産業別で比較すると、建設業の社長破産率が高く、全倒産との比率差が2.09ポイントだった。設備投資が重く、社長個人の資産投下や担保提供が負担になっているものと推測される。
一方、サービス業他の比率は4.19ポイント低かった。対象から個人企業を除外したことから、小・零細規模で個人企業の多い飲食業などのサービス業他は比率が低下したとみられる。
次に原因別で比較すると、「販売不振」と「既往のシワ寄せ」の社長破産率が高かった。「販売不振」は、社長破産会社が2.34ポイント上回った。これは売り上げ低迷が長引き、資金調達や取引に際し、社長個人の保証を付けるケースが多かったものと考えられる。
また赤字累積の「既往のシワ寄せ」も0.6ポイント高く、販売不振と同様に破産するまで社長個人の資産を投下し、債務を膨らませながら事業継続を目指したようだ。なお連鎖倒産の「他社倒産の余波」は、今回の調査で同一社長の複数の会社破産を1社に集計したため、比率が低く出た。
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