュニケーションや営業/プレゼン用ツールとしての利用が進むと予測。こうした流れを受け、アプリケーション市場の拡大が予測されるという。


 この調査は、法人向けスマートデバイスとアプリケーション、通信、セキュリティ基盤、運用・保守などの関連サービスについて、ソリューションベンダー87社の動向をまとめたリポートに、エンドユーザーのスマートデバイスの導入傾向に関する調査結果を付加したもの。

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