米モバイル業界で最も影響力があるのはAppleのティム・クック氏――Fierce Wirelessが選出孫氏は12位に

» 2012年11月16日 18時38分 公開
[末岡洋子,ITmedia]
Photo 米Appleのティム・クック氏

 2012年の米国モバイル業界で最もパワフルな人物はだれか――。モバイル情報サイトのFierce Wirelessが上位25人を発表した。トップにはAppleのCEO、ティム・クック(Tim Cook)氏が選ばれ、12位にはソフトバンクの孫正義氏もランクインした。

 Fierce Wirelessが、影響力、ビジネスセンス、リーダーシップ、技術知識などを考慮した上で、米国の無線業界に影響を与える人物25人を選出。1位に選ばれたのは、2011年に3位だったApple CEOのティム・クック氏だった。

 同氏が率いるAppleのiPhoneは、通信キャリア各社の売上を左右する端末となっており、同社のモバイル製品は米国スマートフォンユーザーの間で高いマインドシェアを誇っている。クック氏がiPhoneについて下す決断のひとつひとつが、モバイル通信キャリアや端末製造メーカー、競合するメーカーなど、市場全体に大きな影響を与えるとしている。

 一方でFierce Wirelessは、同氏の課題についても指摘。「前任のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏が作った革新的な企業を育てること」、激しいシェア争いを繰り広げるライバルSamsungなど競合各社から「Appleのポジションを守ること」の2点を挙げている。

 2位以下のトップ5には、Google CEOのラリー・ペイジ(Larry Page)氏、Verizon Communicationsの会長兼CEO兼社長、ローウェル・マクアダム(Lowell McAdam)氏、AT&T Mobilityの社長兼CEO、ラルフ・デ・ラ・ベガ(Ralph de la Vega)氏、Sprint NextelのCEO、ダン・ヘッセ(Dan Hesse)氏が選ばれた。ペイジ氏は、昨年のトップから順位を落とした。

 上位10位にランクインした人物は通信キャリアのトップが中心となっているが、タブレット「Kindle Fire」がヒットしたAmazonの会長兼CEO兼社長のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏(7位)、SamsungのCEO、シン・チョンギュン(J.K. Shin)氏(8位)、Snapdragonが快進撃を続けるQualcommの会長兼CEO、ポール・ジェイコブス(Paul Jacobs)氏(9位)らが名を連ねる。10位以下では、Sprintの買収計画を発表して注目を集めたソフトバンクのCEO、孫正義氏が12位にランクインしている。

 端末の市場シェアが落ち込んだメーカーのトップは順位が下がっており、HTCのCEO、ピーター・チュウ(Peter Chou)氏は昨年11位から今年は20位へ、NokiaのCEO兼社長、ステファン・エロップ(Stephen Elop)氏は昨年12位から今年は21位へと転落。昨年19位に選ばれたFacebookの共同創業者兼CEO、マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏は、今年は選出されなかった。

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