コラム
» 2010年08月26日 15時42分 公開

iPadは企業を変えるか (2/2)

[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK
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5. App Storeの長所と短所

 企業がiPadを利用し始めるようになった理由の1つに、AppleのApp Storeの存在がある。現在、同ストアには従業員の生産性向上につながる企業向けアプリが何百本も用意されている。だがApp Storeにはマイナス面もある。ゲームや娯楽用アプリなど仕事の妨げになるようなコンテンツもたくさん登録されているのだ。それに、悪質なアプリがダウンロードされたりすれば、マルウェアの侵入を許すことにもなりかねない。企業は従業員のダウンロード傾向を厳しく監視する必要があるだろう。

6. Netbookの敗北

 iPadがリリースされるまでは、Netbookが企業市場で大人気だった。モビリティを低価格で企業に提供するNetbookは、多くの企業にとって理想的な端末だった。しかしiPadが企業市場でメジャープレイヤーになり始めた今、Netbookの居場所はなくなりそうだ。

7. ノートPCも敗北の可能性

 Netbookが企業で注目されなくなる可能性が高いだけでなく、ノートPCも企業ユーザーの間で価値を失う可能性がある。軽量のタブレットを従業員に与えれば十分事足りるという企業もあるだろう。499ドルからという価格設定のiPadは、安価なノートPCよりも価値が高いといえる。もちろん、すべての企業がノートPCからiPadに乗り換えるわけではないだろうが、タブレットの販売がノートPCの販売にある程度響く可能性は十分にある。

8. 「Cisco Cius」登場までは無敵

 現在、iPadは企業にとって魅力的かもしれないが、「Cisco Cius」がリリースされた後も、企業ユーザーを引き付ける存在でいられるかどうか微妙だ。AndroidベースのCiusは、既存のCiscoインフラと連携可能だ。同製品はタブレットとしての機能に加え、Ciscoの電話機と組み合わせればビデオカンファレンス装置としても利用できる。AppleのApp Storeに相当するAndroid Marketにアクセスする機能も備える。Ciusは企業市場でiPadに取って代わる可能性が最も高いと言えそうだ。

9. Androidスマートフォンにも影響か

 Androidについて言えば、企業がiPadを気に入った場合、Android搭載スマートフォンを採用しないという選択をする可能性がある。今のところ、企業市場は携帯端末としてiPhoneとAndroid搭載端末とBlackBerryのどれを選ぶべきか決めかねている状況だ。理想としては企業システムとの連携に優れたBlackBerryを使い続けたいところだが、iPhone 4やAndroidスマートフォンのような次世代型端末の機能も欲しいというのが企業の本音だろう。もし次世代型端末に対する願望をiPadが満たしてくれるのであれば、Androidが企業市場に本格的に進出するのは難しいだろう。

10. 生産性の向上は確実

 企業にとってiPadとは、優れた携帯型プロダクティビティツールだといえる。出張カバンに入れて持ち歩くのに十分な軽さに加え、ユーザーがどこにいようとも生産性を高めるのに役立つのだ。このため、企業が従業員の生産性の向上というメリットを得られるのは確実だ。従業員は自宅にいようと移動中であろうと、場所に関係なく仕事を処理できるようになる。iPadは実働時間を増やし、企業の業務効率の改善に貢献するだろう。

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