内蔵メモリ1Gバイトも〜スペック競争激化の韓国:TELECOM ASIA 2004

» 2004年09月08日 16時23分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 韓国の携帯メーカーブースを回って思うのは、“なんでもあり”ともいえるスペック競争の激しさだ。

 300万画素カメラ搭載機は、既に3つのメーカーが発表。MP3プレーヤー付きやDMB(日本ではモバイル放送)受信対応機、果ては録画機能付きの外付けテレビチューナーまで登場している。内蔵メモリ1Gバイトという端末までお目見えしているから驚きだ。

 その背景には、携帯電話が音楽を聴くデバイスとして定着しつつあることも関係している(→囲み参照)。

LGは3メガカメラ&ステレオサウンド

 LGは“音楽再生機能”を重視した韓国向け1x EV-DOの最新機種を展示。「SD350」「KP3500」は300万画素CCDカメラを搭載し、ステレオスピーカーを備えた。内蔵メモリは128Mバイトで、miniSDカードスロットを搭載している。ヒンジ部の両サイドには16ミリ径の特大スピーカーを備え、ステレオ再生が可能。フリップを閉じた状態でもサブディスプレイ下の音楽再生キーを使い、そのまま音楽再生が行える。

 SD350(右)とKP3500(左)。機能は同等で、違いはCDMAの対応周波数のみ。ヒンジ部が太いのは特大スピーカーを両サイドに備えるためだ。カメラは本体の背面に付いている

 ほぼ同じスタイルで200万画素CCDカメラ搭載の「SD330」も展示されていた。こちらは内蔵メモリ32MバイトとminiSDカードスロットを搭載。スピーカーはステレオ対応だ。

 SD330。ヒンジ部分のスピーカーは16ミリ径と大きく、このままステレオ再生が可能

「内蔵メモリ1Gバイト」の衝撃〜Pantech&Curitel

 Samsung、LGに次ぐ韓国内シェア3位のPantech&Curitelは、先行2社を追う立場。機能が盛りだくさんの韓国向け1x EV-DO端末「PHK1000V」「PHS5000V」を投入して追い上げを図る。

 カメラはCMOSの310万画素でオートフォーカス機能とフラッシュを内蔵。MPEG-4フォーマットの動画録画に対応している。

 驚きなのが内蔵メモリだ。1Gバイトと超大容量。「メモリスロットを入れるスペースがなく、内蔵メモリを強化した」と、説明員は話す。同社はシリコンオーディオプレイヤーも発売しており、その技術が携帯にも生かされているようだ。

Pantech&CuriteのPHK1000V。PHS5000Vとの違いはCDMAの対応周波数。背面はデジタルカメラ風のデザインを採用している

 外付けのテレビチューナーユニットも用意され、端末に装着すると、地上波のテレビ放送とFMラジオの受信と録画が可能になる。ユニット背面にはキセノンフラッシュを備え、端末本体内蔵のLEDフラッシュよりも遠距離までを照射可能。夜間撮影に威力を発揮する。

 外付けのテレビチューナーユニット。折りたたむと手のひらサイズと小型。端末に取り付けるときは、スタンドにもなる
 テレビチューナーユニットを装着し、液晶を反転させると小型テレビのようなスタイルでテレビが閲覧できる。ユニット背面は大型フラッシュを備える

 ほかにもVoD対応やOCR機能、英語辞書などを備え、今月中に発売予定。価格は700ドル台になる模様だ。

メディアプレイヤー化する韓国の携帯

 韓国では、シリコンオーディオプレイヤーや携帯を使って音楽を聴くのが普通になりつつある。例えばソウルの地下鉄に乗ってみると、若者が付けているヘッドホンの先にMDプレイヤーやCDプレイヤーを見かけることはほとんどない。こうした事情からか、端末メーカー各社も音楽再生機能には大きく力を入れている。

 SamsungやLGのブースには、端末にステレオヘッドフォンをつなぎ、携帯による音楽再生を体験する専用コーナーが設けられている。来場者の多くが音楽を試聴しており、特に若者には人気が高い。手持ちのシリコンオーディオプレイヤーとの機能比較を説明員に求めている姿も多く見かけた。

 Samsungブース(左)やLGブース(右)では音楽試聴コーナーを設置。密閉型のステレオヘッドフォンを端末するなど、音質にもこだわっている

 内蔵カメラのメガピクセル化が進むことで、携帯電話をデジカメやムービー録画端末代わりに使うことも一般化していくだろう。そうなると端末にはより高容量のメモリ搭載が求められてくる。

 日本では外部メディアスロットを搭載することで対応するメーカーが多いが、韓国では内蔵メモリを強化する方向が顕著だ。最新機種ではSamsungが90Mバイト、LGが128Mバイト、Pantech&Curitelが1Gバイトのメモリを搭載している。SamsungがHDD内蔵携帯電話を投入するのも(9月7日の記事参照)、この流れに沿ったものと考えられるだろう。

 今後韓国の携帯は、音楽再生のみならず、動画の録画や再生、またモバイル放送の受信など、メディアプレイヤーとして使う動きが加速していきそうだ。それに対応するための端末スペック競争は留まるところを知らない。

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