筆者がおすすめの図解メモ。今回は、ビジネスのさまざまなシーンで有効なメモ術の活用ルールを紹介します。
商談、アイデア、講義の記録などをスピーディーに、なおかつ強力に脳裏に叩き込むために「図解メモ」が非常に効果的であることは再三、説明してきました。今回は、私が気をつけている図解メモをとる場合のルールについて紹介したいと思います。
まず、図解メモの「タイトル」。メモの上部に「日付」「テーマ」「商談の場合は同席した人の名前」の3つをタイトルとして記入します。これは図解メモをクラウドで管理するため、この3つの要素が不可欠だからです。
次にメモ部分です。図解メモの基本パターンはすでに何度も紹介していますが、□(四角)と→(矢印)のコンビネーション。どんなに複雑であっても、基本パターンを繰り返すだけ。至ってシンプルです。あとは□の代わりに、絵文字を使ったり、コメントを加えたい場合に吹き出し(バルーン)を付け加えたりすればいいのです。
ちなみに、このメモはさる中国モバイル事情に詳しい方と情報交換した際のもの。中国では携帯ユーザーが8億5000万人いて、チャイナモバイル、チャイナユニコムの寡占状態という話がありました。
中でも、スマホ利用者は5000万人(母数が大きいからすごいですね!)で、携帯利用者と異なり、収入が非常に高く、プリペイド携帯ではないため個人の特定が簡単にできるため、マーケティングの対象としては有望だという話がありました。主に、こうした人は上海など東部に集中しているのだとか。
図解メモを描くときには、なるべく余白をとりながら描いていくのがポイントです。後から、他の要素を補足したりする可能性があるからです。例えば上記の例では携帯や利用者を示す絵文字に対して「{」を使って詳細情報を付け足しています。
図解メモに限らずですが、メモは記録して終わりではありません。メモ全体を通じて、今後のアクションにつながる部分を抽出しておきます。私の場合は、メモのフッタ部分などに「ここからはまとめとタスクですよ」という意味の罫線を引き、そこにアクションリストを記入することにしています。
後からメモを見返すときに、このリスト部分だけをチェックすれば、未着手のタスクがないかを把握することが容易です。私はいつもメモのリストエリアだけをパラパラめくって、タスク管理ソフトとして使っている「Remember The Milk」というクラウドサービスに、どんどん追加しています。
図解メモを十分活用するためのルールをまとめますと、重要なのは次の3つです。
・・図解パーツの周辺には十分な余白をパワポの前に「図」で考える――。ベストセラー『頭がよくなる「図解思考」の技術』の第2弾となる本書は、プレゼンテーションの根幹とも言える「メッセージをどう作り、どのように伝えるのか」を図で整理する方法を解説しています。
「見栄えのいいスライドを作ること」や「説得力のある話し方をすること」も当然大事ですが、プレゼンの目的(メッセージ)そのものが洗練されていなくては、聞き手の心には届かないからです。営業プレゼンテーションや講演に限らず、ちょっとした説明や商談、または報告などにも応用可能で、あらゆるビジネスシーンで活躍するはずです。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
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