修理費で13万円超えも 折りたたみスマホに「端末保険」が事実上必須といえる理由(1/2 ページ)

» 2026年04月27日 18時16分 公開
[佐藤颯,ITmedia]

 折りたたみスマートフォンは国内では大手3キャリアやY!mobile、オープン市場でも販売されており、入手しやすくなった。Galaxy Foldの登場から間もなく7年。3つ折りタイプも登場して話題になりつつあるが、依然として扱いには注意が必要だ。今回は改めて折りたたみスマホを使う上での注意点を整理しよう。

折りたたみスマホ 日本市場にも多様な折りたたみスマートフォンが登場している。写真は2025年にY!mobileから発売されたZTE製の「nubia Fold」

折りたたみスマホで故障しやすいのはメインディスプレイ

 折りたたみスマホで、最も故障しやすい部位は展開した「メインディスプレイ」だ。折りたたみ機構に最適化されたディスプレイは、薄型かつ柔軟性を持たせた設計のため、一般的なスマホのディスプレイに比べると耐久性で劣るものが多い。

 現在はディスプレイにUTG(Ultra Thin Glass)という薄いガラスを採用し、その上に飛散防止フィルムを貼ったものが主流となっている。ヒンジ部の耐久性強化をはじめ、初期の製品と比較すると現行製品の耐久性は大きく向上しているものの、それでも破損事例は後を絶たない。

 この手の機種は、折りたたむ部分のヒンジが破損するイメージが強いかもしれない。しかし、実際は折りたたむことによる故障よりも、何らかの異物を挟み込んだり、一点に強い力がかかったりすることでディスプレイが破損することが多い。

 筆者も過去に累計で30機種ほどの折りたたみスマホを使ってきたが、お恥ずかしながら破損させた経験がある。その際は折りたたむヒンジ部の破損ではなく、ディスプレイの一点に強い力がかかって破損した状態だった。これはメルカリなどのフリマアプリに出品されている「訳アリ」商品にもその傾向が見られる。

折りたたみスマホ 筆者が壊してしまったときも、破損部位はヒンジではなく、ディスプレイに強い力をかけたことによるものだった。このような黒点は時間経過とともに広がってしまう
折りたたみスマホ フリマアプリを確認してみると、「画面不良」の折りたたみスマホが見られる

 また、以前の記事でも指摘したように、折りたたみスマホの飛散防止フィルムの劣化も懸念事項だ。メーカー側は利用者の任意交換を推奨しておらず、万一個人で貼り替えてしまうと補償の対象外にもなりかねない。

 一方で、保護フィルムの貼り替えに特別な設備を要することから、通信キャリアなどでは数日間の修理扱いになってしまうこともある。ディスプレイの破損とはいかなくても、扱いに注意する必要がある。

折りたたみスマホ 画面保護フィルムの扱いも、折りたたみスマホでは気をつかう必要がある

修理費も高額な折りたたみスマホ 13万円超えのケースも

 そんな折りたたみスマホだが、端末が高価なこともあって、修理費も一般的な機種よりも高額になりやすい。これは単純に折りたたみ用のディスプレイのコストが高いことに加え、修理にも手間がかかることから技術料も高額である場合が多い。日本で販売されている折りたたみスマホのディスプレイ修理費は以下の通りになる。

  • Galaxy Z Fold7:8万5910円
  • Pixel 10 Pro Fold:13万7280円
  • nubia Fold:8万1400円
  • Galaxy Z Flip7:4万7410円
  • nubia Flip 3:3万3000円
  • motorola razr 60 Ultra:6万5780円
  • motorola razr 60:6万1380円

 価格はGalaxyが直販サイト参照、nubiaはY!mobileの修理見積ページ、Pixelとモトローラは正規修理店のiCrackedの修理代金表を参考にしている。

 これを見ると、フォールド型のスマートフォンのディスプレイ修理費はおおむね8万円以上の設定が多い。これは一般的なハイエンドスマホ(3〜4万円前後)の倍以上の設定だ。端末価格も17万円〜20万円以上と高価なこともあり、修理費も必然的に高くなっている。

 特に出荷地域の限られるPixel 10 Pro Foldはリペア用部品も数が出ていないためか、修理料金は特に高価だ。

折りたたみスマホ Pixel Foldシリーズのディスプレイ修理はかなり高価だ

 一方でフリップタイプの機種はGalaxyのように一般的なスマホ並みに抑えている例もある。nubia Flip 3のように3万円台と安価な機種も出ているが、1万円以下の価格でディスプレイ修理ができる機種も多いミッドレンジの中では高価だ。

 このため、折りたたみスマホを安心して使う場合は、スマホ本体にかける保険もセットで加入することをお勧めする。購入が通信キャリアの場合は各社が提供する保険を、メーカー直販の場合はサムスンをはじめ自社提供の保険サービスもあるので、これをうまく活用しよう。金額はフォールド型端末が月額1000〜1500円前後、フリップ型が800円前後が多い。

 余談ながら海外で販売されている「3つ折りスマホ」は、さらに修理費が高額だ。Huaweiの「Mate XT」は約8000元(約18万円)、サムスンの「Galaxy Z TriFold」は約165万ウォン(約18万2000円)にも及ぶ。どちらも定価40万円クラスの機種であることに加え、部品コストも高額なことが要因と考えられる。

 また、Huaweiは初回のディスプレイ修理は無料という手厚いサポートを提供したものの、Galaxy Z TriFoldは初回半額のみ。Huaweiでは加入できるメーカー保険も、サムスンでは保険プランそのものが用意されていないといった差もみられる。

折りたたみスマホ 3つ折りスマホのGalaxy Z TriFoldは、さらに修理費が高価になる
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