レビュー
» 2004年03月09日 16時52分 公開

低価格路線の無線LAN内蔵Pocket PC〜「Axim X3i」(2/2 ページ)

[坪山博貴,ITmedia]
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実用性重視のオリジナルソフトウェア

 PCでもバンドルソフトなどは必要最低限とシンプルなデル。Axim X3iでもそれは同様だ。オリジナルソフトは“Picture”という画像ビューワのみ。ただしこの“Picture”は、SDメモリカード内の画像をフォルダ指定することなく画像一覧を表示させられる。ちょっとした編集やEメール添付の指定にも対応しており、miniSDカード対応のカメラ付きケータイとの組み合わせで使うのも楽しいだろう。

 画像は指定したストレージから自動検索して一覧表示され、いちいちフォルダ指定を行う必要がない。画像は任意の位置での拡大表示にも対応。ワンタッチでEメール送信や赤外線送信ができる

 ユーティリティは「切り替えバー」と「データバックアップ」の2つ。切り替えバーはメニューバーに常駐し、アプリケーションを終了させたり、バックライトや省電力設定をワンタッチで呼び出す機能を持つ。Pocket PCではアプリケーション自体には終了という概念がないため、ヘビーに使う人には便利な機能だ。

切り替えバーはメニューバーに常駐するアイコンをクリックするとドロップダウンメニューが表示される。直前に利用した機能も素早く呼び出せる

 データバックアップはスタンドアロンでメモリカードにPIMデータなどをバックアップできる機能。Axim X3iでは内蔵フラッシュメモリの空き容量約32Mバイトをメモリとして利用でき、ここにもバックアップを行える。PCとの同期をあまり行わないユーザーには便利な機能だ。

データバックアップはPCレスのバックアップに対応。いざという時の備えにはPCへのバックアップよりも復元が手軽に行えるため便利だ

 無線LAN用にも独自ユーティリティが付属する。複数のプロファイルを管理でき、アクセスポイントの検索機能も備える。Today画面のステータスバーに電波強度を示すアイコンが表示され、このアイコンをクリックすれば無線LAN機能のオン/オフや、設定作業が行える

 無線LANはアクセスポイントの検索にも対応。未知のアクセスポイントを見つけると自動的に接続をうながす機能もあり、Windows XPの無線LAN機能と同程度の使い勝手だ。Today画面からはスタイラス操作で無線LANのオン/オフを行える

 無線LAN機能のオン/オフは、ボタン操作と機能が重複するが、ボタン操作はアプリケーションの動作状態に関わらず利用できる点が異なる。ただユーティリティでのオン/オフと連動していないのはちょっと分かりにくい。例えばユーティリティ側で無線LANがオフになっていると、ボタン操作で無線LANをオンにしても無線LANが機能しない。

デル流のシンプルさと合理性を追求したPocket PC

 Axim X3iは良くも悪くもデル流のPocket PCだ。強力な個性はないし、オリジナルソフトも必要最低限に留めている。国内でもライバルとなるだろうiPAQ Pocket PCシリーズほどデザイン面で凝っているわけでもなく、質実剛健な作りだ。

 実用面で重要になる操作性も悪くない。右側面のスクロールダイヤルはPIMやブラウザ、メールなどほとんどのアプリケーションで有効に機能し、無線LANのオン/オフがボタン操作で行えるのも便利。電源ボタン以外で電源がオンにならない設定も可能だ。押さえるべきポイントは外していない。

 もっともAxim X3iの最大の魅力となるのは、やはり価格だ。無線LANを内蔵し、直販で3万7800円という価格は競合製品と比べて安い。ライバル機と目されるiPAQ Pocket PC「h4150」と比べても直販価格で7000円ほど安く、h4150の付加価値となるBluetoothが不要なら割安感は強い。

 インターネットへの接続手段は国内メーカーの2スロット機(CF+SD)に比べると制限される。SDIO Now!に対応しているとはいえ、国内で広く利用されているインターネット接続手段であるPHSは現状では使えず、SD/IO仕様のSDカード型PHSの「AH-S101S」が対応しない限りPHSによるインターネットアクセスは行えない。

お詫びと訂正:AximでのSDカード型PHS「AH-S101S」の利用について記事中に誤りがありました。2004年4月19日の段階で、Aximでは利用できず、デルが現在検証作業を行っている段階です。ご愛読の皆様、ならびに関係者各位にご迷惑をおかけしたことをお詫びし、訂正いたします。

 現状ではPHSインフラを活用できないという難点はあるが、無線LAN内蔵のPDAが欲しいならリーズナブルで魅力的な選択肢の一つになるだろう。

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