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ソニー、LDAC対応のワイヤレスヘッドフォン「MDR-1ABT」を発表apt-Xもいけます

» 2015年02月09日 13時00分 公開
[ITmedia]

 ソニーは2月9日、Bluetooth対応のワイヤレスヘッドフォン「MDR-1ABT」を発表した。ソニーが開発した広帯域コーデック「LDAC」(エルダック)に対応した初のヘッドフォン。3月21日に発売する予定で、価格はオープン。店頭では4万円前後になる見込みだ。

「MDR-1ABT」。写真のブラウンのほか、ブラックもラインアップしている

 昨年秋に登場した密閉型のプレミアムヘッドフォン「MDR-1A」をベースにワイヤレス化。シンプルなデザインやアルミニウムコートLCP振動板を採用した40ミリ口径のダイナミック型ドライバーはそのままに、Bluetooth 3.0やNFCをサポートした。オーディオ用プロファイルの「A2DP」使用時には、通常のSBCに加えてapt-X、LDACの各コーデックを使用しできる。

外観は「MDR-1A」とほぼ共通

 LDACは、Bluetooth 3.0の伝送速度(約1Mbps)を上限ぎりぎりまで使って情報量を増やした音質最優先のコーデック。オーディオデータは一度96kHz/24bitにして圧縮、無線伝送する仕組みで、通信状態によって330kbps、660kbps、990kbpsの3段階で伝送速度を切り替えが可能だ。このため、SBC(328kbps、44.1kHz)に比べると最大で3倍の伝送レートを実現できるという。990kbps伝送時の周波数帯域は20〜4万Hzにおよぶ。LDACを利用するにはプレイヤー側も対応している必要があるが、ソニーではハイレゾ対応ウォークマン「NW-ZX2」や「Aシリーズ」の対応を表明している。

NFCやハンズフリー通話用のマイクも搭載

 内蔵アンプの最大出力は100ミリワット。また、圧縮音源で失われがちな高音域や消え際の微小な音を再現する「DSEE」も搭載している。電源は内蔵リチウムイオンバッテリーで、約30時間の連続再生が可能。充電は付属のUSBケーブルで行う。

イヤーパッドはアラウンドイヤー型で、人間工学に基づき頭部の凹凸にフィットする構造にした

 また新たな機能として、「タッチセンサーコントロールパネル」が挙げられる。右ハウジングにタッチセンサーを備えており、ヘッドフォンを装着したままでも音楽再生などのリモートコントロールが可能だ。指を中央から上下に動かすとボリュームのアップ/ダウン、左右で曲送り/曲戻しとなる。このほか、ハンズフリー通話用のコンデンサーマイクも搭載した。

 さらにバッテリーが切れたり、電源オフの状態でも付属のコード(1.2メートル)を使い、有線接続のパッシブヘッドフォンとして利用できる。「MDR-1Aとまったく同じとはいえないが、同じ傾向で遜色のない音」(ソニー)。有線接続時の再生周波数帯域は4〜10万Hz、インピーダンスは24オーム、感度は98dB/mW(1kHz)となっている。

 イヤーパッドはアラウンドイヤー型で、人間工学に基づき頭部の凹凸にフィットする構造にした。本体重量は約300グラム。

ブラックとブラウンの2色

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