携帯に対するPHSの優位性を打ち出すDDIポケットインタビュー(3/4 ページ)

» 2004年11月04日 16時30分 公開
[吉岡綾乃 斎藤健二,ITmedia]

通信サービスはトラフィックに耐える“厚み”が大事

ITmedia 現在、データ通信カードのシェアはどれくらいですか?

 「4〜5割といったところです。現在個人ユーザーが保有して、インターネットにつながっているノートPCが700〜800万台あるといわれており、その10%くらいの契約件数があります。ここを20%くらいに伸ばしていきたいですね」

ITmedia 最近は法人契約を見込んで、携帯電話のデータカードの販売数が増えていますが、脅威ではありませんか?

 「広いエリアで面をカバーすればいいだけなら、一つの基地局で広いエリアをカバーできる携帯電話のほうがPHSより簡単です。しかし、ネットワークには“厚み”が大事なんです。携帯電話の場合、一つの基地局にたくさんのユーザーが集中すると、1ユーザーあたりの速度は低下してしまいます。しかし我々は狭いエリアをカバーする基地局を、多数投入するマイクロセル方式を採用しています。多数の基地局でユーザーを分散させることにより、ユーザーが集中しても高速な通信を維持できます。“薄い”ネットワークにたくさんのユーザーを入れても、あふれてしまうだけです。トラフィックの集中に耐える“厚み”がなければ、実用的なサービスは提供できません」

ITmedia 法人用途といえば、ナノセル(屋内型の小型・低コスト基地局)も出てきますね。

 「ナノセルは、今年度末から来年度初めに製品が出てくる予定なので、そこで試験導入を行い、来夏以降具体的な製品を販売することになる予定です」

WPC PC EXPOで参考出展されていた、屋内に設置できる超小型基地局のナノセル。右に置いた名刺と比較すると小ささがよく分かる

ITmedia 携帯電話の法人利用というとモバイルセントレックスが(携帯電話を企業の内線に利用するサービス)話題に上ることが多いですが、ある意味似たような使われ方をすることが多かったPHSはどうでしょう。

 「事業所コードレスというのはこれまでも我々が持っていたものですし、今後も続いていくでしょう。加えてこれから我々は、ナノセルという、公衆網を使った内線的な利用サービスを提供できるようになります。これも一つアドバンテージになると考えています。携帯電話の場合、構内に基地局を置くのには相当コストがかかります。セル設計をして、外に漏れないようにしなくてはなりませんから、けっこう高くなってしまうはずです。逆に我々はこれまでも屋内へ基地局をたくさん設置してきましたし、これまで一台100万円くらいしていた基地局が、ナノセルでは数万円で提供できる予定です。これまでに比べてコストが安くなる上に、通信料金も“もしかしたら”これまでよりドラスティックに安く提供できるかもしれません。こういった価格面で差別化できると考えています」

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