恋人はスナイパー「日本国民1億3000万人を誘拐した。身代金5000億円を用意しろ」Mobile&Movie 第110回

» 2004年05月06日 13時45分 公開
[本田亜友子,ITmedia]

作品名恋人はスナイパー(劇場版)
監督六車俊治
制作年・製作国2004年日本作品

 テレビドラマで人気を博した「恋人はスナイパー」が映画になって戻ってきました。六本木や横浜、渋谷を舞台に、刑事きなこと狙撃手カイコーが大活躍するストーリー。登場する携帯電話はツーカー製品です。

 下町で中華料理店を営む円道寺雁太郎のもとで、留学生ウォン・カイコーがホームステイしていたのはもう随分昔のこと。カイコーが実は中国の秘密組織“1211”のスナイパーとも知らず、雁太郎の家族たちと仲良く過ごした日々。男勝りな性格で刑事の長女きなこが見せた優しさに、カイコーは惹かれていました。しかし、きなこが追っていた殺し屋が実はカイコーだったと知り、きなことカイコーの想いは引き裂かれてしまいました。やがて組織に裏切られ、カイコーは囚われの身に。もう二度ときなこと会うこともないと思っていたのに……。

 ある日、きなこと家族が食事していたレストランで発砲事件が発生します。犯人を追いかけ、きなこが見たのは中国の秘密組織“1211”のメンバーの顔。それから、日本全国で似たような発砲事件が頻発し始めます。いずれの事件でも、遠距離でライフル狙撃されており、犯人は凄腕のスナイパーと推測されていました。きなこ達が必死の捜査を続ける中、政府首脳あてに秘密組織“1211”の一員と名乗る男から連絡が入ります。

 「日本国民1億3000万人を誘拐した。身代金5000億円を用意しろ」

 警察が逆探知を試みると、それはプリペイド式の携帯電話からかけられたものでした。その男は、各地で誘拐した人質を一人ずつ狙撃していると言うのです。そして日本政府が身代金を払わなければ、さらに人質を狙い続けると脅迫。対応に追われる警察は、“1211”の内部情報をよく知る男として、カイコーに捜査協力を依頼することにします。こうしてカイコーは香港の刑務所から、再び日本を訪れることになったのです。

 きなことの再会を喜ぶカイコーでしたが、きなこが結婚間近と聞き、自分の気持ちを鎮めます。そして、一連の狙撃事件に“1211”が関わっていると知り、その周辺を調査し始めるのでした。しかし、狙撃の状況や銃の種類を判明していくと、カイコーは“1211”の仕業とは思えなくなってきます。

 誘拐犯が“1211”ではないとカイコーが説明しても、警察はなかなか信用しようとしません。やがて“1211”のボスで、かつてカイコーを陥れたコー・村木が現れ、カイコーを連れ出してしまったのです。捜査協力から一転、脱獄犯として追われることとなったカイコー。カイコーの身を案じるきなこの携帯電話に連絡が入ります。

 「どこにいるの? 近くにいるのね?すぐに出てきて!」

 カイコーは“1211”で弟分だったハンが一連の狙撃に関わっていることを知り、きなこに打ち明けます。

「ハンは小さい頃から面倒を見てきた。僕にも責任がある」

 カイコーはハンを自分の手で仕留めると言うのです。卑劣な誘拐犯のテロ行為を止められるのか? ハンを裏で操っているのは誰なのか? スナイパー同士の壮絶な戦いが繰り広げられるラストシーンは圧巻です。

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