そして最後に発表されたのがテレビの「BRAVIA」シリーズ。現在のトレンドであるHDR機能に関して、「4K HDR」ロゴを制定してその機能をアピールする。そしてこの4K HDR対応テレビとして「X93D」シリーズを発表。Androidを搭載したスマートテレビで、4Kエンジン「X1プロセッサ」、広色域技術「TRILUMINOS Display」などを搭載。さらに新し「Slim Backlight Drive」技術を搭載している。
Slim Backlight Driveは、従来は直下型LEDバックライトでしか実現できなかった細かい部分駆動を独自のアプローチで可能にした新しいバックライトシステム。これにより、高画質化と薄型化を両立させたという。また本体背面ではケーブルをまとめることができるため、ウォールマウントと組み合わせると美しくテレビを設置できるとしている。
Android TVとして、さまざまなインターネットコンテンツを視聴できるが、新リモコンとUIで操作性を向上させたほか、40言語対応の音声検索機能も搭載した。
さらに、直下型LEDバックライトの新技術として「Backlight Master Drive」技術を紹介。多数の直下型LEDを高密度に実装することで多分割部分駆動を実現したうえ、ピーク輝度を向上させる「X-tended Dynamic Range PRO」とあわせて4000nitの超高輝度を実現したという。「一般的なTVは400nit程度」とFasulo氏。「高輝度の映像を表示しながら、ブラックもしっかりと再現できるソニーだけの技術だ」と強調した。
コンテンツ配信として4Kの映画やテレビをストリーミング配信する「ULTRA」も用意する(米国)。今回発表されたX93Dシリーズをはじめ、Android TVプラットフォームのBRAVIAに対応する。
CESの前日プレスカンファレンスでは、韓国のSamsungやLGもテレビ製品を発表し、さらにスマートフォンとIoTとしての白物家電の連携にも言及した。一方のソニーには白物家電がないことに対して、Life Space UXによるホームエンタテインメントの提案という部分での独自色を打ち出しているという印象だ。
ただ、スマートフォンやカメラの新製品がないなど、発表内容に寂しさを感じることに加え、IoTのように家庭内の機器をネットワークと連携させる新たな提案がないことが気がかり。平井社長のいう“感動”をどこまで実現し、どこまでユーザーに伝えられるか、今年1年の大きなポイントとなりそうだ。
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