絵作りの傾向が変化、シャープさに欠ける〜「V602SH」:ケータイカメラ画質研究ラボ(3/4 ページ)

» 2004年07月15日 00時01分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 あずまやの絵でも見てみよう。ここでは「V601SH」(2003年12月の記事参照)も作例として参戦させた(ただし、これだけは縦位置での撮影になっている)。

 上段左がV602SH、右がV601SH。下段左がSH900i、右がEXILIM S20

 色はキレイだし、松の葉のように極端に細かいものを除けばカメラ付きケータイとしては悪い絵ではない。ただ、V601SHの絵と比べるとディテール描写の弱さやコントラストのなさがとても目立つ。撮影時期や天候が異なるため一概にはいえないが、絵の傾向が変わったのは確かといっていいだろう。

 画質の論評は室内編に持ち越すとして、ほかの機能について見ていこう。

 まずは光学ズームの威力だ。2倍とはいえ、かなり望遠になる。

 近距離の被写体を光学ズームで。左が標準、右が望遠

 少し遠い被写体を光学ズームで。左が標準、右が望遠

 近距離の被写体とちょっと遠い被写体の2パターンを見てもらった。2段階とはいえ、これだけ差があるとなかなか面白い。さすがに光学ズームは強力である。ズームレバーで動作すればもっとよかったのにと思う。

 続いてはマクロ。どちらもAFモードを接写にして撮影した。

 マクロモードで撮影。いずれもAFを接写に設定

 なお、光学ズームをオンにした(望遠にする)時には接写モードが使えなくなるので注意。つまり光学ズームオフ時ほど近寄れないわけだが、その分大きく撮れるので、レンズを標準にして接写するか、ちょっと離れて望遠で撮るかはケースバイケースだ。ざっと調べたところでは、光学ズームをオフにした時は、約7センチまでピントが合うが、オンにすると約15センチ離れないとピントは合わなかった。オフで近寄ったほうが大きく撮れる。

室内編

 続いては室内編。

 蛍光灯下で撮影。左がV602SH、右がSH900i

 まずは蛍光灯下の撮影だ。V602SHのほうがちょっとだけ蛍光灯かぶりしているが、それはおそらく些細なことだ。気になるのはSH900iがこってりと色を載せてきてコントラストも高い絵作りなのに対し、V602SHは中間調が明るめで全体に色もあっさりめの絵作りになっているということ。エッジ強調も抑えめになっているのが分かる。

 次は白熱灯下。

 白熱灯下で撮影。左がV602SH、右がV601SH

 今度はV601SHと比較してみた。どちらもオートホワイトバランスがきちんと働いてバランスの取れた写りだ。しかし、やはりV601SHのほうが中間調がやや抑え気味で、コントラストが高いこってりした絵になっている。シャープネスもV601SHのほうが強い。

 つまり、V602SHは今までのシャープ製端末に比べて色やコントラストがあっさりめに(よくいえば爽やか、悪くいえばはっきりしない)絵作りが変更され、同時にシャープネスも弱い、全体に「柔らかい感じの絵になった」という印象だ。これがいいか悪いかは難しいところ。一見、旧来のシャープ製端末のほうがはっきりしていて高画質に見えるが、V602SHだって悪くはないのだ。

 ただ画質以外にもレンズが変わったり画像の保存時間が圧倒的に短くなるなど画像処理系にも変更があったと思われるので、そのあたりの影響もあるのだろう。こってり系が好きな人は、画質が落ちたと感じるだろうし、あっさり系が好きな人は、このほうが柔らかくて好きというかもしれない。個人的には「より見映えがする以前の画質のほうがよかった」と思う。

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