たまに昔のメモを見たいと思うことがありますが、書き込んだ手帳をすべて持ち歩くわけにもいきません。そこでメモをスマートフォンで持ち歩きたいと考え、いくつかの方法を試行錯誤中です。今回は「ショットノート」を使ったメモのクラウド術を紹介します。
プレゼンの構想や会議、アイデアのメモを図解で記録している筆者ですが、たまにかなり昔書いたメモを見たいと思うことがあります。しかし、書き込んだ手帳をすべて持ち歩くわけにもいかず……。そこで、手書きの図解メモをスマートフォンで持ち歩きたいと考え、いくつかの方法を試行錯誤中です。
その中から今回は、キングジムの「ショットノート」を使った方法を紹介します。通常はこうした小型のプレーンノートに、書き直しのできるボールペン「フリクションボール」が定番だったのですが、このショットノートのデキがいいので、最近使い始めているのです。
ショットノートですが、これは手書きのメモやノートを手軽にデジタルファイリングするためのソリューション。キングジムが発売している専用のメモ(あるいはノート)を専用のアプリで撮影して、ファイリングします。メモとノートは方眼と横罫の2タイプ。大きさも各種そろっています。筆者はMサイズ(154×102ミリ、451円)の方眼メモを使っていますが、線が何も入っていないプレーンなものがないのがとても残念です!
実際に描いてみると、書き味は悪くありません。個人的には方眼が邪魔くさいですが、まあこれは我慢しましょう。各ページの右上にはNo.(番号)とDate(日付)が入れられるマスがあり、ここに入れた数字をスマートフォンのアプリが読み取り、OCR(自動文字認識)処理を行うことになります(ちなみに筆者はNo.は使わないし、Dateもしばしば誤認識されるので、不要ではないかとも思っています。撮影日が入れば十分!)。
ちょうど社内会議で今年の新卒採用のミーティングを行ったので、サラリと図解でメモってみました。まず新卒採用を3つのルートから行い、エントリーから入社までのフローを描いてみる。下段には、最初に着手すべきタスクについて、チェックボックス入りでリスト化してみました。Mサイズは小さめなので、ワンテーマで1枚。あまり細かく書き込まず、必要に応じてページを変えたほうがいいでしょう。
さて、書き終えた図解メモをショットノートでスキャンします。筆者はiPhoneを使っているので、専用のアプリからメモを撮影します。撮影するときに、メモの四方にあるマークが画面内に収まるようにするのがポイント。撮り終えると、プレビューを表示し、タイトルや後で検索するためのタグなどを記入します。タイトルやタグは自分で入れます。
保存したメモは自動的に補正して、画面いっぱいに表示し、タッチやスクロールで操作可能。左右スクロールでは、次のファイルや前のファイルを確認でき、好みでコントラストや色調もカスタマイズできます。
さらに一覧画面では、日付やタイトルで並び替えることができるので、直感的かつスピーディにメモを見つけることもできます。オリジナルのメモのサイズが小さいので、iPhone画面いっぱいに表示して見る分には違和感がない。また、一覧画面で見たいメモにすばやくアクセスできる点もなかなか使いやすいです。
iPhoneに保存した紙のメモは容赦(ようしゃ)なく捨てています。これまで、手帳をすべて保存していた筆者にとってはちょっと心が痛いですが、手帳のページに関わらず、すべてを持ち歩けるメリットは大きいはずです。
今回は、ショットノートを紹介しましたが、撮影したノートやメモの角度を自動的に補正するスキャニングアプリは多数あります。ぜひ、みなさんもメモをデジタルで持ち運ぶ便利さを体験してみてください。
パワポの前に「図」で考える――。ベストセラー『頭がよくなる「図解思考」の技術』の第2弾となる本書は、プレゼンテーションの根幹とも言える「メッセージをどう作り、どのように伝えるのか」を図で整理する方法を解説しています。
「見栄えのいいスライドを作ること」や「説得力のある話し方をすること」も当然大事ですが、プレゼンの目的(メッセージ)そのものが洗練されていなくては、聞き手の心には届かないからです。営業プレゼンテーションや講演に限らず、ちょっとした説明や商談、または報告などにも応用可能で、あらゆるビジネスシーンで活躍するはずです。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
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