auの「W02H」、ボーダフォンの「VC701SI」の登場で、3G携帯電話サービスを行う3キャリアからPC、PDAと幅広く利用できるCFタイプの通信カードが出そろった。従来、屋外でのデータ通信といえば、AirH"が代名詞的存在だったが、3Gのデータカードもエリアが広がり、割引きサービスが充実するなど実用的になってきた。
ただし定額制のAirH"とは異なり、3Gのデータ通信は料金面で不安があるのも事実だ。今回は料金面を再チェックしてみた。第2回は、実機を用いてのエリアチェック、スループット計測などを行う予定だ。
2003年11月のFOMA「P2402」を皮切りに、2004年4月にボーダフォンから「VC701SI」、2004年11月にauから「W02H」が登場したことで、CFタイプの3G対応データ通信カードが出そろった。
通信カード自体の機能で見ると、各機種の相違点は意外と多い。まずP2402とVC701SIはUSIMカードをサポートしているので、USIMカードを入れ替えれば1契約で音声端末と通信カードを使い分けられる(7月1日の記事参照)。特にFOMAの場合は通信カードに特化した割引サービスがないため、音声端末でもカード端末でもパケット料金は変わらない。基本料金を2回線分払わないで済むメリットはけっこう大きいはずだ。
ただしFOMAもボーダフォンも、音声端末のUSIMカードは頻繁に交換することが前提の設計ではない(USIM紛失の危険性を考慮すれば当然でもある)。データ通信の利用頻度が低いなら音声端末+USBケーブルを利用したほうが素直かもしれない。
P2402は専用ソフトをPCにインストールすることでテレビ電話も行える。W02Hはイヤホンマイクを利用した音声通話もサポートする。ただし発着信共に、PCやPDAにソフトをインストールして利用する必要がある。
VC701SIは完全にデータ通信に特化しており、テレビ電話や音声通話はサポートしない。もっともテレビ電話にしても音声通話にしても、わざわざPCやPDAを併用してまで利用するメリットがあるとはちょっと考えにくい。
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