サブ液晶を指紋センサに&2.2インチVGA液晶〜カシオCEATEC JAPAN 2004

» 2004年10月06日 06時52分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 携帯の限られたスペースを有効活用するために、1つのデバイスに複数の機能を載せ込む試みが増えている。カシオ計算機は、CEATECの展示ブースで、サブディスプレイと指紋センサーを一体化したデバイスを参考展示している。

 0.7ミリのガラス基板上にTFT成形した透過型の指紋センサーを、液晶パネルに重ねたもの。液晶パネルのバックライトを光源として指紋を読み取る。透過率を従来品の35%から80%に上げることで、サブディスプレイへの重ね合わせが可能になった。

 読み取り解像度は368×368ドット(420ppi)と、既存のセンサーと同等だという。読み取りには1〜2秒程度の時間がかかる。2〜3年後の製品化を目指している。

2.2インチのVGA液晶は、アモルファスSi TFT

 QVGA解像度が標準になるなど、高解像度化著しい携帯向け液晶だが、今年はさらに高精細化が進みそうだ。カシオが展示している2.2インチVGA(640×480ピクセル)液晶は、368ppiを実現。世界最高精細度の液晶となる(9月21日の記事参照)

 従来、高精細化には低温ポリシリコンTFTが有力とされており、200ppiがアモルファスTFTとの境界線と話すメーカーが多かった。カシオは安価に製造できるアモルファスシリコンTFTで、高精細液晶を実現している。

 「2.4インチQVGAを、そのまま2.2インチVGAまで詰めると、ほとんど開口部がなくなってしまう」(カシオ)が、「多層配線技術を使って開口率を上げる」(カシオ)ことで、350カンデラ平方メートルの明るさを達成した。

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