オンラインストレージは、ファイルをインターネット上に保管し、場所や端末を問わず利用できるようにするサービスです。大容量のファイルをメールで送れずに別の手段を探している、社外の取引先とファイルを共有したいが誰が見られる状態なのか把握できていない。そうした悩みは、ファイルの共有方法に関わる課題です。手軽な反面、使い方を誤ると情報漏えいにつながるため、法人では管理機能の充実が選定の決め手になります。
本記事では主要製品を主な機能で比較し、ファイルサーバやファイル転送サービスとの違い、導入でよくある失敗、無料プランの位置づけと費用の考え方、選び方の3つの観点を整理します。テレワークや取引先との共有を安全に進めたい企業が、自社の規程に合う製品を絞り込めるようにまとめました。すぐに比較したい方は、「この記事のポイント」にある比較表のリンクからご覧ください。
【この記事のポイント】
- オンラインストレージとは: ファイルをインターネット上に保管し、場所や端末を問わず利用できるようにするサービスです
- 導入メリット: 社内外でのファイル共有が容易になり、メール添付の手間が減ります。アクセス権限や操作ログで情報漏えいを防げます
- システム選定の基準: 共有リンクの権限・期限設定、データの暗号化、管理者による制御の範囲を確認することが重要です。比較表はこちら。分からなければ「専門家に聞く」手段もあります
- 主な機能: 共有リンクの権限・期限設定、データ暗号化、チーム共有フォルダ管理、外部サービス連携・APIなどが搭載されています
- 費用の考え方: 料金はユーザー数と容量、外部ユーザーの扱いで変わるため、見積もり前に確認する3点を押さえます。法人利用では無料プランの制限にも注意が必要です
オンラインストレージの機能比較表
| 製品名 | 共有リンクの権限・期限設定 | データ暗号化 | チーム共有フォルダ管理 | 外部サービス連携・API | 大容量ファイル送信 | ランサムウェア検出・復元 | 電子署名 | AI検索・要約 | 機密ラベル・情報漏えい防止 | 電子透かし表示 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Box | ─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
○ | ─ (要確認) |
─ (要確認) |
○ | ○ | ○ | ─ (要確認) |
| Dropbox | ─ (要確認) |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ─ (要確認) |
○ |
| GigaCC ASP | ─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
○ | ─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
| Google ドライブ | ○ | ○ | ○ | ○ | ─ (要確認) |
○ | ○ | ○ | ○ | ─ (要確認) |
| OneDrive for Business | ○ | ○ | ─ (要確認) |
─ (要確認) |
─ (要確認) |
○ | ─ (要確認) |
○ | ─ (要確認) |
─ (要確認) |
| ※2026年10月時点のITセレクト製品データベース情報および製品公式Webページ情報より、AIを用いて作成 ※AIは誤った情報を生成することがあります。最新情報は各製品・サービスの公式情報を参照の上ご活用ください 掲載情報についてのお問い合わせ |
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オンラインストレージとは|ファイルサーバ・ファイル転送サービスとの違い
オンラインストレージとは、ファイルをインターネット上のサーバに保管し、PCやスマートフォンからアクセスできるようにするサービスです。社内でのファイル共有、社外の取引先との受け渡し、テレワークでのデータ参照など、幅広い業務で使われます。

ファイルサーバ・ファイル転送サービスとの違い
社内に設置するファイルサーバは、社外からのアクセスに追加の設定が必要です。一回限りのファイル転送サービスは、受け渡しには便利ですが、保管と共同編集には向きません。オンラインストレージは、保管、共有、共同利用を一つのサービスで担える点が特徴です。
ファイルサーバ・ファイル転送サービス・オンラインストレージの違い
| 比較項目 | ファイルサーバ(社内設置) | ファイル転送サービス | オンラインストレージ |
| 保管 | 社内で保管 | 一時的な保管が中心 | クラウド上で継続して保管 |
| 社外からの利用 | 追加の設定が必要 | 受け渡しに利用 | 場所や端末を問わず利用できる |
| 共同編集 | 製品・設定による | 向かない | 対応する製品が多い |
| 管理負担 | 機器の保守・更新が必要 | 少ない | 提供元がインフラを運用 |
ファイル管理に加えて承認や版管理まで求める場合は、文書管理システムとの違いも確認しましょう。
個人向けサービスとの違い
個人向けのサービスは手軽に使える反面、管理者が利用状況を把握したり、アクセスを制御したりする機能が限られます。法人向けは、ユーザーの一括管理、アクセス権限の細かな設定、操作ログの取得、シングルサインオンとの連携など、組織で使うための機能を備えています。
なぜ今必要とされるのか
テレワークの定着で、自宅や外出先から社内のファイルを参照する場面が増えました。パスワード付きの圧縮ファイルをメールで送る運用を見直す企業も増え、共有の方法そのものを整える必要が出ています。
オンラインストレージを導入する3つのメリット
導入すると、共有の容易さ、場所を問わない作業、情報漏えいの防止の3点が改善します。
メリット1:社内外のファイル共有が容易になる
共有リンクを発行すれば、大容量のファイルも相手に渡せます。メールへの添付や、パスワード付きの圧縮ファイルを別送する運用を見直す企業も増えています。
メリット2:場所や端末を問わず作業できる
自宅、出張先、外出先からでも同じファイルにアクセスできます。複数人で同じファイルを編集する場合も、最新版が一つに保たれます。
メリット3:情報漏えいを防ぐ制御ができる
閲覧のみ、編集可、ダウンロード不可といった権限を設定し、共有リンクに有効期限を付けられます。誰がいつ何を操作したかのログも残るため、万一のときの調査にも役立ちます。
メリットと、効果を測る指標
| メリット | 効果を測る指標の例 |
| 社内外のファイル共有が容易になる | メール添付・別送による共有の件数 |
| 場所や端末を問わず作業できる | 最新版の確認・探索にかかる時間 |
| 情報漏えいを防ぐ制御ができる | 外部共有リンクの公開範囲・期限の設定率 |
オンラインストレージの導入でよくある失敗と、定着させる4つのポイント
導入の失敗は、機能不足よりも、共有設定のミスと利用ルールの不足から起こります。
導入で起こりがちな失敗・原因・対策
| 起こりがちな失敗 | 原因 | 対策 |
| 意図しない相手にファイルが見える | 共有リンクの公開範囲を誤って設定した | 管理者側で外部共有の範囲を制限し、定期的に公開状況を点検する |
| 無許可の無料サービスが使われる(シャドーIT) | 会社として使うサービスが決まっていない | 使うサービスを決め、従業員が使いやすい環境を用意する |
| フォルダと権限が乱れる | 構成と権限の設計をしないまま利用を始めた | 先にフォルダの構成と権限を設計し、部署ごとの管理者を置く |
| 容量・費用が想定を超える | 全社に広げたときの費用を見込んでいない | 当初から、全社展開時の費用を試算する |
利用を始める前に、保存してよい情報の種類と、社外への共有のルールを決めておくことが重要です。従業員向けに共有リンクの扱い方を周知し、定期的に公開状況を点検する体制を整えると、設定ミスによる情報漏えいを防ぎやすくなります。
オンラインストレージの主な機能一覧
主な機能は、共有と権限、セキュリティ、チーム管理、連携・拡張に分けられます。比較表の10項目と対応させると、次のとおりです。
主な機能と、役立つ場面
| 機能 | できること | 主に役立つ場面 |
| 共有リンクの権限・期限設定 | リンクごとに権限・有効期限・パスワードを設定する | 社外との安全な共有 |
| データ暗号化 | 保存するデータと通信を暗号化する | 情報漏えい・不正アクセスの対策 |
| チーム共有フォルダ管理 | 部署やプロジェクトごとの共有フォルダに権限を割り当てる | 人事異動時の権限の付け替え |
| 外部サービス連携・API | 業務で使う他のサービスとファイルを連携する | 業務フローへの組み込み |
| 大容量ファイル送信 | 大きなファイルをリンクで送る | メールで送れないファイルの受け渡し |
| ランサムウェア検出・復元 | 被害を検出し、ファイルを以前の状態へ復元する | ランサムウェア被害への備え |
| 電子署名 | 契約書などへの署名を行う | 契約業務のペーパレス化 |
| AI検索・要約 | AIが文書の検索や要約を行う | 過去資料の探索時間の削減 |
| 機密ラベル・情報漏えい防止 | 機密情報にラベルを付け、漏えいを防ぐポリシーを適用する | 機密情報の管理 |
| 電子透かし表示 | 閲覧画面に透かしを表示する | 画面の撮影などによる漏えいの抑止 |
共有の機能は、リンクの有効期限やパスワードの設定、ダウンロードの禁止、閲覧者の通知まで、細かさが製品によって異なります。管理機能も、管理者が全社の共有状況を一覧で確認できるか、外部との共有を部署ごとに許可できるかで差が出ます。セキュリティを重視する場合は、操作ログの保存期間と取得できる項目も比べておきましょう。メールやスケジュールなども含めた情報共有基盤を検討する場合は、グループウェアとの違いも確認しましょう。
オンラインストレージの選び方|確認すべき3つの観点
選ぶ際は、セキュリティと管理機能、容量・料金とユーザー数の見通し、既存の環境との連携と使い勝手の3点を確認します。
選定チェックリスト
| 観点 | 確認する質問 | 比較表で見る項目 |
| 1. セキュリティと管理機能 | 共有リンクの制御、暗号化、アクセスログ、二要素認証に対応しているか。管理者が外部共有を制限できるか | 共有リンクの権限・期限設定、データ暗号化、機密ラベル・情報漏えい防止 |
| 2. 容量・料金とユーザー数の見通し | 容量の上限、ユーザー数に応じた料金、外部ユーザーを招待する際の扱いはどうか | チーム共有フォルダ管理 |
| 3. 既存の環境との連携と使い勝手 | 利用中のグループウェア・業務システム・認証基盤と連携できるか | 外部サービス連携・API |
1. セキュリティと管理機能が十分か
共有リンクの制御、暗号化、アクセスログ、二要素認証への対応を確認します。管理者が共有の範囲や外部とのやり取りを制限できるかも重要です。社内のセキュリティポリシーに合うかが、前提になります。
2. 容量・料金とユーザー数の見通し
容量の上限、ユーザー数に応じた料金、外部ユーザーを招待する際の扱いを確認します。将来のデータ量の増加を見込んで、拡張しやすいかも見ておきましょう。外部ユーザーを招待する際の手順や、退職者のアカウントを停止したときのデータの引き継ぎ方法も、運用の負担を左右します。
3. 既存の環境との連携と使い勝手
利用中のグループウェア、業務システム、認証基盤と連携できるかを確かめます。ログイン認証を一元化して管理する場合は、SSO(シングルサインオン)との組み合わせ方も確認しましょう。従業員が自然に使い続けられる操作性かどうかは、無料トライアルで実際に試して判断してください。
オンラインストレージの費用の考え方と、無料プランの位置づけ
料金は、ユーザー数と容量に応じて決まる製品が多く、プランによって使える管理機能も変わります。外部の取引先を招待する際の費用の扱いも、製品によって異なります。
見積もりの前に確認する3点
| 確認する点 | 見るべき内容 |
| 課金の単位 | ユーザー数ごとか、容量ごとか、定額か |
| 外部ユーザーの扱い | 取引先などを招待する場合の費用と権限 |
| 管理機能の範囲 | 監査ログ・権限制御などが、契約するプランに含まれるか |
法人利用では、無料プランは容量や管理機能に制限があり、組織の統制に向かない場合があります。無料プランや無料トライアルは、機能の確認や小規模な検証に使い、本番の運用は法人向けのプランで検討しましょう。当初は少人数で始める場合でも、全社に広げたときの費用を試算しておくことが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 無料のオンラインストレージを会社で使っても問題ありませんか?
業務で使う場合は、法人向けの製品をおすすめします。無料サービスでは、管理者によるアクセス制御や操作ログの取得が不十分で、情報漏えいの対策が難しくなります。
Q2. ファイルサーバから移行する際の注意点はありますか?
フォルダの構成と権限の整理が必要です。既存のファイルをそのまま移すと、不要なファイルや不適切な権限も移ってしまうため、移行前に見直しておきましょう。
Q3. 社外の取引先との共有は安全ですか?
共有リンクに権限と有効期限を設定し、パスワードも組み合わせれば、リスクを抑えられます。外部とのやり取りには、管理者が共有の範囲を制限できる製品が適しています。
Q4. 容量が足りなくなった場合はどうなりますか?
多くの製品で、容量を追加購入するか、上位のプランへ変更できます。追加の料金体系は製品ごとに異なるため、契約前に確認してください。
Q5. 費用はどのくらいかかりますか?
製品や契約条件によって異なります。ユーザー数、容量、外部ユーザーの扱いで金額が変わるため、「課金の単位」「外部ユーザーの扱い」「管理機能の範囲」の3点を確認して、同じ条件で見積もりを比較してください。
Q6. 無料で試せる製品はありますか?
無料プランや無料トライアルの有無と条件は、製品ごとに異なります。比較表で候補を絞り、各製品の公式ページで確認してください。法人の本番運用には、法人向けのプランを前提に検討することをおすすめします。
Q7. ランサムウェアの被害にも備えられますか?
被害の検出やファイルの復元に対応する製品があります。対応の範囲や、復元できる期間は製品とプランで異なるため、比較表の「ランサムウェア検出・復元」の項目で確認し、公式ページで詳細を確かめてください。
まとめ|オンラインストレージは「管理機能を含めた安全性」で選ぶ
オンラインストレージは、ファイルをインターネット上に保管し、社内外での共有を容易にしながら、アクセス権限や操作ログで情報漏えいを防ぐサービスです。選ぶ際は、セキュリティと管理機能、容量・料金とユーザー数の見通し、既存の環境との連携と使い勝手の3点を確認します。まずは比較表で候補を絞り、無料トライアルで実際の操作を試してみてください。導入後は、共有の状況や容量の使用量を定期的に点検し、ルールを見直しながら運用しましょう。選び方に迷う場合は、専門家に相談する方法もあります。
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