歴史あるロンドンの街灯、iPadで制御するスマート街灯に――。地元紙によると、ロンドン市街地に設置されている1万4000個の街灯に、iPadで遠隔管理するシステムが導入されるという。
地元紙West London Todayが報じたところによると、ロンドンのウェストミンスター市は今後4年間で約1万4000個の街灯をiPadから遠隔管理できるようにするという。ウェストミンスター地区はバッキンガム宮殿や首相官邸となるダウニング街10番地などがあるエリア。破損や寿命を技術者に知らせるほか、電球が切れてしまう前に切れそうだと通知する機能、明るさの調節などもタッチ操作で行えるという。管理コストや無駄な電力コストを削減する狙いだ。
すでに試験的な運用を行っており、この成果を受け手導入することが決まったという。実装のための投資金額は今後4年で325万ポンド(約4億1610万円)と見積もっており、7年間で投資回収ができると試算している。2015年〜2016年頃には、年間42万ポンド(約5377万円)程度のコスト削減が図れる見通だ。
West London Todayによると、ロンドン市ではコスト節約のために街灯を撤廃してはどうかという案もあったようで、スマート街灯は第3の代替案として持ち上がった解決策。街灯と街灯を支えるインフラを電子的にモニタリングするという点でも、英国初の事例となるとレポートしている。
ロンドン街灯の歴史は古く、ガス灯がともったのは19世紀初めのことだ。
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