「1セグ放送」端末でメーカーが火花CEATEC JAPAN 2004

» 2004年10月06日 00時45分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 CEATEC JAPAN 2004で、1つの見どころになっているのが「1セグ放送」(モバイル向け地上デジタル放送)対応端末だ。端末メーカー数社が、競うように開発中の端末を展示している。

 各メーカーとも既存の端末をベースにチューナーなどを搭載しているが、端末の作りこみやH.264への対応状況などは異なるようす。順に確認してみよう。

一歩先行? 三洋電機

 三洋は、予告どおりH.264対応の1セグ端末を展示。ダイバーシティ受信方式とダイレクトコンバージョン方式を採用しており、「アンテナのほかにイヤホンアンテナを付ければ、ダイバーシティ受信が可能」(説明員)という状態になっている。

photo 端末画面(クリックで拡大)。BML対応ブラウザを積んでいる
Photo アンテナは、1セグ放送/携帯電話一体型。「それぞれ周波数が異なるうえ、しかも(発信用に)電波を出すアンテナで、微弱な電波を受けるというのは難しい」(説明員)

 実際に展示用実験局を用意して電波を飛ばし、端末側で2チャンネルから選局できるようにするなど、かなり実環境に近いデモだった。通信の変調方式はQPSK 1/2で、総ビットレートは312Kbpsと本放送を想定。ほかのメーカーに比べて、先行している印象を受ける。

Photo ブースの天井。ここから電波を飛ばしていた

携帯でないアプローチ〜東芝

 東芝ブースでは“携帯でない端末”で1セグ放送を受信する構想が披露されている。先日発表された端末群が(9月28日の記事参照)、一般向けにお目見えしたかたち。

Photo 3.5インチ液晶を搭載した端末。操作体系などは極めてシンプル(クリックで拡大)
Photo こちらはきょう体を縦にして視聴するモデル。ちなみに、ついたてになっている部分にはアンテナが内蔵されているという
Photo 3.5インチ有機ELを搭載した端末もあった。薄さを表現するため、チューナーを内蔵しない状態で展示している(上の2機種はチューナー搭載)

 いずれもSDカードスロットを搭載した「1セグ放送受信端末」。デモでは、内蔵のMPEG-4映像を表示させていた。「1セグ放送は、携帯で受信するとなると画面が小さい。もう少し大きな画面で、ということで専用端末にした」(説明員)。

 まだ構想段階だが、価格は「3万円前後だろう。液晶が量産されればもっと下がる」(説明員)。逆にいうと、3万円以下に抑えなければいけないのだが「有機ELを搭載した端末は価格を抑えることが厳しい」――との本音も聞かれた。

ソニーはイメージモックでアピール

 ソニーブースでは、1セグ放送のイメージモックを見ることができた。「電話にテレビを載せるだけでなく、それによってどう生活が変わるかを考えた」(説明員)

Photo サングラスのような形状をした携帯。「耳にかけて、骨伝導で音を聞くようなイメージ」
Photo こちらは、操作パネルやキーボードが折りたたまれており“3段階”で変化するのだという

 ほかに、携帯にMPEG-4の映像を表示させるデモも行っていた。映像は有線経由で伝送していたが、ブラウザはBMLに対応していた。また、ソニーがH.264に取り組んでいることをアピールするコーナーも設けられていた。

Photo 映像を表示させているところ(クリックで拡大)
Photo MPEG-4とH.264の動画を並べて展示していた

松下はH.264対応のLSIを展示

 松下電器は、H.264対応のシステムLSIを展示。「特に携帯向けというわけではない」(説明員)というものの、その横ではMPEG-4の映像を携帯上で表示させるデモも行っており、1セグ放送を意識した展示であることをうかがわせた。

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日立の端末、ルネサスのH.264デコーダ

 日立のブースでは、以前NHKの「技研公開」で公開した端末が展示されていた(5月28日の記事参照)。特に、アップデートされたポイントはないようだ。

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 H.264への対応を聞くと、「処理に負荷がかかるのでそれなりのチップを準備する必要がある」(説明員)との答え。

 ルネサス テクノロジのブースでは、MPEG-4/H.264両対応のビデオデコーダが展示されていた(7月26日の記事参照)。現在はソフトウェアベースだが、ハードウェアとして「VPU4」を開発しており年末からサンプル出荷の予定という。同社はまた、ブース内で1セグ放送をシミュレートできる端末型の開発環境も展示していた(7月5日の記事参照)

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