下り速度はSoftBank 4Gが「圧倒的」――ICT総研、4社高速データ通信の速度を調査調査リポート

» 2012年03月07日 16時42分 公開
[ITmedia]
photo 各エリアの平均速度の一覧(同社のプレスリリースより)

 ICT総研は3月7日、次世代高速データ通信の電波状況の調査結果を発表した。4社のサービスのうち、下りの平均通信速度ではソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G」が他社を大きく上回る速度を記録した。

 調査したのは、NTTドコモの「Xi」(端末:L-02C)、UQコミュニケーションズの「UQ WiMAX」(端末:WM3500R)、ソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G」(端末:101SI)、イー・アクセスの「EMOBILE G4」(端末:GP02)の4サービス。2月27日〜3月2日に、首都圏、名古屋、大阪の全26測定地点で調査を実施した。昼(13〜17時)と夜(17〜21時)の時間帯に、PCから「BNRスピードテスト」を使い速度を測っている。

 下りの通信速度では、サービス開始直後であるSoftBank 4Gが強さを見せた。同サービスは、昼は平均8.55Mbps、夜は平均5.29Mbpsを記録。昼の結果は次点のUQ WiMAXの2.2倍、夜の結果は次点のXiの2.6倍の速度となっており、他社を大きく引き離す結果となった。

 SoftBank 4Gは多数の地点で下り10Mbps以上を記録したほか、「都心の駅ホーム上では25Mbps以上の速度も叩き出す」こともあった。まだ利用者数が少ないことや、下り最大76Mbpsという対応速度の高さが結果に現れたとICT総研はみている。また、「少なくても東名阪ではサービス開始当初からエリアカバー率が高いことも、本調査により実証された」としている。なお、上りの通信速度でも平均速度は2Mbps前後と、他社に遜色ない速度を記録している。

 UQ WiMAXは上り速度が良好な結果となった。昼は平均2.39Mbps、夜は平均1.96Mbpsを記録している。また、速度と合わせて調査したYouTubeの動画視聴待機時間は、昼が3.25秒、夜が3.72秒と最も短い結果になった。「ユーザーが実際に利用する際のサクサク感」の面で、強みを見せた。一方、下り速度は「全体的に建物内部や障害物に弱い傾向があり、大規模駅の構内などの計測結果が芳しくなかった」ことが影響し、SoftBank 4Gに及ばなかった。

 Xiは、下り10Mbps以上を記録するエリアがありつつも、「同じ測定地点(駅)の中でも場所を変えると途端に速度が低下する」ことなどもあり、平均速度が伸びなやんだ。とはいえ、Xiエリア外でもFOMAハイスピードのサービスが利用できるため、最大速度にこだわらなければ「不便を感じることはなさそう」だとしている。

 EMOBILE G4は、上り平均速度で苦戦し、4社中唯一、平均速度が1Mbpsに届かなかった。一方で、下り速度の昼と夜の差が最も小さく、時間帯にかかわらず速度が安定している傾向があった。

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