机が荒れるのは、仕事をしている証拠!?机を基地化せよ(2/2 ページ)

» 2013年03月14日 16時10分 公開
[美崎栄一郎,Business Media 誠]
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机が荒れるのは、仕事している証拠

 本連載では、机を基地化することであなたが価値を生み出すためにどんな仕事ができ、また職場のさまざまな妨害から身を守ることができるかを、具体的なケースに落紹介していきます。

 いわゆる「片付け本」や「整理整頓術」、「なんとかハック」といったものに、もう1つ感情移入できず、応用が効かないように思えてしまう理由は、職場に存在しているリアルな人間関係を無視しているからだと思います。

 自分の上司、先輩、部下。机が汚い人、きれいな人。忙しい人、暇な人。ITリテラシーがある人、ない人。そもそも「使える」人、「使えない」人。こうした要素が絡み合っているのが、職場の人間関係です。あなたにも何人もの具体的な顔が浮かんできませんか。

 会社員である以上は、仕事の内容を完全には選べないのと同様に、職場の人間関係を選ぶこともできません。あの上司とは気が合わないとか、あの同僚は「ウザい」なんていう理由で、離れることも離れてもらうことも不可能です。思い付きで席替えをすることもできません。辞令が下った以上、職場の誰とも、何があろうと最低限の人間関係を保ち、コミュニケーションを取りながらよい仕事をしていかなければなりません。

嫌なコミュニケーションを減らすきっかけにも

 机を秘密基地化すれば、どうしてもウマの合わない人とのコミュニケーションを減らすことも、忙しいときや集中したいときに新しい仕事が降ってこないようにすることもできますし、本当に心からやりたい仕事をつかむきっかけを生むこともできます。

 机は、人柄を表します。それを知っていると、実は机を使ってさまざまな攻撃や防御、偽装ができるようになるのです。

 会社に勤めながら価値を生み出していて、その価値を可能な限り効率的に、そして快適に生み出したいと考えている人にとって、基地はとても大切な役割を果たします。

 単に机を片付けても、さほど意味はありません。繰り返しますが、僕たちは決して、机をきれいにし、整理整頓をするために会社に通っているわけではないからです。

 そんなの当たり前だ、と思われるかもしれません。しかし、会社員の多くは知識や経験を重ねるにつれて、やがて本質を見失っていきます。価値を作り出すよりも、やがて机をきれいにして整理整頓することの方に、妙な達成感を見いだしてしまうことがあります。

 仕事への意欲がなく、漫然と毎日出社している人の机がきれいなのは当たり前です。仕事をしていないのですから、荒れようがありません。気付けば机がぐちゃぐちゃになっていることは、価値を生み出そうと必死に闘っていることです。


 本連載では、あなたの机を最強の「秘密基地」に変える方法を全6回にわたって述べていきます。

 考え方とノウハウをお伝えするために、ある架空の会社で起きる物語を軸に展開します。

 主人公は、ちょっと前の僕自身をベースにした架空の人物。そして、僕自身が実際に見てきた人物をシャッフルして何人かの特徴的なキャラクターを作り、彼らとかかわる上でどのように「基地」を作り上げるのかを、具体的に説明していきます。

 あなたが生み出す価値のたよりどころ。あなたの基地の構築に、役立ててください。

著者紹介:美崎栄一郎(みさき・えいいちろう)

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会社員時代から文房具が好きで、文具術や仕事術に関する書籍を複数出版し、勉強会なども主催。2011年にフリーランスとなり執筆や全国で講演活動などを行っている。本連載の基となった書籍『超iPadバカ 2000種類のアプリをためした男のすごい活用術』(アスコム刊)のほか、著作に『結果を出す人はノートに何を書いているのか』(ナナ・コーポレート・コミュニケーション刊)『iPadバカ』(アスコム刊)、『アイデアは才能では生まれない』(日本経済新聞出版社刊)、『がんばる人ほど見落としている気づかいの極意』(フォレスト出版刊)などがある。


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