修理費で13万円超えも 折りたたみスマホに「端末保険」が事実上必須といえる理由(2/2 ページ)

» 2026年04月27日 18時16分 公開
[佐藤颯ITmedia]
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ポケットに入れたまま破損しないよう注意 防塵対応でも油断禁物

 折りたたみスマホを扱う上での注意点として、何よりも乱雑に扱わないことが大切だ。特に本体をつぶしたり曲げ方向の力をかけたりすることは、落下並みに破損リスクが大きく、力のかかり方によっては、ディスプレイを閉じていてもメインディスプレイが破損する恐れがある。

 よくある例では、ズボンのポケットに入れたまま座るなど、体重で本体に過度な力をかけてしまうことが挙げられる。他にも、ディスプレイに異物を挟み込んでディスプレイやヒンジに過度な力が加わると破損の恐れがある。

 ディスプレイを開閉する際に異音や抵抗感があるといった「予兆」がある場合もあるが、知らない間にディスプレイに黒点やライン抜けができていた場合の理由をたどると、外圧によるものが多いと考えられる。

 細かい砂ぼこりにも注意が必要だ。近年は防水に加え、防塵(じん)をアピールする機種も増えてきたが、防塵はあくまで「本体内部に砂ぼこりが入らない」=「密閉されていること」を意味し、ディスプレイで挟み込んだ砂塵への耐久性は備えていない。

 折りたたみスマホは閉じたときにディスプレイが容易に開かないようにマグネットが入っているため、環境によっては砂鉄などが付着することもある。これも思わぬ故障の要因となるので注意が必要だ。

 この他、低温環境(0度以下)でディスプレイを展開すると破損のリスクが高まる。また、長期保管時はディスプレイを展開した状態で保管することが推奨される。このように、折りたたみスマホは普通のスマホよりも注意点が多い。

 上記のような注意点こそありつつも、折りたたみスマホは登場から約7年を経て、耐久性や完成度は確実に向上してきた。UTGの採用やヒンジ構造の改良、本体の薄型軽量化により、初期モデルと比べれば「普通のスマホとして使える」水準には近づいている。

 一方で、構造上どうしてもメインディスプレイは繊細で、一点への強い外圧や異物の挟み込みに弱いという本質は変わっていない。普通の機種以上に大切に使わなければいけない。

 加えて、修理費の高さは今なお大きなハードルだ。特にフォールド型や3つ折りスマホでは、ディスプレイの修理だけで端末価格の3分の1から半額に達するケースも珍しくない。結果として、保険加入を前提にした運用が「事実上の必須条件」になっているのが現状だろう。

 今後の展望としては、ディスプレイ素材のさらなる強化や、ディスプレイ構造そのものを保護する新しい設計思想が求められる。2025年の3つ折りスマホの登場は象徴的だが、現時点では価格、修理費ともに一般向けとはいいがたい。まずは既存のフォールド型とフリップ型での信頼性をどこまで高められるかが、市場拡大のカギとなりそうだ。

折りたたみスマホ 信頼性を確保できるかがこれからのカギになりそうだ

 折りたたみスマホは、決して「壊れやすい欠陥製品」ではない。しかし、従来のスマートフォンと同じ感覚で扱えば、破損などのトラブルに遭遇しやすいのも事実である。

 本体の構造や弱点を理解し、保険を含めたリスク管理を行ったうえで使う。手間はかかるかもしれないが、現時点で折りたたみスマホと上手に付き合うための、最も現実的な答えと考える。

著者プロフィール

佐藤颯

 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

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