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新iPod nanoを試す(ビデオカメラ編)レビュー(2/2 ページ)

» 2009年09月14日 08時10分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 撮影するにはメインメニューから「ビデオカメラ」を選択するだけ。センターボタンを押すと撮影が開始され、撮影中には右上に録画時間が表示されるのみとシンプル。スピーカーは内蔵しているが、録画開始/終了時にシャッター音などはせず無音だ。ズームやオートフォーカス、画質調整機能などは備えておらず、機能面でも非常にシンプルといえる。

movie公園の小川。両手でしっかり構えたつもりが、細かくぶれてしまっていた(クリックすると約5Mバイトの動画ファイル「IMG_0043.mp4」が再生されます)

 パンフォーカスのためピントが甘めであったり、蛍光灯下で撮影すると青かぶりしやすい傾向が見られ、また、マイク感度の関係か被写体よりも撮影者の声を拾いやすいなど気になるところもあるが、画像は十分に鮮明。個人的には1〜2世代前の携帯カメラで撮影した映像のクオリティだと感じた。ただ、本体が軽くて薄いため、手ブレを起こしやすい。場合によってはヒジをつくなどして、しっかりと固定するすることが綺麗な映像をとるためのポイントになるだろう。

撮影したファイルをzoomeにアップロードしてみた

(ムービーはこちらからでも参照できます)

 撮影スタンバイの状態でセンターボタンを長押しすると、エフェクト選択画面に切り替わる。画面は4分割され、標準/X線/セピア/白黒/サーモグラフィー/サイボーグ/フィルムグレイン/監視カメラ/万華鏡/ミラー/凸(バジル)/モーションブラー/凹(デント)/渦巻き/光のトンネル/引き延ばしの各エフェクトをその効果をリアルタイムで確認して適用できる。

photophoto

 セピアや白黒は想像通り全体的な色調が変化するだけだが、フィルムグレインではランダムにノイズが乗り、サイボーグでは時おり画面中央の物体にズームするような動きを見せるなど、単なるフィルターというより特殊効果とも呼べるようなものが複数用意されており、なかなか楽しい。

エフェクトはリアルタイムに適用できるが、撮影後に適用することはできないのはちょっと残念

(ムービーはこちらからでも参照できます)

 映像の解像度は640×480ピクセル、最大フレームレートは30fps。映像コーデックにはH.264が利用されており、音声はAACで記録される。撮影した動画をiPod nano本体で楽しむ際には、メインメニューから「ビデオ」「カメラで撮影したビデオ」と選択すると日付ごとのサムネイルから映像を選択できる。再生中にセンターボタンを押すと音量調節のバーが現れるので、クリックホイールを回転させると音量を調節できる。

photophotophoto 録画した映像はサムネイルで確認できる。再生時の画面回転機能は備えていない。

 撮影した映像をYouTubeなどで楽しむ際にはiPod nanoから取り出す必要がある。Mac OS環境ならばiPhotoを立ち上げればよいが、Windows環境にiPhotoはない。USB接続時にはマスストレージクラスのデバイスとして認識されるので、マイコンピュータあるいはエクスプローラからファイルをコピーする(「DCIM」以下に動画ファイルは保存されている)などの手段で取り出す必要がある。

 撮影したファイルはiTunesで扱うことのできる「.MP4」形式なのだから、本製品と同時に登場したiTunes 9に簡易的でも構わないので、動画を吸い出せる機能を入れて欲しかったところだ。

photophoto 動画ファイルをiTunesにドラッグ&ドロップするとライブラリに登録できる(写真=左)。再生もiTunes上で行える(写真=右)

 次回は音楽再生のほか、新たに追加された機能について検証していく。

モデル:駒谷仁美(こまたに ひとみ)

1988年12月16日生まれ。 サンミュージックブレーン所属

本人の公式ブログ「ひよこのひいちゃん」公開中。


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