ドラマティックZoom-Zoom!――新型アテンザフォーラムに参加しました:+D Style モテるクルマの選び方(2/2 ページ)
みなさん! マツダのデザイン、どう思いますか? 私の周りでは「なんかデミオが気になるぅ!」なんて女子トモが増えています。さて今回は、新型アテンザのフォーラムに参加して、Zoom-Zoomな経験をさせてもらいました!
プログラムは開発主査の梅下氏による新型アテンザの開発秘話と、新型アテンザチーフデザイナーの佐藤氏によるデザイン秘話の豪華な2本立てで、そのあとに来場者を交えてのトークセッションが行われました。
13時から17時までの予定だったこのフォーラム、最初は「ちょっと時間が長いから飽きちゃうかも」なんて思っていた私ですが、なんのなんの! もうこれが、「みなさん……プロの弁士になられてはいかがでしょ?」なんて言っちゃいたいほどの求心力。
随所に笑いを挟んだ、そして「そ、そんなことここで言っちゃってもいいんスか?!」と、聞いているこっちが心配になっちゃうほどのセキララな発言に、ぐいぐい引き込まれてしまいます。そしてトークセッションでは、ユーザーならではの厳しい視点で活発な意見交換がおこなわれました!
これ、マツダファンなら行く価値アリどころか、「“マスト”なイベントでしょ!」と言い切っていいくらいですので、みなさんもぜひチェックしてくださいね。
さて、今回のプレゼンテーションですが、新型アテンザのデザインコンセプトは「Zoom-Zoom Evolution Bold and Exquisite」。大胆かつ繊細に、をキーワードとしていて、その秘密は「和」にあるといいます。
佐藤氏いわく、「アルファロメオは見るからにイタリア車らしく、BMWはドイツらしく質実剛健で高品質。ではアテンザはどうだろう? というところからデザインが始まった」。プロダクトが生まれた国の要素を新型アテンザに加えることによって、世界でよりマツダブランドを際立たせることを目指したそうです。
そして「Time to be Japanese」。
ご本人の談によると、「それは床がタタミになっているとか、シートの生地が着物地だとか、そういう短絡的なものじゃなくってね(笑)、日本の美意識を取り入れようということだったんです」。
そうして生まれたのが今やマツダが世界に向けて強くアピールする「幽玄」「凛」「精緻」です。
「幽玄」は山水画に代表されるような、ジェントルな美意識。
「凛」は日本刀に代表されるような、シンプルでインパクトのある造形。アテンザではドアパネルやフロントフェンダーからのエッジに生かされています。
そして「精緻」。これは日本人が最も得意する、繊細に創りこむ技術。リアパネルやメーター、操作性の高いステアリングに組み込まれたCF-NET(オーディオ、空調、ナビのコントロールを行える)に反映されています。
アテンザのデザインがスタートしたのはなんと2004年のことだったと言います。その間にはデザイナーVSエンジニアのバトルも繰り広げられたそう。
時代を予測し、紆余曲折を経て生まれた新型アテンザ。
誰もの目を奪うコンセプトカーのような緻密なデザインの陰に、気の遠くなるような苦労と工程がありました。「月1回、どんちゃん騒ぎの場所を設けて、デザイナーのガスを抜いてあげなければならなかった」なんてエピソードもあるくらい。
最後のトークセッションで梅下開発主査がとても印象的なことを言っていました。
「マツダでは、悩んだ時に必ず『これはマツダらしいか?』『これはZoom-Zoomか?』を自問自答します。それはデザインもエンジニアも全員そうです。そこまで基本理念が統一されている自動車メーカーはおそらく、国内でもマツダだけだと自負しています。我々は『ブレないマツダ』に誇りを持っています」
感激屋の私、これにはじ〜ん。
この筋の通った理念が、コアなマツダファン――マツダいわく「Zoom-Zoomなお客様」――を増やしている理由ではないのかな? と実感したフォーラムだったのでした。
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